慰安婦問題について、いろんな報道: 前駐韓大使がすべてを語る、慰安婦問題の歴史的合意の背景。日韓関係が悪化した本当のワケ。前駐韓日本大使・武藤正敏氏、独占120分 「悪いのは日本か、韓国か、はっきり言おう」 日本国民よ、これが正解です

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2016年1月5日火曜日

前駐韓大使がすべてを語る、慰安婦問題の歴史的合意の背景。日韓関係が悪化した本当のワケ。前駐韓日本大使・武藤正敏氏、独占120分 「悪いのは日本か、韓国か、はっきり言おう」 日本国民よ、これが正解です

武藤正敏元駐韓日本大使
=(聯合ニュース)
むとう・まさとし 1972年横浜国立大学経済学部卒業。
同年、外務省入省。在ホノルル総領事(2002年)、
在クウェート特命全権大使(07年)を経て
10年より在大韓民国特命全権大使。12年に退任。
著書に「日韓対立の真相」(悟空出版)がある。

一般社団法人日本戦略研究フォーラム
2016年01月05日 15:45 ブログス
慰安婦問題の歴史的合意の背景 - 武藤正敏
顧問・前韓国駐箚特命全権大使 武藤正敏
 11月2日の日韓首脳会談におきまして、
両首脳は
「国交正常化50周年を念頭に早期妥結を目指して
交渉を加速化させる方針」を確認しました。
これを受けて、12月28日、
岸田外相が訪韓し行われた外相会談で、
慰安婦問題の決着を見ました。
今回は、年末ぎりぎりのこのタイミングで何故合意したのか、
それは何を意味するか、
この合意は確実に実施されるのかについて
現時点での私の見解を述べたいと思います。
1. 合意の概要
(1)日韓両国外相は会談の後、
共同記者会見を行い以下の内容を発表しました。
 
(イ)慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認する。
(ロ)軍の関与の下、多数の女性の名誉と尊厳を
傷つけた問題として日本政府は責任を痛感する。
安倍内閣総理大臣は心からのお詫びの気持ちを表明する。
(ハ)元慰安婦を支援するため、韓国政府が財団を設立し、
日本政府が10億円程度の資金を一括拠出する。
(ニ)両国政府は今後、国連など国際社会で
本問題について互いに非難、批判することは控える。
(ホ)少女像については、
韓国政府が関連団体との協議を通じ解決に努力する。

(2)この合意を受けて、両首脳は電話会談を行い、
この合意を歓迎するとともに
今後日韓関係を
未来志向の関係としていくことを確認しました。

(3)また、米国のケリー国務長官、
ライス安全保障担当特別補佐官が
合意を歓迎する談話を発表しました。

(4)日韓間で慰安婦問題を妥結させる鍵は、
慰安婦支援団体である韓国挺身隊問題対策協議会
(以下「挺対協」)如何に抑え込むかです
その意味で、問題発生以来常に表舞台には立たず、
一歩下がって日本政府の対応を見守るとしてきた韓国政府が、
率先して解決に努力することになったことは重要です。
日本がアジア女性基金を設立して問題解決に取り組んだ際には、
挺対協の妨害により、元慰安婦が表向き基金からの「償い金」や
総理のお詫びの気持ちを記した手紙を受け取ることができませんでした。
韓国政府が表舞台に立ったことでこうした状況は変わってくるはずです。

2. なぜ今の時期にこの合意が成立したのか
(1)両首脳の意思
 韓国で行われた2つの裁判で韓国政府が
日韓関係を前向きに進めたいとの意思を明確にしました。
12月17日の加藤産経新聞前ソウル支局長が
朴槿恵大統領の名誉を傷つけたか否かで争われた裁判では、
「日韓関係改善の障害となっているため
大局的に善処してほしいとの日本政府の主張を
斟酌することを望む」との外交部の要請文書を踏まえて
裁判所は無罪判決を出しました。
さらに、憲法裁判所は元徴用工が1965年の
日韓請求権協定が違憲だとして訴えていた裁判で、
「この訴えは審判の要件を満たしていない」として却下しました。
こうした判決は、これまで日本が絡んだ問題の判決で、
裁判所が韓国の国民感情に配慮した
判決を出していたことを考えれば、
明らかに日韓関係改善を意識した判決と見ることができます。 
 これを受け、安倍総理は
岸田外相に年内訪韓を指示しました。
朴大統領は年内に本問題の決着をつけることを
強く希望していましたので、
安倍総理が朴大統領の思いに応えた指示といえます。

