慰安婦問題について、いろんな報道: 中国がイランで高速鉄道建設、 習近平主席が1月22日からの訪問で署名。中国主席、中東のアジア投資銀(AIIB)メンバー歴訪開始。中村 繁夫、中国主導のインフラ銀行に無理に参加するな。高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 中国主導の「AIIB」 参加は焦る必要ない。

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2016年1月19日火曜日

中国がイランで高速鉄道建設、 習近平主席が1月22日からの訪問で署名。中国主席、中東のアジア投資銀(AIIB)メンバー歴訪開始。中村 繁夫、中国主導のインフラ銀行に無理に参加するな。高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 中国主導の「AIIB」 参加は焦る必要ない。


中国・習近平主席がサウジ訪問
中国の習近平国家主席は19日から23日の日程で、
サウジアラビア、エジプト、イランの中東3カ国を歴訪中だ。
新華社によると、最初の訪問国、サウジアラビアの地元紙が
18日付で、「共に発展するよいパートナーであろう」と題する、
習主席の署名文章を掲載した。
同文章は、サウジアラビアがアジアインフラ投資銀行(AIIB)の
創設メンバー国になったことを称讃し、
両国はエネルギー分野で共同体になり
インフラ建設を長期的かつ安定的に発展させていくべきと論じた。

 文章は冒頭部分で、2008年の四川大震災の際に

サウジアラビアが早い時期に6000万ドル以上の資金と
物資の援助をしてくれたとして、感謝の意を示した。
さらに、中国とサウジアラビアの人民は
シルクロードを経由して2000年以上の往来があったと主張した。

 現在の状況については、中国は2013年に、
サウジアラビアにとっての最大の貿易相手国になったと指摘。
中国が輸入する原油の6分の1はサウジアラビア産で、
サウジアラビアの輸出収入の7分の1は中国からと論じた。

 また、中国企業が聖地であるメッカで建設した鉄道は、
全世界から集まる
巡礼者の移動のためのサービスを提供しているとして、
中国の企業活動が宗教活動にも貢献していることを示した。

 両国の状況については「それぞれの国情に立脚し、
自らに適した発展の道をたどっている」と表現。
中国外交の基本的姿勢である、
人権問題を含む
相手国の内政問題は問題としない方針を示唆した。

 中国が主導して発足したAIIBについては、
サウジアラビアが創設メンバー国になったことを称讃。
両国は相互方向の貿易規模を拡大させ、
両国はエネルギー分野で共同体になり
インフラ建設と
投資長期的かつ安定的に発展させていくべきと論じた。

 さらに両国は、「宇宙開発」、「核の平和利用」、
「再生可能エネルギー」の三大ハイテク部門を
「新たな突破口」として、
協力内容をさらに豊富にしていく考えを示した。
(編集担当:如月隼人)

日本経済新聞
2016/1/19 19:40
 【北京=永井央紀】中国の習近平国家主席は
19日、サウジアラビア、エジプト、イランの
中東3カ国の歴訪を開始した。
これらの3カ国はいずれも、中国が中心になって設立した
アジアインフラ投資銀行(AIIB)のメンバーだ。
資源開発やインフラ建設など経済協力を強化する。
イランへは同国に対する米欧の経済制裁の解除決定後で
初めて訪問する外国首脳になることを目指す。

 サウジはイランと断交して対立しているが、
習氏は両国首脳に冷静な対応を呼びかけ、
米国やロシアとは異なる立場で仲介の機会を探る構えだ。

 習氏は19日、専用機でサウジアラビアの首都リヤドに到着した。
中国国家主席がサウジを訪問するのは
2009年の胡錦濤氏以来7年ぶりで、サルマン国王らと会談。
両首脳は資源開発やインフラ建設など
経済協力に関する文書の調印式にも出席する。

 中国にとってサウジは最大の石油供給国であり、
経済成長に不可欠な資源の安定調達に向けて関係強化を狙う。
ロイター通信によると習氏は国有大手の中国石油化工集団
(シノペック・グループ)とサウジが合弁で手掛ける
製油所の式典にも参加する見通しだ。

 次の訪問先であるエジプトの首都カイロでシシ大統領と会談する。
同市内のアラブ連盟本部で演説し、今後の中東政策を説明する。
中東と距離を置いていた従来の方針を転換し、
積極的に関与する姿勢を打ち出す見通しだ。

