慰安婦問題について、いろんな報道: シャープ再建、日経新聞、シャープを鴻海が買収へ 7000億円、 機構案上回る 5日から詰めの協議。革新機構か鴻海かは今後1カ月をめどに。外資主導のシャープ再建 対日投資増、官邸関与の思惑も。鴻海軸に 追いつめられた「日の丸」 。アップル:横浜に研究開発拠点 アジア最大級。

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2016年2月5日金曜日

シャープ再建、日経新聞、シャープを鴻海が買収へ 7000億円、 機構案上回る 5日から詰めの協議。革新機構か鴻海かは今後1カ月をめどに。外資主導のシャープ再建 対日投資増、官邸関与の思惑も。鴻海軸に 追いつめられた「日の丸」 。アップル:横浜に研究開発拠点 アジア最大級。

シャープ本社(大阪市阿倍野区)
アップルなどからの受注拡大をテコに
急成長した鴻海の郭台銘

シャープを鴻海が買収へ 7000億円、
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が
シャープを買収する方向となった。
シャープは官民ファンドの産業革新機構からの
出資を受け入れる方針だったが、対抗策として
支援額を上積みした鴻海案の採用に判断が傾いた。
鴻海の郭台銘董事長は4日夜に来日しており、
5日からシャープや主取引行との詰めの協議に入る。
シャープは4日開いた取締役会で鴻海案を協議した。
高橋興三社長は都内で記者会見し、
「(交渉にあたる人材などの)リソース(資源)を
より多くかけているのは鴻海だ」と述べ、
優先的に交渉する意向を表明した。
技術流出を防止し、鴻海が資金を確実に払い込むことを条件に、
1カ月以内に出資受け入れを最終判断する。

 革新機構関係者は4日、
「提案内容に差があり、現状の機構案では厳しい」と述べた。
政府高官も「機構側の支援額の上積みはないだろう」と話した。
機構は対抗策の提示を断念する。

 鴻海は液晶パネルなどシャープの主力事業を
一体運営することや
従業員の雇用を維持する案を提示している。
高橋社長は会見でこうした点を重視する考えを示した。
鴻海に関し「強い部品調達力と生産能力を持つ。
大きな相乗効果があるだろう」と期待感を示した。

 シャープは革新機構が3000億円規模の出資をし、
2000億円の融資枠を設定する再建案を受け入れる方針だった。
一方、鴻海はシャープ株の過半を握る費用を含め、
総額で7000億円規模となる支援策を示している。
シャープの主取引行のみずほ銀行と
三菱東京UFJ銀行も
大規模な金融支援を求められておらず、容認する方向だ。

 両社はテレビ向け液晶パネルを生産する
堺ディスプレイプロダクト(堺市)に約38%ずつを出資。
工場を共同運営するなど協力関係にある。
高橋社長は
「鴻海が自社で持つ
液晶パネル工場との協業も可能だ」と述べた。
 台湾企業によりシャープが買収されると、
液晶パネルの技術が流出すると経済産業省は懸念している。
高橋社長は堺工場の共同運営を例示して
「技術流出はなかったと確信している。
信頼関係が築けている」と述べた。
 4日発表したシャープの15年4~12月期連結決算は
最終損益が1083億円の赤字
(前年同期は71億円の赤字)だった。
液晶事業で中国のスマートフォン向けが不振だった。
営業損益は290億円の赤字(同512億円の黒字)。
16年3月期通期の目標は100億円の営業黒字を据え置いた。
 鴻海(ホンハイ)精密工業 
スマートフォン(スマホ)や薄型テレビなどの
電子機器を受託生産する「EMS」の世界最大手。
郭台銘董事長が台湾で1974年に設立した。
最大顧客は米アップル。
2014年12月期の連結売上高は
4兆2131億台湾ドル(約15兆1700億円)。
大河原克行 2016/02/04 21:16 2 CNET
シャープは2月4日、2016年3月期の第3四半期累計
(2015年4~12月)の連結業績を発表した。
売上高は前年同期比7.1%減の1兆9430億円
営業利益は前年の512億円の黒字から
290億円の赤字に転落。
経常利益は前年の181億円の黒字から528億円の赤字に、
当期純利益は前年の71億円の赤字から
1083億円の赤字となった。

