慰安婦問題について、いろんな報道: ロジスティクス、兵站の概念がかわる? 3Dプリンターこそが離島防衛の死命を決する米軍は本気で軍事転用を進めている。

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2015年4月22日水曜日

ロジスティクス、兵站の概念がかわる? 3Dプリンターこそが離島防衛の死命を決する米軍は本気で軍事転用を進めている。

東シナ海・尖閣諸島周辺海域を航行する中国海警局
(China Coast Guard)」の船舶(2013年11月2日撮影、資料写真)。 写真提供:: c
                    
米陸軍が研究中の軍事用3Dプリンター(出所:米陸軍サイト)
3Dプリンターで製造したロケットエンジン噴射器(出所:NASA)
http://www.darpa.mil/our_work/tto/programs/darpa_robotics_challenge.aspx
アメリカ国防高等研究計画局 
(アメリカこくぼうこうとうけんきゅうけいかくきょく、 
Defense Advanced Research Projects Agency)は、
軍隊使用のための新技術開発および
研究を行うアメリカ国防総省の機関である。
日本語では防衛高等研究計画局国防高等研究事業局 
国防高等研究計画庁などとも表記される。
略称はダーパDARPA)。
ARPAの時期にインターネットの原型であるARPANET
全地球測位システムのGPSを開発したことで知られている。

3Dプリンターこそが離島防衛の死命を決する 
米軍は本気で軍事転用を進めている  jbpress.ismedia.jp
2015.4.22(水) 2 3 4 5 6 7
米軍では、ミサイルから食事や医薬品までを作れる3Dプリンターを研究し、
実戦配備を目指して膨大な予算と人員を投入しています。

が、どうも日本での取り組みはまだまだのようで
議論もあまりありません。
 しかし、3Dプリンターの軍事転用による「兵站革命」こそ、

離島防衛の死命を決する要素と言っても過言ではないのです。

離島防衛の難しさ(1)──兵站の貧弱性
 まず、軍事用3Dプリンターがなぜ死命を決する

重要な要素となり得るのか。
それは離島防衛独特の難しさに起因します。
中国と本格的な衝突になった場合に我が国が
相当苦戦する恐れがある点、それは兵站です

 九州南部から与那国島まで距離にして1200キロメートル。

これは東京から福岡までと同じ距離であり、かなりの距離です。
 しかし、自衛隊の兵站拠点は九州南部から

与那国島までほとんど存在しません
。基地や駐屯地ですら、南西諸島方面は、沖縄本島や
若干の離島を除けば、今度建設される
与那国島にしかありません。

 また、自衛隊の弾薬拠点が日本全体で少ないことも貧弱な点です。

特に航空自衛隊は、その航空機用のミサイルおよび 機銃弾の備蓄が
愛知県高蔵寺支処と青森県東北町分屯基地に集中しています。
もちろん、各基地の所有する弾薬もありますが、
ここがゲリコマや弾道ミサイル等 で破壊されれば、
航空自隊は各基地の備蓄だけで戦うことになってしまいます。
 対艦・対空ミサイルや機銃弾のない戦闘機に何の意味もありません。

那覇基地にF-15をいくら増やしても無意味になってしまいます。

離島防衛の難しさ(2)

──少ない海上輸送力
 自衛隊の泣き所は輸送力です。

自衛隊の保有する輸送艦艇は輸送艦3隻、補給艦5隻と微々たる数です。
 もちろん、この少なさを補うべく民間船舶活用の努力など、

着実な施策が少しずつ実施されており、陸自当局者の努力や
柔軟な発想には頭が下がる思いです。
ですが、そもそも構造的に有事の輸送は
絶望的な面があると指摘せねばなりません。

離島防衛の難しさ(3)

──海上護衛戦力の不足
 その理由は、海上護衛戦力の不足です。
 有事には、

(1)与那国島・石垣島などの住民避難、(2)南西諸島へ増援として
展開する陸自の重装備や兵員を中心 とする戦力輸送、
(3)離島奪還に向かう陸自戦力の護衛、(4)日本近海の商業船舶の護衛、
(5)来援する「はず」の米軍戦力護衛
・・・等々と、てんやわ んやの大騒ぎです。