 最後に訪れるイランの首都テヘランでは
最高指導者ハメネイ師やロウハニ大統領と会談する。
イランは15年の欧米や中国など6カ国との核合意を
順守していると確認され、経済制裁の解除が決まったばかり。
首脳外交をテコに欧米に先駆けて協力関係を深める狙いだ。

中国の習近平主席は19日から23日まで、
サウジアラビア、エジプト、イランを公式訪問する。
中国メディアの21世紀経済報道によると、
イランのアリ・アスカル・ハジ駐中国大使は、
習主席のイラン滞在時に、金融、高速鉄道、自由貿易区、
エネルギーの4分野などで
中国とイランが合意文章にサインすると述べた。
 中国は、人権問題などで国際的に
強く非難されている国とも親密な関係を継続することがある。
資源などさまざまな国益を優先させ、“理論的”には
「内政不干渉」とする。
イランとも緊密な関係を続け、原油を大量に買い続けた。
孤立するイランにとって、中国はかけがえのない「親友」だった。
イランが2015年になり、核開発の事実上の放棄を受けいれたのも、
中国の説得に応じた面が強いという。
習主席のイラン訪問は22日から23日で、
習政権が重要国策とする
「一路一帯」に関連する覚書に双方がサインする。
ハジ大使によると、双方は「相当な件数」の合意書を取り交わす。
金融、高速鉄道、自由貿易区、エネルギーの
4分野についての合意書も含まれるという。
 イランは制裁を受けていた2015年に、
貿易決済で米ドルの使用を停止し、人民元、露ルーブル、
韓国ウォンを用いるようになった。
特に人民元は重視しており、国際通貨基金(IMF)が
同年12月に人民元のSDR入りを決めたことも、
イランにとっては「喜ぶべき事態」(ハジ大使)だったという。
イランは今後、在来線と高速路線の双方の鉄道建設に
力を入れる考えで、まずは首都のテヘランから
宗教上の聖地とされるゴムまでの路線を建設する方針で、
その後はさらに南部のイスハファンまで延長して
全長400キロメートル程度にする構想という。 

********** ◆解説◆  
習近平主席の中東3カ国訪問は、
イランとサウジアラビアが対立をエスカレートさせないよう
、説得する意味合いもあると考えるのが自然だ。
中国は米国への対抗上、アラブとイスラエルの対立では
アラブ側を応援する立場を取った。
中国がパレスチナ国を国家承認して外交関係を樹立したのは、
1988年11月で、1992年1月に
イスラエルと外交関係を結ぶよりも、4年近く早かった。
ちなみに日本はパレスチナ国を承認しておらず、
政府組織を「パレスチナ自治政府」などと呼んでいる。
1990年代からは、中国の「親アラブ政策」で
石油資源の確保という意味合いが強くなった。
イランとサウジアラビアの対立が激化すると、
中国としては対中東外交が極めて難しくなる。
イランからもアラブ諸国からも信頼を失う結果にもなりかねない。
そのため、習主席も訪問時に、緊張緩和のため
できるかぎりの説得をすると考えられる。
(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)

By BRIAN SPEGELE 2016年1月19日13:02 JST
中国の習近平国家主席は19日から23日まで、
政情不安の続く中東地域のサウジアラビア、エジプト、
イランの3カ国を公式訪問する。
原油供給問題などで習氏の寵(ちょう)を得ようと
イランとサウジアラビアが競い合うことになりそうだ。

 イラン、サウジとも世界の主要産油国で、
原油価格急落の悪影響を
緩和するため輸出量拡大を必要としている。
一方、中国は世界最大の石油消費国であり、
イラン、サウジにとっては主要な輸出先である。
習氏の中東歴訪は、
中国が原油を買い付けるつもりならば、時宜を得ている。

 米国などが16日に対イラン経済制裁を解除した結果、
世界の原油市場にイラン産原油が徐々に流入することになる。
そのため、原油相場は一段安に見舞われる可能性がある。
イラン政府当局者は17日、同国は原油生産を
日量50万バレル拡大させる方針であることを明らかにした。