 第3四半期(2015年10~12月)の業績は、
売上高は前年同期比13.0%減の6633億円、
営業利益は前年の22億円の黒字から38億円の赤字に転落。
経常利益は前年の73億円の黒字から141億円の赤字に、
当期純利益は前年の119億円の赤字から
247億円の赤字に転落した。

 代表取締役社長の高橋興三氏は、
「第3四半期は、エネルギーソリューション事業で
ポリシリコンの評価替えで下振れしたが、
それを他部門がカバーし、ほぼ想定通りの着地となった。
構造改革も順調に進捗している。
中期経営計画で掲げた重点戦略についても、
当初計画通りに進んでいる」と述べた。

 テレビ事業では、米州の生産、販売から撤退し、
ブランドライセンスビジネスへと移行。
電子デバイスの生産体制の見直し、
液晶事業の抜本的な構造改革の検討、
本社建物と土地の譲渡契約を締結、
役員と従業員の給与や賞与のカットを継続。
カンパニー制を導入し、
抜本的な人事改革を推進していることを示した。

リソースをより多くかけているのは鴻海
 支援先の選定については、
「これまで複数社と検討してきたが、
今は産業革新機構
鴻海精密工業の2社に絞り込んで検討している。
今後1カ月をめどに
最終的な締結ができるように協議を進めていく」とした。

高橋氏は、「両社からともに積極的な提案をもらっている。
その点は、ありがたく思っている。
これを精査し、シャープの従業員、株主といった
すべてのステイクホルダーにとって
ベストな結果が出るように
多角的に検討していく」とする一方でこう続けた。

 「進行を子細にみると、どちらかの提案に対する
検討のスピードが早く進んでいるのは確か。
今、分析などでリソースをより多くかけているのは
鴻海の方である。
ただ、これは優先交渉権を持つとか、
優位性があるというわけではない。
真摯に、精緻に、公平性、透明性を持って
内容を吟味している段階である」
 続けて、「シャープからは、4つの要望を出している。
ひとつは、シャープという会社のDNAを残すこと。
将来に向けて、成長するにはシャープが
カンパニーごとに分解されることは大きなマイナスになる。
現在の一体性を保ちながらやっていきたい。
ここは両社とも理解を得ている。
2つめは、生産拠点を含めて従業員の雇用の最大化を
維持すること。
この点も両社には理解してもらっている」と説明した。

 「3つめは技術の海外流出について。
これは、鴻海が対象となるが、過去3年間に渡って、
液晶生産のSDP(堺ディスプレイプロダクト)を共同出資で経営しており、
この間、大型液晶に関する技術流出はなかったと理解している。
鴻海が全体なマジョリティを持ったとしても、
そうはならないと理解している。
そして、4つめには、単に資金だけの問題ではなく、
これらの3つのポイントを加味した好条件であることを求めている」

 産業革新機構では、シャープの液晶事業を分離し、
ジャパンディスプレイと統合するとの見方が出ているが、
「シャープには、プロダクツと液晶という2つの大きな塊がある。
これは歴史ごとに違うDNAでもあり、
この2つの塊を分けて考えているのは、
産業革新機構でも鴻海でも同じである。
鴻海では、シャープと同じ比率を出資しているSDPとの統合、
他の液晶工場との統合もあるだろう。
産業革新機構は、ジャパンディスプレイとの統合が
視野に入るだろう。
ここでは、お互いに、液晶とディスプレイ技術では
特徴的なものを持っている。
ここのシナジー効果は大きいだろう」とした。