(2)
加えて、前述の判決に対するマ
スコミ報道は淡々と事実関係を報じるものが多く、
判決内容を冷静に受け止めるものでした。
むしろ、「過去の判決は国民感情に沿うかも知れないが、
国際的には深刻な疑念を招いた。
2011年の“政府が慰安婦被害者請求権を解決するのに
努力しないのは違憲”とした決定もそういうものであった」
という社説が見られたのは画期的なことです。
こうして、日韓関係に関する
韓国の国内世論の変化を感じ取ることができました。

(3)日韓間では、慰安婦問題の
解決のために局長協議を12回行いました。
また、11月2日の日韓首脳会談、
6月22日の日韓国交正常化50周年の際の
尹炳世外相の訪日を受けた外相会談を通じ、
慰安婦問題解決の枠組みについて真剣に議論してきました。
その過程で、挺対協の実態がいかなるものか、
慰安婦問題が
何故にここまで複雑化したのかについて議論を重ねてきました。
その間、韓国政府は挺対協などとの接触も繰り返してきたようです。 
 その過程で、双方の妥協案が
練られていったのではないかと考えます。
6月に、朴大統領が慰安婦問題の決着は間近だとの発言もありました。
今回の決着の枠組みは、突然出てきたものではなく、
議論を踏まえ、今般最終的に外相協議で決断したものと考えます。

3. 白黒をつけない解決
 日韓両国にとって、今回の決着の最大のポイントは
日本政府の法的責任の問題をどう取り扱うかでした。
その部分の表現振りは「日本政府は責任を痛感する」であり、
挺対協が求めていた「法的責任」は含まれていません。
反面、日本が主張していた「道義的責任」という表現もなっていません。
 しかし、韓国側の立場からは、
「当時の軍の関与のもとに、多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた」
「安倍総理は心からのお詫びの気持ちを表明している」
との主体をはっきりした表現で、全体として見れば、
慰安婦の名誉を回復すると言える内容を盛り込んでいます。
 一方日本側からすれば、
安倍総理が朴大統領との電話会談で述べたように、
財産請求権の問題は国交正常化の際に
解決済みとの立場に変更がないと主張できる内容となっています。
 日韓関係では、白黒をつけない決着が最も現実的なのです。

4. 韓国国内の反応
(1)韓国政府のマスコミ対策と反応
(イ)韓国政府は、この案で決着を図るにあたり、
国内世論対策を重視しました。
そのため、日本のマスコミ報道によれば
事前に合意内容を説明し、冷静な報道を要請したようです。
さらに、韓国大統領府は朴大統領の国民向けにメッセージを発表し、
「生存被害者が年々減り、現実的な制約もあるなかで
最善の努力を果たした」
「韓日関係改善の観点から理解してほしい」と呼びかけました。

(ロ)29日付けの各紙報道
 こうした努力の甲斐もあり、29日付けの韓国各紙は、
挺対協の主張は載せつつも、社説等で
この合意そのものを批判することは控えていました。
むしろ、「右派である安倍政権から、
日本の民主党時代の提案から
さらに前進させた妥協を勝ち取った」
「“日本政府は責任を痛感”
“安倍総理は心からお詫びの気持ちを表明”として
主体をはっきりさせている。
非常に評価できる内容」など有識者の発言を引用しつつ、
これを受け入れる論調を展開しました。 