 中国の2015年1~11月の原油輸入量に占める
イラン産とサウジ産の比率は、合わせるとほぼ4分の1に達する。
アナリストによれば、イランがじりじりと対中輸出を増やし
同国の原油供給国第1位の座をサウジアラビアから
奪い取ることかできるかどうかは、
イランが原油価格をサウジよりも
どこまで安くするつもりがあるのかにかかっている。

 しかし石油業界の専門家によれば、
今回の習主席の訪問で中国の大手石油会社が
中東地域で大型の原油買い付け契約を
締結することは予想されていない。
その理由の1つとして、世界の原油相場の低迷によって
中国の石油会社の資金繰りが悪化していることがある。

 習氏の今回の中東歴訪で注目されるのは、以下の3点である。
 1.サウジ・イラン関係: 
習氏は、ライバルである両国に対し最近の舌戦の矛先を収めさせ、
地域の地政学的な安定を実現するよう模索するだろう。
野村證券(香港)の中東原油・天然ガス調査部門の責任者
ゴードン・クワン氏によれば、中国は近年、
原油輸入先を中東からロシアなどに拡大し多様化を図っているが、
中東からの原油供給が混乱すれば、
中国経済に大きな打撃を与える恐れがある。

 2.一帯一路: 
一帯一路は、アジア、さらにはアジアを越えて
インフラを整備し、そのための資金を供与することで、
習氏の外交政策の要となる構想だ。
今回の習氏の中東歴訪ではこの構想に多くの時間が割かれそうだ。
具体的なプロジェクトとしては、産油国での中国の
石油関連サービス会社の役割を拡大するプロジェクトや、
水道・下水処理などの公共事業が挙げられる。
これとは別に、サウジは以前から、中国のガソリンなど
石油製品の消費市場への進出拡大の一環として、
中国の精製事業や
いわゆる下流部門の資産への投資拡大に関心を示している。

 3.中国の原油需要: 
2015年にみられた中国の堅調な原油需要が
今年も続くかどうか不透明感が原油市場を覆っており、
習氏の中東歴訪中も、
同国の原油需要動向が大きな問題として取り上げられよう。
大方の予想では、2015年に力強く増加した同国の原油需要は、
今年は軟化する見通しで、
一部では5%の増加と予想されている。
米調査会社バーンスタイン・リサーチは、
今年の中国の原油需要は特に産業用消費の低迷を受けて
3%増にとどまると予測している。
中国の需要が予想を下回れば原油価格は下押しされ、
サウジやイランなど
中東の大手産油国の経済にさらなる痛みをもたらす恐れがある。
中村 繁夫アドバンストマテリアルジャパン代表取締役社長
中国が主導する「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)への日本の参加をめぐって、
議論がかまびすしい。3月末で創設メンバーとなるための申請は締め切られ、
6月末が参加の最終期限の見通しだが、ここへ来て欧州諸国や豪州が
参加を表明したため、「中国の外交の勝利だ」
「日本はいったいどうするんだ」などと浮足立った反応も目立つ。
今回は、レアメタルビジネスで
中国と渡り合ってきた国際ビジネスマンの立場から、
ひとこと言わせていただきたい。

中国は本当に「公正な運営」ができるのか
AIIBは、日米が主導するアジア開発銀行(ADB)に、
中国が対抗して創設する金融機関だ。
中国が今回、「世界のルール」をわざと無視して、金融分野での
「支配」を強化しようとしているのかどうかは不明だが、
私に言わせれば、AIIBについては、「中国的な運用」をしていれば、
いずれ行き詰まることが予見される
現在、日本と中国は、この6月、約3年2か月ぶりに開かれるとされる
日中財務対話の中でAIIBについても話し合うとされている。
その前に日米首脳会談もある。だが、もしAIIBに日本が出資したとして、
運用に際して何の権利もなく責任と義務だけを押しつけられるのなら、
日本は無理をせず「外部から見ているだけ」の方が賢明だ
国連の安全保障理事会で日本が常任理事国でないことと少し似ているが、
あまり無理する必要はないと私 は考える。
では、なぜ「無理はしない方がいい」と言えるのだろうか。
ひとことで言うと、私は、レアメタル市場を通じて中国の政策や外交面での
傲慢な対応を見てきたからだ。
断っておくが、私は30年余にわたり「中国ビジネス」をしているわけで、
中国の良いところも悪いところも、それなりに知っているつもりだ
そのうえで言わせてもらうと、中国の「無定見」な進め方や、
その方法論のメカニズムについて、日本だけでなく、他の世界も
まだまだ理解できていない。
そのことに、私は常々危惧を感じてきた。
この連載でも、「中国バブル崩壊は、レアメタル暴落が引き金に?」などで、
折に触れて指摘してきたところだ。
私は金融の専門家ではないので、深くは立ち入らないが、
そもそも中国の金融システムは進化してきているとはいっても、
まだまだ未熟で国際的金融システムのレベルに達しているとは
お世辞にも言えない。
金利の完全自由化さえ、まだの国である。
本当に単独でAIIBの運営ができるか、
といったら、かなり無理があると考えるのが自然ではないか。
そもそも国際インフラ投資に関わる金融機関は、世界銀行と、
欧州復興開発銀行、そしてアジア開発銀行(ADB)があれば、
わざわざ今回のようなアジアインフラ投資銀行がなくても、
困るらないだろうと私は見ている。