 高橋氏はまた「それぞれ2社との相乗効果は、
何がベストなのかを真剣に考えたい」として、
「鴻海は、EMS(電子機器製造受託サービス)
としての強みもある。
シャープは家電などのプロダクツ事業では、
(設計から製造までを担う)ODMにアウトソースして
生産しているものも多い。
鴻海は、EMSとしての強い部品調達力、生産力を持っており、
これを生かすこともできる。
シャープは、液晶テレビ事業について
欧州、米州でブランドビジネスをやっているが、
BtoBの観点から鴻海の販売力、
顧客へのアプローチといったメリットも考えられるだろう」と述べた。
 「産業革新機構は液晶以外の部分のシャープも
DNAと捉えており、AIoT(AI×IoT、モノの人工知能化)や
白物家電、通信を組み合わせたシナジー効果を
出したいと考えている。
そこに資金が入れば成長にドライブがかかるだろう」

 現時点で支援先が決定していないことに対しては、
「決断力がないといわれるが、
それについては、それぞれの人が持つ意見であり、
反論はしない。
ただ、経営取締役、執行役員、
そして最大の責任が社長である私にあるのは確かである。
1カ月という期間は、相手がシャープを精査し、
その提案をシャープが検証する期間である」とした。

 一部報道では、産業革新機構側の案として、
高橋氏以下の経営陣の退任を要求しているとされているが、
「構造改革を全力でやり切ることが経営責任である。
それ以降については考えていない。
その先がないということであれば、力が出ない。
将来に渡っても、2つの塊のシャープが発展するためには、
何がいいのかということを考えながら、
両社の提案をしっかりと見て決断していくことになる。
これが一番大事な経営責任である」との見解を示した。

「5年後、10年後に
社会やお客さまのお役に立てるのかということを考えていく。
産業革新機構か鴻海精密工業かのどちらかに渡せば、
それで仕事が終わりなのか、
という質問であれば、それはノーである。
そこまで決めたので、
あとは勝手にやってくださいという立場にはない。
単純に放り出すつもりはない。やりきることであり、
それに対して、ほかの邪念はない。
シャープが将来に向かって存続し、
世の中に対して何ができるのかを真剣に考えている。
経営陣が残ることを目指して選択するわけではない」
通期見通しは据え置くも利益は現段階で公表せず

 一方、第3四半期累計のセグメント別業績は、
コンシューマーエレクトロニクスの売上高が
前年同期比16.5%減の6398億円、営業利益は77.0%減の55億円。
国内の4Kテレビ、11月に発売した電気無水鍋
「ホットクック」などのヘルシオシリーズが順調に推移したものの、
欧州の液晶テレビ事業のブランドビジネスへの移行で減収。
液晶テレビの構造改革を推進などにより、
第2四半期に続き、第3四半期も黒字化したという。

 AIoTをキーワードに、家電製品をロボット化する
ココロプロジェクトやモバイル型ロボット電話
RoBoHoN(ロボホン)」などの独自特徴技術を持った、
新製品の創出に取り組むとした。
今後は、液晶テレビの構造改革効果、
携帯電話の新製品の売り上げ寄与、
プラズマクラスターイオン関連製品の販売増が見込まれるという。

 エネルギーソリューションの売上高は
前年同期比42.4%減の1133億円、営業利益が77億円の赤字。
国内での住宅用、産業用ソーラーの減少が影響。
ポリシリコンの評価替えが赤字の要因とした。
「各地域の市場ニーズにあわせた
ソリューション事業への転換を図る。
蓄電池、HEMS(家庭用エネルギー管理システム)の販売強化、
メガソーラー発電事業を強化する」