(2)猛反発する挺対協
(イ)しかし、挺対協に属する元慰安婦、ナヌムの家の
元慰安婦はこの合意の説明に赴いた外交部次官に対し
激しく抗議しました。
「合意を得る前に当事者である元慰安婦に相談もせず、
慰安婦問題の不法性、法的責任に触れずに合意したのは、
被害者と国民の思いを裏切るものだ」として反発したのです。
また、慰安婦問題を象徴する少女像の問題で
「“韓国政府が関連団体と協議して
解決に努力する”とした点も屈辱的だ」と抗議しました。
このグループの人々は、
政治活動家の強い影響下でまとまって生活しています。
従いまして、反発は予想されていました
しかし、こうした一部の元慰安婦の反発が、
世論に如何に跳ね返るかが問題です
いずれにせよ、このグループの人々は
最後まで妥協に応じない可能性があります。 

(ロ)私は、挺対協の活動家が強く反発した背景は
「法的責任」の扱いもさることながら、この合意によって
その活動にたがが嵌められたことではないかと考えます。
 挺対協の活動の寄りどころは国内世論の支持です
この合意により、
この問題の最終的かつ不可逆的な解決が図られれば、
韓国の国内世論は慰安婦問題から目が逸らされ、
挺対協に対する支持と支援は大幅に縮小するでしょう
 また、日韓両国政府は今後、国連や国際機関で
お互いを非難批判することは控えることで合意しました。
挺対協は、日韓の交渉だけではこの問題の前進が困難と見えると、
国連や米国で日本非難の活動を繰り広げ、
国際社会の声を背景に日本に圧力をかけようとしました。
韓国はこれまで、国連の人権委員会や様々な機関で
日本非難を繰り返しましたし、朴槿恵大統領も
いわゆる「告げ口外交」でその後押しを行いました。
しかし、韓国政府が決着に合意すれば、
国際社会の支持は得られなくなります。
 挺対協は、元慰安婦に対する支援活動としてばかりでなく、
自身の政治目的のために活動を繰り広げてきた面が強いので、
慰安婦問題で日韓両国政府が妥結に合意すれば
自身の存在意義がなくなるのです。
従いまして、挺対協が100%満足する解決以外
受け入れない体質があります。
今回の合意は、それを打ち砕いたのです。

(3)マスコミ論調の混乱
 其の後のマスコミの報道には混乱も見えます。
慰安婦合意の成否は説得と真正性(合意を真摯に守るとの姿勢)
に掛かっているとの社説や、被害者の納得しない合意は
無効だとの学者の投稿も載せており、野党は再交渉を強く求めています。 
 こうした事態を受け、大統領府は
「今回の合意は最善を尽くした結果であり、これを無効といえば、
今後どの政府もこうして難しい問題には手を付けられないだろう
と反論しています。
こうしたやり取りはしばらく続くでしょうが、マ
スコミが冷静でいられるか否かが、収束のカギでしょう。

5. この合意によって問題は解決するのか
 挺対協に属する慰安婦はこの合意に強く反発していますが、
それは元慰安婦の一部のみであり、
元慰安婦にも色々な考えの人がいます。
この解決に反対しているナヌムの家の元慰安婦の中にも、
満足はできないが政府も苦労したので政府に従う」とする人がいます。
挺対協やナヌムの家で生活する強硬派の元慰安婦は
生存する元慰安婦46人の1割強と考えられます
その他の慰安婦の中には
挺対協は慰安婦を代表するものでないと批判する者もいます。
 アジア女性基金の際の以下の経緯に照らせば、
今回新たに設立する基金から、ほとんどの元慰安婦は
償い金を受け取り、それによって
この問題は終止符を打つのではないかと期待されます。
 アジア女性基金の償い金の時も、
当初7人受け取ったところで、挺対協が横やりを入れ、
元慰安婦に償い金の受け取りを拒否させました。
さらに、既に受け取った元慰安婦に対しては、
様々な嫌がらせを行い、
日本から金を受け取るのは売春婦」とさえ非難しました。
それが慰安婦支援団体のすることでしょうか
それでも、さらに54人の元慰安婦がアジア女性基金の
償い金を受け取っています。
挺対協が受け取りを拒否させなければ、
ほとんどの元慰安婦は償い金を受け取り、
その時点でこの問題は解決していたでしょう。
 アジア女性基金については、
韓国政府は当初一定の評価をしていましたが、
挺対協の反発で徐々に後退し、最後には
「どのような形式であれ、被害者が納得する措置を
日本政府は取ってほしい」として
問題を日本政府に丸投げしたのです。
 しかし、今回は、新しい基金は韓国政府がつくるものです
挺対協は自分たちの支配下にある元慰安婦など
一部の人には受け取りを拒否させるかも知れませんが、
大半の元慰安婦はお金を受け取り、
この合意を受け入れてくれるものと考えます。
 そうなれば、韓国の国内世論も慰安婦問題の決着を受け入れ、
日本を非難し続けてきた、挺対協は孤立することになるでしょう。
そういう状況となれば、挺対協に属する元慰安婦など
頑なに拒否してきた元慰安婦も、
自分たちだけが除け者にされるのを潔しとせず、
償い金を受け取るかも知れません。