いざ銀行が動きはじめたら、傍若無人になる?
私は一連の「AIIBのドタバタ劇」をみていて、レアメタルの中国雲南省にある
「泛亜(ファンヤ)有色金属取引所」の運用の失敗と同様になるのではないか、
と危惧している。
専門的な話は割愛するが、中国はレアメタル市場の国際ルールを無視して
雲南省の同市場を利用して、レアメタルの国際価格を支配しようとした。
結果は、インジウムというレアメタルが大暴落し、国際市場は大混乱に陥った。
確かに、中国はレアメタル大国で32種類ものレアメタル元素で最大の生産を誇る。
だが、市場の価格は、正常な需給バランスで決定されるべきである。 
それなのに、中国では、政府が市場に介入したりするのは日常的であるため、
市場に秩序を求めるのは不可能と言っても過言ではない。
暴落にみまわれたくだんの雲南省のレアメタル市場は現在閉鎖している
だが、何と新たに福建省の廈門に、似たようなレアメタル市場を
開設するという ニュースが入ってきて、海外は唖然としている。
わかりやすく言うと、投機や価格操作がうまく行かなければ、
場所を変え、ローカルルールも変えて、別の賭場を開帳するような話である。
この無秩序ぶりは、中国独特の論理である。彼らは「悪意はない」、
とうそぶいている。
もちろん、いま挙げた「商品市場の話」と、
今回のAIIBの運営とは別ものである。
だが、中国は、時として自分勝手で
「国際的ルール」に馴染まないことを
押し付けてくるということを私はいいたいのだ。
そのことをあら かじめ理解しておかないと、大変なことになる。
WTO違反がその良い例であるが、中国のルール違反は、
全て確信犯であるから、タチが悪いのである。
今回のAIIBの設立にあたっては、アメリカでも賛否両論あるようだ。
だが、アメリカは世界の秩序を中国にかき混ぜられたくないから、
基本的にはAIIBの運営について快く思うはずはない。
では、世界のGDPの1位のアメリカと
2位の中国が潜在的に敵対している場合、
GDP第3位のわれわれ日本としては、どうすればいいのか。
簡単に言ってしまえば、日本は「漁夫の利」作戦で臨むことが
賢い選択であると言いたい。
仮に米国不在のままでAIIBがスタートした場合、
中国は出資比率の多さから、好き放題に近い状況で
運営をしていく可能性がある。