 ビジネスソリューションの売上高が
3.6%増の2612億円、営業利益は前年同期比1.2%増の238億円。
「3年ぶりに投入したカラー複合機の新製品の導入に向けて
在庫の適正化を図ったことが第3四半期に影響したが、
安定した収益を確保。
ソリューション販売、ITサービスの拡大による
収益確保を目指す。
新規事業となるロボットビジネスでは、
警備ロボット、コンシェルジュロボット、
業務用掃除機などを製品化。
着実に成果が出ており、将来の収益基盤につなげたい」

 電子デバイスの売上高は23.1%増の3976億円、
営業利益は60.7倍の100億円。
構造改革の効果が安定した収益確保につながっており、
センシングデバイスを中核とした付加価値領域へのシフトが貢献。
車載カメラ、暗視カメラ、
近接センサなどを活用したデザイン件数が増加しているという。

 ディスプレイデバイスの売上高は
前年同期比11.7%減の6174億円、
営業利益は372億円の赤字となった。
大手スマホメーカー向けの販売が好調だったが、
中国スマホメーカー向け液晶パネル、
大型テレビ向け液晶パネルの減少、価格下落が影響したという。
一部工場での稼働調整、
コストダウンの取り組みの遅れもマイナスにつながった。

 「スマホ向け小型パネル、テレビ向け
大型パネル中心から、PC、タブレット向け、
車載向けの中型パネルを中心とした方向へと
リソースをシフトさせる。
第4四半期(2016年1~3月)には、
インセルタッチパネルや中型液晶パネルによる
収益改善と稼働率改善、コストダウンが見込める」
 今回、亀山第2工場での
高付加価値型中小型液晶パネルの
生産能力向上に向けて約112億円を投資することを発表した。

 2016年3月期の通期連結業績見通しは、
10月26日に発表した予想修正を据え置き、
売上高は前年比3.1%減の2兆7000億円、
営業利益は100億円の黒字化を目指す。
経常利益と当期純利益については
現在、検討している構造改革が具現化し、
合理的な算定が可能になった時点で
公表するという姿勢は変えなかった。

 「第3四半期までの業績、
足下の状況と今後の見通しを踏まえて、
通期予想を据え置いた」とし、
「当社は引き続き、厳しい経営状況の中にある。
さまざまな構造改革の取り組みで
通期公表値の必達に邁進する」と方針を明らかにした。
【台北=田中靖人】シャープが
台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の再建案を軸に
交渉を進めることになったのを受け、
台湾の中国時報(電子版)は4日、「逆転勝ち」と報じた。
郭台銘会長(65)が直接交渉した結果で、
郭氏の手腕に注目が集まりそうだ。
 郭氏は、1974年に鴻海を設立。
テレビ部品の町工場から世界最大の
電子機器受託製造(EMS)企業に育てた。
豪腕ワンマン経営者で、語録も出版されている。
2012年8月には雑誌に、創業約40年を経ても
「睡眠時間は5時間以下だ」と精力的な仕事ぶりを語っている。
 鴻海は中国に工場が多く、
郭氏は中国の習近平国家主席が掲げる
「中国の夢」について
「中華民族の子孫として血が沸き立つ」
と述べるなど中国寄りの発言が目立つ。
選挙で中国国民党の応援演説に立つことも。
学生運動を「民主主義ではメシは食えない」
と批判したり「政治は経済に仕えるべきだ」と、
物議を醸す発言もある。
 メディアの注目度は高く、
14年末に再婚した妻との間に
3人目の子供が生まれた時は、
芸能ニュース並みの扱いを受けた。
[東京 4日 ロイター] - シャープ(6753.T)再建の
スポンサー選びは、外資企業に軍配が上がる方向となった。
政府系の産業革新機構が関与し、
技術移転の阻止や業界再編に弾みがつくと
期待した経済官僚からは「予想外」の声が漏れる。
もっとも海外資本で雇用を維持し、
対日直接投資に火が付けば、株高政策を推進する
安倍官邸が得る果実も大きい。
急転直下の決定に、
官邸の意向が影響したのではといぶかる声も出ている。