6. 最後に残る問題は
いかに少女像を大使館前から撤去させるか 
しかし、少女像の大使館前からの撤去の問題は
最後まで懸案として残るかも知れません。
これについては、直近の韓国の世論調査でも
約3分の2の人々が反対しています。
少女像撤去のカギは、早期にこの問題の解決を
韓国国民に意識させることです。
この問題が、最終的に解決した時には、
抗議のために日本大使館前に設置したとする意味合いはなくなり、
記念碑的なものとなるでしょう。
そうなれば、挺対協の運営する場所に移すのが道理です。
 韓国の国民世論には冷静になってもらい、
大使館前でデモ活動を行うことは
そもそも違法であることを理解してもらう必要があります。
韓国国内の世論対策に腐心している状況で、
韓国政府がこの問題でいかなる対応ができるか、
しばらくは日本政府の忍耐力が試されるのかもしれません。

武藤正敏(むとう まさとし)
1948年、東京都出身。横浜国立大学卒業後、外務省入省。
韓国語研修後、
在大韓民国日本国大使館に勤務し参事官、公使を務める。
前後してアジア局北東アジア課長、在オーストラリア日本大使館公使、
在ホノルル総領事、在クェート特命全権大使などを歴任後、
2010年、在大韓民国特命全権大使に就任。
2012年退任。 
著書に『日韓対立の真相』(悟空出版)がある他、
メディアへの出演多数。

韓国紙特派員が匿名大放談!反日報道が生まれる裏事情
週刊ダイヤモンド編集部  2015年10月29

前駐韓大使がすべてを語る、ダイヤモンド・オンライン
日韓関係が悪化した本当のワケ 2 3
週刊ダイヤモンド編集部  2015年10月27日
日韓関係が悲劇的に冷え込んでいる。
日韓首脳会談は2012年5月を最後に開催されておらず、
かつては頻繁に行っていたシャトル外交は、
今となっては夢のまた夢だ。
なぜ、日韓関係は悪化してしまったのか。
『週刊ダイヤモンド』10月31日号の 第一特集で、
ビジネスマン6000人に聞いた日韓 本当の大問題」と題して深層を探った。
ここでは、日韓特集のスピンオフ企画として、
2010年から12年まで駐韓国大使を務め、
日本大使館前への慰安婦像設置や李明博前大統領の竹島訪問を
大使として経験された武藤正敏氏に日韓関係悪化の原因と今後の展望を聞いた。
(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 泉 秀一)

国民感情は移ろいやすい
悪化の元凶は政治とメディア

――「韓国人は反日」というイメージを日本人の多くは持っていますが、
実際に韓国人は本当に日本を嫌っているのでしょうか?
 今でも世論調査をすれば、
5割~6割くらいの人が「日本を嫌い」と答えます。
数字だけ見ると「反日」ということになるのですが、
嫌いの程度はずいぶん昔と変わっているように感じます。
 かつて1980年代までは、日韓の間で教科書などの歴史問題が起きると、
日本人は韓国の街を歩けない位、危険な状況でした。
 しかし、今は街を歩いていても危害を加えられるようなことはありません。
大使として駐韓していた時、私はよくテレビに出ていたので
街中で韓国人に声をかけられることがあったのですが、
せいぜい「独島(竹島)問題はこれからどうなるんだ」と聞かれるくらい。
現在は、心の底から日本を嫌っている人は少ないと思います。
ただ、韓国社会において反日という前提はこれからも変わらないでしょう
教育もメディアもこれまで反日一本で通してきたので、
韓国が日本を客観的に見られないという点は問題だと思います。