 これを海上自衛隊の主力護衛艦艇47隻

(整備中の艦船も含めれば、より減少し、
有事には損耗により減ることはあっても増えることはない)
で賄わねばならないのは、正直しんどい話でしょう。
しかも、どれも重要な任務で、おいそれと放棄できません。

 国民保護は非常に重要です。

なぜならば、過去の悪夢のような歴史を繰り返せば、
沖縄は今度こそ日本から離れてしまうからです。
また、南西諸島へ重装備や弾薬・人員を送れなければ
物資も弾薬もない自衛隊は、沖縄戦の日本軍と同様の
悲惨な目に合うでしょう。
そして離島奪還を諦めるのは政治的に許されないでしょうし、
日本近海の商業船舶護衛も言わずもがなです。

 また来援予定の米軍を迎え入れるための護衛任務は、

第2列島線(東京~マリアナ諸島のライン)付近で
活動することになると思われますが、
これは南西諸島からは遠く離れた海域で、南西諸島方面の
輸送船護衛には全く役立ちません。
その意味で、数少ない戦力は二分されます。

 このように、有事における海上護衛戦力は

極めて不足することが予想されるのです。
離島防衛の難しさ(4)

──中国のA2/AD戦力が日本の輸送船を襲う
 もう1つの難しさは、中国側の現在のドクトリンが

日本の輸送を極めて困難にするものだということです。

 米側の視点で言えば、中国は紛争当事国の戦力の活動と

その同盟国の来援を妨害する目的で
「反アクセス領域拒否 (A2/AD:Anti-Access and Area-Denial)」戦力を
拡充しています。
要するに、米国の来援を不可能とすることで、
紛争当事国を屈服させるという方針です。

 A2/ADとは、米国では中国やイランなどが中心に整備しているとされるもので、

端的に述べれば、米国等の戦力投 射能力を妨害・阻止するための試みです。
具体的には、戦域弾道ミサイル、潜水艦、水上艦艇、対艦弾道ミサイル、
航空機、対艦巡航ミサイル、無人攻撃機、攻 撃ボート、対地ロケット・ミサイル、
迫撃砲、火砲、地上戦力、航空機、対艦巡航ミサイル、
サイバー攻撃等で構成されるとされます。

 今、米軍がかなり懸念しているように、

中国のA2/AD戦力はかなりの段階に前発展しており、
実際の有事になれば、A2/AD、特にAD戦力
(攻撃機、攻撃ボート、対地ロケット・ミサイル、
航空機、対艦巡航ミサイル、サイバー攻撃)が
日本本土や南西諸島を襲うでしょう。

 この問題の深刻性は、少なくとも我が国の戦力輸送や

国民保護に相当支障を来すということです。
別にこれらの戦力が 圧倒的だとか言いたいのではありません。
何が申したいかというと、完全な防御は不可能だということです。
何せ、米空母機動部隊すら、過去の報道にもあるように、
何度も中国側の潜水艦の米機動部隊への侵入を許している以上、
中国側の潜水艦が陸自の重装備や人員を運搬する
輸送艦、避難民を乗せた輸送船を襲撃する蓋然性は高いでしょう。

 しかも、先述のように海自の護衛に割ける艦船は、

てんやわんやで少数になってしまうでしょう。
防空にしても、那覇 基地や嘉手納基地が弾道ミサイルや
ゲリコマの奇襲で滑走路などが穴だらけにされれば
十分な活躍も難しいでしょう。
そもそも、海上優勢や航空優勢とは固定的なものではなく、
揺らぎのあるものです。

 その意味で、有事における南西諸島への補給は

海上・航空共に中国側に相当妨害されるのは間違いないでしょう。

離島防衛の難しさ(5)

──エスカレーション管理の問題
 もし日中間で緊張が高まった場合、これまでに述べた理由により、

いざ開戦となれば輸送は絶望的になります。
そもそも火砲などの重装備を輸送しても、そのための
陣地構築にはかなりの時間がかかります。
となれば、速やかな輸送が急がれます。

