慰安婦問題について、いろんな報道: フォルクスワーゲンの本社を捜索 排ガス不正問題。VW不正は2008年から、従業員認める…独紙。VW不正、執念の追究 米当局との攻防1年超。堀場製作所の計測装置、発覚に一役。トヨタも#VWの不正に抗議していた。<VW不正>日本でもあった!「NOx規制逃れ」。誰がフォルクスワーゲン社を殺したのか、三田次郎。

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2015年10月9日金曜日

フォルクスワーゲンの本社を捜索 排ガス不正問題。VW不正は2008年から、従業員認める…独紙。VW不正、執念の追究 米当局との攻防1年超。堀場製作所の計測装置、発覚に一役。トヨタも#VWの不正に抗議していた。<VW不正>日本でもあった!「NOx規制逃れ」。誰がフォルクスワーゲン社を殺したのか、三田次郎。

ロンドン(CNNMoney) 
ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が
ディーゼル車の排ガス規制を逃れるために不正を行っていた問題で、
同国の検察と警察は8日、
ウォルフスブルクにあるVW本社の家宅捜索を行った。
一方、同社米国法人トップのマイケル・ホーン氏は
米下院委員会の公聴会で証言に立ち、不正なソフトウェアの搭載は
一部のソフトウェアエンジニアがやったことであり、
経営陣は知らなかったと主張した。

ドイツの家宅捜索では、不正にかかわった社員を特定するため
書類やデータベースを押収した。
同社も当局に書類などを提出したことを確認し、
事件の解決に向けて出来る限り捜査に協力すると表明している。

VWは米国内で実施したディーゼル車の検査で
有害物質の排出量を不正に操作していたことが発覚。
ドイツ政府によると、同社は欧州でも不正を行っていたとされる。
同社によれば、検査時の排ガス量を道路走行時よりも
抑えるためのソフトウエアは、世界で
1100万台あまりのディーゼル車に搭載された可能性がある。
http://www.bloomberg.com/image/idgkpQJCEpo8.jpg
米ウェストバージニア大の関係者と、車に搭載した計測装置。
同大の調査がフォルクスワーゲンによる
不正の発覚の契機となった(ロイター=共同)

2015年10月04日 22時49分 YOMIURI ONLINEホームへ
【ベルリン=井口馨】
独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題を巡り、
ドイツの大衆紙ビルトは4日、
VW本社のディーゼルエンジン開発担当の多くの従業員が、
2008年に違法なソフトウェアを設置したことを
同社の内部調査で認めたと報じた。

 大量生産に間に合わせることが不正の動機だったとみられる。
 同紙によると、問題となったエンジンは05年から
大量生産に向けた開発が続けられていた。
しかし、技術者らは、排ガスと生産コストの削減を両立できなかったことから、
不正ソフトが販売用の車に使用されることになっ た。
内部調査では、多くの技術者が、当時のエンジン開発担当のトップは
不正を認識していたはずだ、と非難しているという。 

欧州の自動車が路上で走行する際の実際の燃費性能が
2014年、公表されている試験値より平均4割低かったことが
欧州の非政府組織(NGO) 「T&E」がまとめた調査結果で
3日までに分かった。
ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れを受け、
規制厳格化への動きが強まる 中、改善を求める声が高まりそうだ。

 T&Eは「欧州の試験は全く信用できない。
VWの不正は氷山の一角にすぎない」と強調。
試験値と路上走行での燃費の差は
01年には8%だったが年々拡大しているといい、
T&Eは20年までに5割に達する可能性があると警告した。