――メディアはなぜ、反日的な報道をするのでしょうか。
 反日報道をする、というより、
せざるを得ないと言った方が正しいでしょう。
メディアも利益を生まないといけない訳で、
親日報道をして国民の不買運動に繋がったら大変です。
だから、「とりあえず反日」なのです。
 もちろん現場の記者はジレンマを抱えていますよ。
でも、中立的な記事は書けません。
知り合いの大手紙の元東京特派員に
「もっと日本のことを冷静に 書いてくれ」と言ったら、
そういう内容を書くと、
上司に「日本びいき」だと怒られると言っていました。
社内でも、日本の肩を持つ行為は許されないような構造が
生まれてしまっているということです。

――ネットメディアの普及も反日報道に影響を与えていますか。
 悪い影響を与えていますね。
ネットは特に内容が過激です。
何でも反日報道にしようとしているように感じます。
 例えば、こんなことがありました。
ある日、ネットメディアの記者が日本大使館前に陣取っていたのです。
実はその日、大使館では天皇誕生日などの
節目に行うレセプションの開催日だったのですが、
そこに韓国の議員の誰が現れるかをチェックしていたのです。
 そして、出席した議員はネットで記事にされることで、
「親日派」のレッテルを貼られます。
それ以降、会合へ参加する議員の数も減ってしまいました。
プライベートで自宅に招けば来てくれるのですが、
公の場で会うのは困難になりました。

――今後も反日報道は増え続けるのでしょうか。
 メディア自身が変わるというのは難しいと思います。
ただ、朴槿恵大統領の対日姿勢が変われば
報道内容も変わると思います。
 メディアは国民感情に合わせるしかありません。
しかし、大統領は国民感情を変えられます。
国民の対日感情というのは、
時の政権によって大きく変化します
 例えば、親日派の金大中政権時(98年~03年)は
日韓関係も良かったのです。
 02年に開催された日韓ワールドカップでは、
日韓両国が双方を応援していましたよね。
でも、仮に今、同じワールドカップがあったらどうでしょう。
韓国では日本をたたけ、といって日本が負ければ盛り上がるでしょうね。
 最近は朴槿恵大統領も、安倍晋三首相の70周年談話に
一定の評価を与えるなど、強硬だった対日外交を緩めつつあります。
 それに伴い、メディアにも「日韓関係を重視せよ」といった報道が
目立つようになって来ました。
大統領が日本との関係を改善しようとすれば、
マスコミが背中を押す事はできるのです。

――日本人の感情は急激に悪化しているように感じます。
 間違いなくここ数年で悪化しましたね。
嫌韓にも2つあって、1つはメディアの報道を通して嫌韓感情が煽られ、
韓国に対する理解が浅いながらも何となく嫌っているタイプです。
 もう1つは、これまで日韓関係の改善を願って、
歴史を勉強するなど真剣に行動をしてきた人が、
韓国の強硬な姿勢にうんざりし出したパターン。
 嫌韓感情の悪化も、メディアの責任が大きいと思います。
特にタブロイド紙や週刊誌では、
事実ではないことも過激な見出しと共に掲載されています。
 例えば、韓国経済が今にも崩壊するかのような記事がありますが、
あまりに現実とかけ離れています。
確かに、中国の減速による輸出の鈍化や、セウォ ル号の事故、
中東呼吸器症候群(MERS)の影響による国内消費の冷え込みなどで、
韓国経済は厳しい状況にあります。
しかし、崩壊するようなレベルでは到底ない。
 新書がベストセラーになったように嫌韓と書けば売れるんでしょうけど、
国民感情の悪化に拍車をかけていると思います。