 しかし、第1次大戦において、ロシア軍の動員を見たドイツ軍が、

先手を打つべく開戦を決意したことで戦争となったことに鑑みれば、
実はかなり危ういのです。

 つまり、日本側が急速な南西諸島への輸送を開始したことが、

中国側の奇襲攻撃を招きかねないということです。
そうなれば、意図せざる日中戦争が開始され、
しかも準備が整っていない我が国は
かなりの苦戦を強いられてしまうでしょう。

 つまり、緊張が高まってからの展開は、

不利な状況での開戦につながりかねず、
なかなかおいそれとできないのです。

3Dプリンターの軍事転用で問題を解決
 さて、こうした難題だらけの離島における戦力展開と輸送ですが、

こうした問題を解決するのに大きな役割を果たすのが
3Dプリンターの軍事転用による「兵站革命」です。

 3Dプリンターにより、従来あるのが当然とされた、

工場や弾薬庫や長距離の輸送が不要となり、
まさしく兵站に「革命」がもたらされます

 将来的には、3Dプリンターで製造されたミサイルの発射数や

各部隊の保有数がネットワークで管理され、それに基づき、
各地に散らばり移動する3Dプリンターが製造し、
部隊に最も近い3Dプリンターからミサイルが運ばれるという、
分散し、移動する兵站の未来が見えます

 そうなれば、中国側のA2/AD戦術をかなり程度で無効化できます。

いざとなれば、沖縄や石垣などの各地で
弾薬やミサイルを製造して戦えるからです。

 また、輸送の問題も解決できます。多種多様な弾薬を製造できます。

その意味で、あらかじめ材料を南西諸島に用意しておけば、
より少ない備蓄で様々なものを作れます。
輸送や防衛するにしても、地対艦ミサイルと対戦車ミサイルと
諸々の弾薬よりも、チタンの塊と爆発物の元、
3Dプリンターの方が安易なのは言うまでもありません。

 しかも、これはミサイルや弾薬に限ったことではありません。

最近の3Dプリンターはチタンや複合材も扱えますので、
航空部品も製造できます。
そうなれば、わざわざ本土の工場で生産して輸送しなくても、
沖縄でF-15の修理部品を作れるということになり、
あらかじめ 材料や3Dプリンターを分散して配置しておけば、
極端な話、輸送が不要になります。

 エスカレーションの問題も解決できます。

そもそも弾薬や部品に限れば大々的な輸送が不要になるからです。
有事にあ わてて輸送する必要はありませんし、
チタンや複合材の原料輸送ならば目立ちません。
逆に、「生産」するという比較的穏やかな行動による
対中メッセージも可能でしょう。

 また、平時でも、弾薬庫の建設ではなく原材料保管施設の

建設であれば、住民の反対感情は和らぐでしょう。
加えて抗たん性の面でも、ミサイルや弾薬として保管するよりも、
原材料として保管する方が強いでしょう。
 このように、軍事用3Dプリンターは、我が国の構造上の問題である

兵站の貧弱性と困難性を解決し、中国のA2/AD戦術を
無効化するポテンシャルを秘めています。
つまり、我が国は非常に強靭な国土となるのです。

軍事用3Dプリンターに注力する米軍
 さて、こうした発想を着実に実行しているのが、米国です。
 ほとんど完全な外征軍たる米軍のネックはその補給です。

アフガニスタンに米兵1人を駐留させるための経費は
年間1億円とされています。
つまり1万人を配備するたびに
年間1兆円の経費が増加していくということです。

 これらのほとんどは、車両・海上・航空燃料、現地政府への通行料、

現地業者への謝金、警備費用等の輸送関係コストが大半を占めています。
当然、その解決が必須となり、これまでも
米軍の「省エネ」は進められてきました。
 その延長線上として、オバマ大統領の3Dプリンター産業重視政策を

利用する形で出てきたのが、
米軍の3Dプリンター軍事転用への熱意なのです。

実際、国防総省作成の戦略文書

「4年ごとの国防計画の見直し
(QDR:Quadrennial Defense Review)」の2014年版では、
「低コストの3Dプリンター技術は、戦争関連の製造業と
兵站に革命をもたらすことができる」と高い評価を与えており、
かねてより課題の補給問題を解決できる
大きな要素と見做していることが分かります。