なぜ「アメリカに貸しを作った」と考えられないのか
ここに中途半端に日本がコミットすればどうなるだろうか。
なまじ「日本はGDP世界の3位だから」と、責任と義務だけは
押しつけられる構造になりがちだ。
そもそも、融資案件についても
明確なルールがないとされているところで、
正式な手続きも経ずに、中国主導で勝手に決めるなら
AIIBの運用面では必ず問題が出てくるだろう。
もちろん、今後アメリカが何らかの形で動き出すのなら、
アメリカと共同歩調をとることはありうる。
だが、アメリカ不在のままAIIBが動きだしても、
AIIBの債券の格付けがトリプルAをとれるのかは疑問だ。
もし万一とれないのなら、ADBの競争力が優先され、
「支配力」を維持することになり、
 AIIBの意味は著しく減殺されそうだ。
従来と同様、日本とアメリカの主導で
プロジェクトが進むことが予見される。
なるほど、欧州各国やロシア、韓国など50カ国以上が
参加することにはなったかもしれない。
だが、実は日本が孤立しているのではなく、日本がはいらなければ
機能しないと考えるべきである。
なぜだろうか。日本が参加しないと本当に困るのは中国である。
資金調達を自国中心にしなくてはならないどころか、 
最終的には中国だけが
不良債権処理に苦しむことになりかねないからだ。
そもそも、今回の場合、今から遅れてAIIBに参加しても
日本の立場は発起人でもないから、立場は弱い。
ましてや呉越同舟のままその他大勢に組み入れられるわけだから、
経済的合理性は霞んでしまうことになる。
今回はアメリカと共同歩調をとっているのだから、
むしろこの点をどうしていかせないのか、
私のようなビジネスマンには不思議に思えてならない。
日本では、何かと言えば、アメリカの言われる通りに
従わされているという意見が幅を利かせているわけだが、
そうではないだろう。
今回に限っては、逆にアメリカに追従したと考えずに、
「アメリカに貸しを作った」と考えるべきだ。
世界の経済はアジア圏(中国やASEANなど)が主導して行く中で、
アメリカの影響力は相対的に薄れている。
アメリカが欧州などと共同で現在ロシアに経済制裁をしているのは、
中国が力をつけて、その上ロシアも力をつけてくることに
焦りを感じているからだと私は考える。
ウクライナをけしかけて紛争状態にしてもメリットはないが、
クリミア問題を持ち出してロシアを孤立させようと考えるのは
アメリカが焦っている証拠ではないか。
いずれにしても、今後は世界のバランスが政治的にも経済的にも
不安定になる可能性が極めて高い。

下手に中国が動けば、大損をしかねない
日本は、中国とアメリカとロシアの闘いを冷静な立場で観察し、
今は下手に動かないことが、
が一番良いのではないかと考える次第だ。
現在のところ、麻生太郎財務相も
「公平なガバナンスの確保を(言い訳に態度を)留保すべきとの
見解を表明しているが、これは国益に資すると考える
ましてや日本からの問題提起を無視している中国の態度を
見直させるためにも、今は下手に動かないのが最良の策ではないか。
日本と米国が主導するADBは67カ国が加盟している。
一方、AIIBは今や50カ国以上が参加を表明している。
日本としては、ADBがあるのだか ら、
何もAIIBを積極的に後押しする必要もない。
通常の国際金融機関のルールを理解できているかどうか怪しい中国には
くみせず、アメリカとの議論を戦わ せれば良いだけの話である。
もう一度最後に繰り返すが、中国は不安定であることが当たり前なので、
今回のAIIBのよう取り組みは、先進国には馴染まない。
しかも、市場経済と 社会主義経済は矛盾しているはずだが、
中国では「良い所取り」である。
下手に中国が動くと、今度はそのツケは
中国国内だけには止まらないということにな る。
最も怖いのは、AIIBの運用に関して、中国のトップが
政治的な枠組みをもってインフラ投資に口出しをし始めた時である。
国際ルールが適用されるか不透明なまま、なし崩しに
採算度外視で融資が決定されたらどうなるのか。
金融のプロに言わせれば現在の中国は約4兆ドル(約480兆円)の
外貨準備があるとされるが、5年後には2兆ドル(約240兆円)の外貨が
流出するとの予測さえあるくらいだ。
今のままなら、単独では
AIIBの運営などできないと考えるほうが自然ではないか。
とすると、結局は中国の外貨の流出リスクを補完してくれる国家は、
アジアでは日本以外にはないと言っても過言ではないから、
中国は今後も日本の加盟をあの手この手で求めてくることは
確実だと私は思う。
AIIBについては、引き続き今後の中国の出方を注目して行きたい。