――当面、日韓関係はこのまま冷え込んだままなのでしょうか。
 確かに、ここ数年の日韓関係は最悪でした。
ただ、11月の頭に開催される日中韓首脳会談の際には、
日韓二国だけでの首脳会談も同時開催される可能性が高く、
少しずつ関係改善の方向に向かう予兆はあります。
 ましてや、韓国は
環太平洋経済連携協定(TPP)に参加したがっています。
そうなると、当然、日本に対しての強硬姿勢を続けるのは難しく、
自然と日韓関係の回復に向かわざるを得ない状況が整いつつあります。
 ただし、強調しておきたいのは、
日韓関係で重要なのは国民感情だということです。
両国の軽率な行動が、国民感情の悪化に繋がり、
ひいては、関係悪化の引き金になってしまう恐れがある。
日韓政府はそのことを肝に銘じて、外交政策にあたる必要があるでしょう。


日本人の8割が「ビジネスで韓国は必要ない」
日韓ビジネスマン6000人アンケートの衝撃
週刊ダイヤモンド編集部 【15/10/31号】 2015年10月26日

現代ビジネス+2015年06月17日(水) 週刊現代 2  3 4 5
前駐韓日本大使・武藤正敏氏、独占120分
「悪いのは日本か、韓国か、はっきり言おう」
日本国民よ、これが正解です

朴槿恵大統領は自ら外交交渉の道を閉ざしている〔PHOTO〕gettyimages

日韓対立の真相』という本がベストセラーになっている。
著者は、外務省きっての韓国通として知られた武藤正敏前駐韓大使だ。
6月22日の日韓国交正常化50周年を前に、思いの丈を語り尽くした。 

朴槿恵の「性格」が問題

6月22日に、日韓国交正常化50周年を迎えます。
歴史的な節目にもかかわらず、
残念ながら日本ではまったく祝福ムードがありません。
振り返れば、いまから10年前の40周年の時は、
私はソウルの日本大使館で特命全権公使を務めていましたが、
約700ものイベントを行ったものです。
それが今回は、極めて少ない。
まったく寂しい限りです。

日本と韓国は、2000年の交流史を持つ隣国同士なのに、
なぜこんなことになってしまったのか。

私は1975年に韓国語研修のためソウルに留学して以降、
40年の外交官生活の多くを韓国で過ごしてきました。'
10年8月から'12年10月までは、駐韓国特命全権大使を務めました。
そのような立場から、これまでは公の場で、
日韓関係について持論を述べることは、差し控えてきました。
しかし国交正常化50周年を迎えたこのたび、このままではいけないと思って、
日韓対立の真相』(悟空出版)を上梓したのです。

日韓関係がこれほどこじれてしまったのは、一言で言えば朴槿恵大統領が、
「慰安婦問題が解決しない限り、日韓首脳会談は行わない」
と宣言してしまっているからです。
韓国の大統領が慰安婦問題で結論ありきでは、
日韓の官僚たちが妥協できるはずがありません。
一般に外交交渉というのは、
自国の主張と相手国の主張の妥協点を粘り強く見つけ出していく作業に
他なりません。
ところが朴槿恵大統領は、
先に自ら壁を立ててしまったのですから、
これでは外交交渉の余地がないのです。

'13年2月に朴槿恵政権が誕生した時、日本には
「日韓国交正常化を果たした朴正煕大統領の長女」ということで、
期待感が強かった。
しかし私は、大いに懸念していました。
なぜなら、朴氏は何よりも原理原則を重視し、自分が一番正しいと
考えていることを知っていたからです。
事実、彼女は慰安婦問題を前面に掲げ、
日本側が降りてくるまでは絶対に譲歩しません。
加えて、他国の首脳と会うたびに、日本を非難しました。
これを「告げ口外交」と日本では呼んでいますが、
こんな外交をしていて、日韓関係が改善するはずがありません。