<霞が関に「驚き」の声>
「驚いた」「正直、びっくりした」──。
4日正午過ぎ、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業
(2317.TW)によるシャープ再建の一報に、
霞が関でどよめきの声があがった。

国主導か、外資か。焦点だったスポンサー選びは
「外資優勢」の流れが濃厚となり、
政府関係者は一様に驚きを隠さない。
「革新機構は(シャープと)ジャパンディスプレイ(6740.T)との
統合をきっかけに、業界全体の再編を狙っていた。
技術移転の阻止も含め、多くの点で評価されていただけに、
シャープの意向に衝撃が走った」と、経済官僚のひとりは言う。

もっとも外資主導の救済スキームには利点もある。
ホンハイ側は、雇用の維持を救済提案に掲げており、
別の官僚は「国主導の再編によって
銀行団から債権放棄の代わりに人員削減を柱とする
リストラ案を求められ、業界全体が萎縮しては意味がない。
将来にわたる雇用維持のメリットは大きい」と指摘する。

過去には仏ルノー(RENA.PA)が
日産自動車(7201.T)を傘下に収め、ともに業績を回復させた。
「英国のように門戸を広げ、
経済を維持するやり方にも一理ある」と、
容認する声も政府内にはある。

今回の再編スキームは、
政府が成長戦略の柱に掲げる
対日直接投資の底上げにもつながりそうだ。

財務省によると、15年9月末の対日直接投資残高は
22兆9080億円。
10年末の18兆7350億円からは
4年続けて増加しているが、
政府目標の35兆円(20年時点)には遠く及ばない。

ただ、ホンハイによる出資が議決権の10%以上となれば、
自動的に対日直接投資にカウントされる。
「工場や開発拠点を構えてもらう
安倍晋三首相の本来のイメージとは異なる
『救済型』は想定外だろうが、
対日投資は確実に増える」と、別の関係者は言う。

<公表先送りが一転>

経済官庁の幹部の1人は
「きょうの決算発表時に『国、外資のどちらを選ぶか』は
先送りする段取りだった。
土壇場で、官邸の意向でも働いたのではないか」と指摘する。
安倍官邸の本音はどこにあるのか。
外資主導の再建を受け入れるシャープの決定は、
経営不振にあえぐ東芝(6588.T)など業界全体の行方も左右しそうだ。
(梅川崇 編集:山口貴也)

シャープ再建、鴻海軸に 追いつめられた「日の丸」
2016/2/4 17:45日本経済新聞 電子版
「日の丸」か、外資か。シャープの高橋興三社長が
4日の決算記者会見で、経営再建の支援先について、
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との交渉を
先行して進めていることを明らかにした。
これまで官民ファンドの産業革新機構による
再建案が優位とみられていたが、
土壇場で鴻海が優位に立ったようだ。
なぜ、官主導で日本の電機メーカーが結集する
「日の丸連合」の夢は風前のともしびと化してしまったのか。

■「ガラス細工」の支援案
鴻海との交渉に社内外の
(人材や情報などの)リソースをかけている」。
高橋社長は決算会見で、
再建のスポンサーを選ぶ交渉状況について、こう説明した。
最終的な支援先の選定については
「公平・透明に精緻に提案を吟味して
1カ月以内に決めたい」と慎重な言い回しに終止したが、
その口ぶりからは現時点で鴻海有利と認めたように聞こえた。
 シャープの資金繰りが厳しいことがあらわになったのは、
昨年秋。屋台骨である中小型液晶パネルを使う
スマートフォン(スマホ)市場が変調を来すと、
再建を巡る動きが騒がしくなった。
4日にシャープが発表した2015年4~12月期の連結決算は
最終損益が1083億円の赤字(前年同期は71億円の赤字)。
業績悪化に歯止めがかかっていない。
 シャープへの金融支援の規模は革新機構案より
鴻海案の方が大きいとされるが、
ライバル企業などが想像していた落としどころは、
革新機構の傘下に入って再建を進めるシナリオだった。
 その青写真は、不振の元凶である液晶事業の分社や
金融支援だけではない。
液晶事業は革新機構が大株主のジャパンディスプレイと統合し、
白物家電などは、会計不祥事をきっかけに
一気に経営が苦しくなった東芝の事業再編と絡め、
一気にエレクトロニクス産業の競争力の回復も目指す。
 「日の丸」の威光と力を存分に使って、かつて世界を席巻した
「電子立国」を復権させようというストーリーであるが、
シナリオを描くことと現実に実行することは違う。
革新機構の案はもともと、「ガラス細工」のようなスキームだった。