NHKニュース韓国 アジアインフラ投資銀行参加を表明
3月26日 21時22分
中国が提唱するAIIB=
アジアインフラ投資銀行について
韓国政府は26日夜、
参加することを決めたと発表しました。
アジアインフラ投資銀行は
アジアの発展途上国を支援するためとして
中国政府が設立を提唱しているものです。
東南アジアや中東の各国に加え、イギリスやドイツ、フランスなど
ヨーロッパの国も今月に入って相次いで参加の意向を明らかにし、
中国が、銀行の具体的な枠組みを定める交渉に加われるとする
今月末の期限を前に、どれだけの国が参加を決めるか注目されていました。
これについて、韓国政府の企画財政省は26日夜、韓国政府が
アジアインフラ投資銀行に参加することを決めたと発表しました。
参加の理由について韓国政府は、本格的に運営が始まった場合、
アジア地域で大型のインフラ建設が促進されると予想されるため、
インフラ事業の経験が豊富な韓国企業のビジネスチャンスの拡大が
期待されるためだとしています。
アジアインフラ投資銀行を巡って、アメリカは参加に慎重な姿勢で、
安全保障の要の同盟国・アメリカと、最大の貿易相手国の中国という
2つの大国の間でバランスを取りたい韓国政府は
難しいかじ取りを迫られていました。

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 中国主導の「AIIB」 参加は焦る必要ない
2015/3/26 17:01 J-CASTニュース
 日本がアジアインフラ投資銀行(AIIB)へ参加すべきかどうか話題になっている。
   AIIBは、中国主導の国際金融機関である。国際金融機関は、
海外での活動において相手国政府との関係などで民間金融機関では
情報収集がやりにくい分野で存在意義がある。
また、単純に公的な金融活動であるとともに、一国の外交戦略の一環でもある。
その意味で、各国の国益がぶつかり合う場でもある。

欧米主導のIMF・世銀体制への挑戦
   AIIBは、BRICS開発銀行と並んで、欧米主導のIMF・世銀体制への挑戦
と受け止められている。中国が両方とも主導している。
特に、AIIBでは中国だけで出資の半分を占める予定であり、ガバナンスの点で
大いに問題がある。
   具体的にいえば、AIIBの融資について理事会の関与がほとんどない。
極端な話かもしれないが、中国トップがある国へのインフラ投資を政治判断したら、
AIIBはプロジェクトの採算性などを度外視して融資するようなものだ。
   中国の国内システムは、金利の自由化すらまだ終了していない途上国並みのものだ。
そのため預貸利ざやが大きく、収益がたっぷり確保されているので、
与信審査も甘く、国内の不良債権は巨額にのぼっていると言われているが、
十分な開示はなされていない。
   AIIBは、そのような未熟な金融システムを国際版にまで拡大しようとしているかのようだ。
今のままのガバナンスであったら、中国政治家主導による国際融資で
不良債権の山ができそうである。
   それにもかかわらず、英独仏伊が参加しようとするのは、あからさまな現実主義である。
目先の中国の成長は魅力的であり、中国との関係で実利をあげようとしている。

中国がイギリスを狙った理由
   しかも、中国の外交戦略は巧みだ。
オバマ政権がレームダックになって一番弱体化しているときを見計らって、
しかもアメリカと現在微妙な関係になっているイギリスを狙ってきた。
オバマ大統領はチャーチルの植民地政策を批判していたので、
イギリスの関係は従来ほど強固でないのも、見透かしていた。
   イギリスは英連邦の盟主であり、イギリスを落とせば、
オーストラリア、ニュージーランド、カナダはなびく可能性がある。
イギリスのウィリアム王子が今月(2015年3月)訪中した段階で、勝負あった感じだ。
アメリカは外交政策でどうやら失敗したようだ。
   日本としては、AIIBのライバルであるアジア開発銀行(ADB)があるので、
すぐにAIIBに参加とはいかない。
ただし、長い目でみれば、AIIBには一切関与しないのも外交戦略上マイナスだ。
   焦ることはない。
中国には、国際金融業務のノウハウがないので、いずれアジアで実績のある日本に
水面下では協力を求めてくるはずだ。
オモテの政治とウラの実務を使い分けてくるのが中国のやり方だ。
   日本は、実務への協力要請がきた後、
AIIBの融資に理事会が実質的に関与できるかどうかを見極めてから、
AIIBに参加したらいい。
   融資案件を理事会で決定するという国際標準の仕組みがないまま、
焦って参加したら、不良債権を押しつけられるだけになる可能性もある。
しかも、AIIBが北朝鮮に融資するとなったら、どうしたらいいのか、よく考えておくべきだ。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。

07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。
08年に退官。10年か ら嘉悦大学教授。著書に「さらば財務省!」、
「恐慌は日本の大チャンス」(いずれも講談社)、「図解ピケティ入門」(あさ出版)など。

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