過激な団体の言いなり
そもそも朴槿恵大統領は、父親の業績が正しく評価されていないとして、
活動を始めた人です。
父親の最大の功績と言えば、1965年に日本と国交正常化し、
それをテコに国の発展の基礎を作ったことです。
それなのに、いまやっていることが
父親の業績を否定することだと理解していない。
困ったものです。
国交正常化の時に締結した日韓基本条約に基づいて、
日本から韓国に無償3億ドル、有償2億ドル、
民間資金3億ドル以上を供与することにしました。
そのことで日韓は、植民地時代のあらゆる問題を、
「完全かつ最終的に」解決したのです。
ところが'90年代になって韓国側は再度、慰安婦問題を提起してきた。
日本に新たな補償を求めてきたのです。
それでも日本側は、誠意を持って対応することにしました。
当時の村山富市政権が、戦後50周年の'95年7月に、
総理府と外務省の管轄下に『女性のためのアジア平和国民基金』を設立。
計61名の元慰安婦に対 して、各200万円の「償い金」と、
総理の「お詫びの手紙」を渡したのです。
韓国側も最初は、この取り組みをそれなりに評価していました。
ところが元慰安婦の支援団体である『韓国挺身隊問題対策協議会』
(挺対協)は、
「慰安婦に対する法的責任を認めておらず、これは国家賠償ではない」として、
元慰安婦たちに「償い金」を受け取らないよう圧力をかけた。
当初受け取った7人の元慰安婦たちは様々な嫌がらせを受けました。
元慰安婦を救うはずの団体が、元慰安婦をいじめたのですから、
これはどんな団体かということになります。
また、その後54人の元慰安婦が密かに「償い金」を受け取ったのです
挺対協は元慰安婦たちの気持ちを代弁していると言えるのでしょうか。

彼らは現在まで20年以上にわたって、
毎週水曜日にソウルの日本大使館前に集まって抗議を続けています。
私が駐韓日本大使を務めていた'11年には、
日本大使館前の公道に、無許可で勝手に「慰安婦像」を建てました。
この団体は、日本が行ってきたことを正しく伝えないばかりか、
慰安婦の数が8万人から20万人いたなどと、あり得ない主張もしています。
それなのに韓国政府は、この団体の言うがままに動いているのです。
これでは、日韓関係が改善しないはずです。

竹島問題へのトラウマ
朴槿恵外交のもう一つの問題は、国家戦略の欠如です。
あの中国への傾斜ぶりは、ちょっと異常です。
韓国の輸出の約25%が中国向けで(日本は5・6%)、
訪韓する外国人観光客の43%が中国人
(日本人は16%)であることを考えれば、
韓国にとって中国が重要なのは理解できます。
しかし老獪な大国である中国は、韓国が擦り寄ってくればくるほど、
いずれ韓国を「取り込む」ことになるでしょう。
逆に韓国が日米と強固な関係になればなるほど、韓国を尊重するようになる。
つまり外交のバラン スが大事なわけですが、
なぜか朴槿恵大統領はそのことを理解しない。
そもそも、片や同じアメリカの同盟国で、
戦後70年間、平和主義を貫いてきた日本。
片や毎年10%以上も軍事費を増やし、南シナ海を埋め立てて、
せっせと軍事基地を建造している中国。
どちらが韓国の軍事的脅威かは、自明の理ではないですか
経済分野で見ても、中国企業の技術は、韓国企業の技術を猛追しています。
いまや韓国企業にとってライバルは、日本企業ではなく、中国企業なのです。
また、本日たまたま、ソウルの日本大使館に用があって電話したら、
現地はMERS(中東呼吸器症候群)でパニックになっているという。
これで当分、頼みの中国人観光客は来ません。
加えて、韓国人感染者が中国 の広東省へ行き、多くの中国人が
感染を疑われていることで、
一夜にして中国人の韓国に対する感情も悪化しました。
朴槿恵政権は総じて、中国を甘く見ています。
同時に日本を軽視しすぎなのです。
半世紀にわたる日韓関係を振り返ると、蜜月時代もあり ました。
いまから13年前の'02年には、サッカー・ワールドカップを共催しました。
あの当時の金大中大統領(任期'98年~'03年)は、
「日本は汗と 涙で民主主義国家を作り上げた」と述べ、
日本との関係改善に取り組んだ大統領でした。
それが左派の盧武鉉政権(任期'03年~'08年)に引き継がれて、
初めて竹島(韓国名・独島)を歴史問題化した。
そして次の李明博政権(任期'08年~'13年)になって、
関係はさらに悪化したのです。