■「独禁当局」という鬼門
 第1のハードルはメーンバンク。
革新機構の案は、みずほ銀行と三菱東京UFJ銀行という
メーンバンク2行に最大3500億円の金融支援を求めていた。
それに対し、鴻海案では、そんな負担を強いられない。
そんな好条件を鴻海の案を選ばないのなら、
その理由を自行の株主が納得できるよう説明しなければならない。
そして、シャープを傘下に収めた後、
革新機構が大株主のジャパンディスプレイ(JDI)と
統合するという構想も危うかった。
ある電子部品大手の幹部は
「日本はもちろん、中国や韓国などライバル企業が
ある国の独禁当局から承認を得ない限り、
実現させられないのではないか」と見ていた。
 半導体製造装置大手の東京エレクトロン
最大手の米アプライドマテリアルズの経営統合計画が
破談になったのは昨年4月。
1年半にわたる海外の独禁当局との協議が
不調に終わったためだった。
シャープもJDIとの統合を進める際、
独禁当局から承認を得ることに手間取れば、
シャープの液晶事業の経営再建は遅れに遅れてしまう。
 そもそも、国が民間企業の事業再編に関わるのは、
政府の産業政策で
高度成長を果たした成功体験に基づいている。
リーマン・ショックの直後のように、
時には国の力が必要なときもあるのだろうが、今がそうなのか。
 金融危機の当時と違い、
今は、米ゼネラル・エレクトリック(GE)や
トヨタ自動車など健全な企業すら
資金繰りに窮するような有事ではない。
シャープは経営の立て直しに失敗し続けており、
国が再建に関与する説明は一筋縄ではいかない。

■マツダや日産に続けるか
 国が民間のビジネスに関わることへの視線は
「身内」からも厳しい。
公正取引委員会は先週1月27日、
政府系機関による企業の再生支援に対する指針案を公表した。
公的な再生支援は、民間の手に負えないケースに限り、
必要最低限の規模にとどめ、
内容を開示することを原則とするという内容だ。
 公取委は、実質的な
再生支援とみられる恐れがある場合などは
「投資する側は企業再生ではなく
成長投資であることの説明責任を果たす必要がある」という。
事実上のシャープ救済に
国の資金を注ぐことをすっきりと説明しにくい。
これに対し、鴻海の提案はクリアだろう。
シャープに入れるのは、巨額の資金だけではない。

鴻海郭台銘董事長は1月末、
「(シャープ支援が実現すれば)台湾と日本のIT
(情報技術)産業交流のモデルになる。
(鴻海の)起業家精神や
企業文化などをシャープに持ち込みたい」と語っていた。
 鴻海は電子製品の製造を請け負って成長してきた。
日本の電機大手からすれば、製造組み立ての
「下請け」にも見えるかもしれないが、
米アップルなど世界の有力プレーヤーと鴻海のパイプは太く、
その生産・販売・調達規模はケタ違いに大きい。
そこに、液晶などに強みがあるシャープの技術力や
商品企画力が加われば、
新しいイノベーションが生まれる可能性はある。
エレクトロニクス産業と並んで産業界の花だった自動車産業には、
外資との提携でよみがえったケースがいくらでもある。
米フォード・モーターに助けられたマツダ。
そして、仏ルノーと提携した日産自動車。
まったく違う成り立ちと強みを持つ企業の組み合わせは、
規模の拡大にとどまらない「かけ算効果」があるはずだ。