 具体的な取り組みとして国防総省の取り組みを少しご紹介すると、
・3Dプリンターを中心とする高価な工作機械を個人が自由に使える

TechShopの店舗にて、退役軍人は1年間の限定で、
350ドル(4.2万円)の相当の訓練を受けられ、しかも年会費無料で
店舗を使用できる。
これは国防総省高等研究計画局(DARPA)と退役軍人省の
共同プロジェクトとのこと。
・国防総省が3Dプリンターを中心テーマとする2つの研究所の創設に関与。

大学や企業とのコンソーシアムで、1億4000万ドル(168億円)の資金を
国家予算から提供。なお、同額以上の資金が民間等から別途提供される。
・陸軍、NASA、アラバマ大学は共同プロジェクトとして、

ミサイル等を3Dプリンターで製造する研究チームを創設。
既に2013年7月の時点で、ロケットエンジン噴射器(以下の写真)の製造に成功。
しかも、従来工法よりもはるかに短期間・低予算かつ同性能で作成できた。
・2014年5月、強襲揚陸艦エセックスが初の3Dプリンター搭載艦に。

医療関係(歯の矯正器具、使い捨て注射器等)や作戦業務で使う
模型などに使用しているとのこと。
・2015年2月、DARPAと海軍は

「Fab Lab(3Dプリンターを中心とする工作所)」を軍艦整備センターに設置し、
海軍軍人への研究と訓練を開始。

 以上から、彼らの熱の入れようと、批判されがちな

3Dプリンターの実用性の高さがうかがわれます。

日本も3Dプリンター軍事転用の議論を急げ
 3Dプリンターは、日本の典型的な議論として、どうしても

可能性よりも限界性に注目が集まりがちになります。
ですが、最近ではチタン合金だけでなく、
複合材でさえ扱えるようになっており、戦車や戦闘機ですら
理論的には作成可能となっています。

 また、3Dプリンターの欠点として、その生産速度の遅さや

精度の低さがたびたび指摘されますが、先述の米陸軍とNASAが
3Dプリンターで作成したロケットエンジンの例では、従来の工法と
品質においてまったく遜色がありませんでした。
しかも、従来の製品が、6カ月をかけて、4つの部品を作り、
5つの溶接と精密な機械加工を行い、
それぞれ1万ドル(1200万円)かかったのに対し

3Dプリンターではわずか3週間、 
それも5000ドル(600万円)の製造費用だけで済んだとされます

 そもそも、3Dプリンターは、異なる部品を接合するのでなく

一体として製品の製造が可能となります。
それにより、 部品同士の摺り合わせが不要となり、
生産コストが下がるだけでなく、精度や耐久性もあがることが
GEアビエーションなどの航空宇宙産業において指摘されて います。
また、特別な専門技術や知識が不要であることも、
生産コスト低下に貢献します。

 無論、まだまだ発展途上の技術ですが、

それを理由に投資や取り組みを積極的に実施せずに、
果たして良いのでしょうか。
既に述べたように、離島防衛における補給の困難性は構造的なもので、
ちょっとやそっとでは解決できません。
3Dプリンターの軍事転用とそれに伴う兵站革命こそが、
その構造を緩和できる新しい要素、
離島防衛の死命を決する要素なのです。

 3Dプリンターの原型は、日本人が作ったとの説があります。

その真偽は不明ですが、我が国には苦い経験があります。
太平洋戦争前、日本は世界に先駆けて「八木アンテナ」を開発したものの、
英米がこれをレーダーとして使用し、日本軍をボロボロに打ち負かし、
最終的には原爆にすら使用されました。
日本側は鹵獲(ろかく)したことでようやく、その存在を知りましたが、
時すでに遅し。ほとんど間に合いませんでした。
そうし た愚を繰り返してはなりませんし、そもそも二度と南西諸島の戦いで、
現場の兵士に補給面で苦労させるべきではないでしょう。

 そのためにも、3Dプリンターの軍事転用についての投資や

法整備も含めた施策、そして、それらについての議論が急がれます。

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