李明博大統領は、'11年暮れに京都で
野田佳彦首相と日韓首脳会談を行った頃から変節しました。
野田首相に向かって、「これからも慰安婦像が作られるだろう」と毒づき、
翌'12年8月10日の竹島上陸へとつながっていくわけです。
竹島に関しては、李明博大統領にはトラウマがありました。
'08年7月、李明博大統領は、洞爺湖サミットにオブザーバーとして招かれて、
来日しました。
その時、福田康夫首相との日韓首脳会談で、
「新しい社会科教科書で竹島に関する記述が強化される」
という「最後通牒」を受けます。
李明博大統領がその場で強く抗議しなかったことで、
韓国へ帰って痛烈に批判されました。
この頃から、
大統領任期中に竹島問題を何とかしなければいけないと考えたのでしょう。
'12年8月9日、「李明博大統領が竹島上陸の準備を 指示した」との情報が、
ソウルの日本大使館に入ってきました。
そこで駐韓大使だった私は、倉井高志筆頭公使を呼んで、
朴俊勇外交通商部東北アジア局長に連絡して確認させました。
だが、朴局長は大統領府から、竹島上陸計画を知らされていませんでした。
そこで私は、金星煥外交通商部長官(外相)、安豪栄同第一次官、
千英宇韓国大統領府外交安保首席秘書官の携帯電話に、
上陸中止を申し入れようと電話しました。
しかし3人とも、電話に出ませんでした。
おそらく3人は、私からの電話を予期していて、
取らないよう示し合わせていたのだと思います。
やむをえず東京の外務省本省に連絡して、
佐々江賢一郎事務次官から申?秀駐日韓国大使に、
上陸中止を呼びかけてもらいました。
しかし李明博大統領は、翌10日に竹島上陸を決行してしまったのです。

せめてバランス感覚を
李明博大統領はさらに、その4日後に、講演で次のように毒づきました。
「(天皇は)痛惜の念などという訳の分からない単語を
持ってくるだけなら来る必要はない。
韓国に来たければ、独立運動家を回って跪いて謝れ!」
この発言によって、日本人の感情を一層、逆撫でしました。
日本大使の私は、竹島上陸の当日、
韓国政府に抗議する意味で、一時帰国しました。
この時以降、日韓関係は、悪化の一途を辿ったのです。
余談になりますが、竹島問題に関しては、『冬のソナタ』で
一世を風靡した俳優ペ・ヨンジュンのほうが、よほど立派でした。
実はソウルの日本大使公邸の隣に、ヨン様が引っ越してきました。
3階建ての豪邸で、カーテンもなく部屋の中は丸見えです。
帰国真近のある日、友人が韓国宮廷料理の研究家の家で
私の送別会を開いてくれ、ペ・ヨンジュンも来てくれました。

その頃、ヨン様は自分のブログに、
「独島は韓国の領土だが、両国はこの問題に冷静に対処すべきだ」
と書いていました。
そこでヨン様に、
「うまいことを書きましたね」と誉めたら、照れ笑いしていました。
本当に賢くて嫌味のないナイスガイでした。

朴槿恵大統領にも、せめてヨン様くらいのバランス感覚を持ってほしい。
そして条件なしに、安倍首相との首脳会談を行うこと。
50周年を機に日韓関係を改善させるには、それしか方法はありません。
「週刊現代」2015年6月20日号より 

2015年6月18日木曜日
日韓慰安婦協議、合意にハードル 議題が判明 
日本が財政支援 韓国は最終解決を保証、日経新聞。
MERSで追いつめられた朴槿恵大統領、慰安婦「交渉最終段階」発言は目くらまし。
日本側、官房長官会 見にて従軍慰安婦問題「日本の立場変わらず」。
外務省は寝耳に水?・・韓国大統領、慰安婦問題「相当の進展」とフカす 米紙に

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