■「コップの中」の限界
それに対し、革新機構のシナリオは
結局、国内同業他社との事業再編で
規模の拡大やコスト削減を期待する
「足し算効果」に重きを置く姿勢ありき、ではなかったか。
今や、日本というコップの中で計算して
再編地図を描いてみても
効果には限界がある、と誰もが気づいている。
 鴻海との交渉の行方には心配もある。
シャープとの信頼関係が盤石ではないからだ。
鴻海は2012年には資本・業務提携を決め、
シャープ株の約10%を取得することで合意したが、
その後の株価急落などを理由に約束を守らなかった。
堺市で液晶パネルの生産会社を共同運営するなど、
事業面の連携は続いているが、
当時のしこりが両社の間に残っていてもおかしくない。
 このまま、シャープが鴻海と組むなら、
大きな火種も残るだろう。
経営危機が深刻になっていく中で、
社内外で当事者能力が疑問視された
シャープの経営陣の問題である。
革新機構案では、経営陣の責任を問う厳しい姿勢を示し、
経営再建で大切な「過去との断絶」を求めている。
 鴻海側は現経営陣の続投を認めているにせよ、
それはあくまで暫定的な経営体制だろう。
シャープを傘下に収めたなら、
「シャープ版カルロス・ゴーン」がすぐさま登場するのではないか。
そのときこそ、シャープは経営再建へのスタートラインに立つ。
(電子編集部次長 武類雅典)

アップル:横浜に研究開発拠点 アジア最大級

毎日新聞 2014年(最終更新 12月09日 21時40分)
 米IT大手アップルが、
横浜市にアジア最大級の研究開発拠点を
設立することが9日、分かった。
円安で投資しやすくなっているほか、
国内では「アイフォーン」などアップル人気が高く、
基幹部品の多くが日本製であることから、より効率的に
研究開発を行えると判断したとみられる。

 安倍晋三首相がさいたま市での街頭演説で、
「外国の企業も日本への投資を始めた。
アップルが最先端の研究開発を日本ですると決めた」と言及。 
アップル側も「日本における事業がさらに拡大されることを大変うれしく思う。
数多くの雇用創出にもつながる」とコメントを発表した。
 アップルは国内で直営店8カ所を展開しているが、
技術関連の拠点は初めて。
事業内容や設立時期、雇用規模など詳細は明らかにしていない。

 アップルは製品を開発・設計。

組み立ては主に、台湾などの電子機器受託製造サービス(EMS)が担う。
日本企業との関係も深く、シャープやジャパ ンディスプレイが
アイフォーン向け液晶パネルを供給。
シャープ亀山第1工場(三重県亀山市)の
設備更新に伴う費用として約1000億円を負担し、
アップル向けのパネルを生産する専用工場となっている。【高橋直純】

2014.12.9 21:08更新
アップル、日本に開発拠点 アジア最大級
産経ニュース首相が言及 
米IT大手のアップルが、
アジアで最大級の
研究開発拠点を日本国内に設けることが
9日、分かった。
安倍晋三首相がこの日、
さいたま市内での街頭演説で、海外から日本への投資が
拡大している一例として言及した。
 政府関係者によると、アップルの新拠点は
来春にも横浜市のみなとみらい地区に設置される見通し。
アップルの日本での事業活動はこれまで端末の販売が中心で、
開発拠点を設けるのは初めてとみられる。
 首相は演説で「外国の企業も日本に投資を始めた。
あのアップルが最先端の研究開発を日本ですると決めた。
もうじき正式発表になる」と説明。
政府も海外企業の日本進出を後押ししていくことを強調した。

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