 燃費性能が低くなれば二酸化炭素(CO2)排出量も多くなる。
燃費性能がゆがめられている結果、メーカー側の説明に比べ、
ドライバー1人当たり年約450ユーロ(約6万円)の燃料費を
余計に負担させられている計算になるという。(共同)
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VW不正、執念の追究 米当局との攻防1年超朝日新聞デジタル
ニューヨーク=畑中徹 ベルリン=寺西和男
2015年10月3日16時27分
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による
不正な排ガス規制逃れの影響が、世界中に広がっている。
9月に米環境保護局(EPA)が問題を明らかにするまで、
実は1年以上にわたって、
疑惑を突きつける米当局と否定するVWとの
激しい攻防があったことがわかった。 
米下院は8日、VW幹部を呼んで真相究明のための公聴会を開く。
 発覚のきっかけは、米ウェストバージニア大の研究だ。
2012年、研究チームは欧米が拠点の非営利組織
「クリーン輸送のための国際会議」(ICCT)の依頼で、
ディーゼル車の排ガスに含まれる
窒素酸化物(NOx)を測定することになった。
5万ドル(約600万円)の研究委託費がついた。
 「VWの規制逃れを暴こうなんて思っていなかった。
欧州車がいかに環境性能に優れているか立証し、
普及に一役買おうと思っていた」。
5人のメンバーの一人、
アービンド・ティルベンガダムさんは朝日新聞の取材に振り返る。
 13年春、カリフォルニア州で実験を始めた。
実際に道路を走りながら計測する装置を活用した。
 結果は想定外だった。VW「ジェッタ」から基準の15~35倍、
「パサート」から5~20倍のNOxが出た。
「予想と正反対で驚いた」とティルベ ンガダムさん。
何度やり直しても同じデータが出た。
「達成感より、VWへの失望が強い」。
14年5月、
EPAやカリフォルニア州の大気資源委員会
(CARB)などに報告した。
 当局は「報告書の精度が高い」と判断。
翌6月にVWと協議を始めた。
朝日新聞の取材に、CARB幹部は「実は11年ごろから、
VWに限らず欧州のディーゼル車のデータに疑いを持ち、
欧州当局と話し合っていた。
報告書は大いに助けになった」と明かす。
 当局側は様々なデータを用意したが、協議は難航した。
大学の調査結果についてVWは説明を拒否し、
何があったのか語ろうとはしなかったという。
 このため、CARBもウェストバージニア大の協力を得ながら
VW車のテストを重ねた。
そしてエンジニアたちは
ディーゼルエンジンの非常におかしな動作」に気づく
 ハンドルを動かさない通常の試験では
排ガスを浄化する装置が作動し、
ハンドルを動かしたときは作動しなかった。
違法なソフトが組み込まれていることが明確になった。
 今年7月上旬、
「おかしな動作」をVWに示した。
それでも
「技術者や幹部は私たちが見つけた事実を認めなかった」
(CARB幹部)という。転機は突然訪れた。
8月下旬、カリフォルニア州で開かれた環境関連の会議の場で、
VW側がEPA幹部に内々に「不正を認める」趣旨を伝えた。
 9月3日。10度目ほどになった両者の協議で、
VWは正式に不正を認めた。
EPAは9月18日、VWに米国で発売した
約48万2千台のシステムを改修するよう求めたと発表した。
VWの一大スキャンダルが、世界に伝わった。
 なぜVWは一転して不正を認めたのか。
CARB幹部は理由を明かさない。
ただ、EPAは
「このままでは16年に販売を予定する
ディーゼル車の新モデルに承認を与えない」と伝えていた。
これが決定打になった可能性がある。(ニューヨーク=畑中徹)

■のしかかる代償、8日には米公聴会
 VWは今年1~6月のグループ世界販売台数で、
トヨタ自動車を抜きトップに立った。だが、
9月の不正発覚後は様々な代償がのしかかり始めている。
 米国で10月1日に発表された9月の新車販売台数は、
全体が前年同月比15・8%増で好調な中、
VWは0・6%増と伸び悩んだ。
英証券会社アナリ ストは
「欧州の最新の規制を満たす車そのものに不正はないとされるが、
信用失墜による影響が懸念される。
VWの7~9月期決算は赤字に転落する可能性があ る」とみる。
 市場も反応している。VWの株価は、
米当局の発表から1日までに約4割下がった。
米当局が最大180億ドル
(約2兆1600億円)の制裁金を科す可能性があり、
不正車の改修費も膨らみそうだからだ。
 ドイツ国内は、名門企業の不祥事に混乱気味だ。
独検察当局は9月28日、最高経営責任者(CEO)だった
マルティン・ウィンターコルン氏(25日に引責辞任)を詐欺容疑で
捜査し始めたと発表。
だが、その後に正式な捜査ではないと修正した。
当局の広報担当は10月2日、朝日新聞の取材に
当初の発表は間違い。捜査対象から外したわけではないが、
容疑者を現時点で特定しているわけでもない」と話した。
 VWは、不正ソフトを積んだ可能性があるのは
「世界で約1100万台」と発表した。
その後、様々な地域で対象となる台数が判明している。
ディーゼル車が普及する欧州が中心だが、
韓国などアジア地域にも広がっている。
 ウィンターコルン氏の後任のマティアス・ミュラーCEOは今週初め、
ドイツの本社で幹部ら約1千人を前に、創業78年で「最大の試練」と語った。
 専門家などは、VWが不正をしたのは、
苦戦する米国でディーゼル車の排ガス対策費が
膨らむのを嫌ったためなどと指摘している。
だが、当のVWはいまのところ口を閉ざしている。
8日の米下院公聴会にはVWの米子会社社長らが出席する予定だ。
どう説明するか、注目されている。(ベルリン=寺西和男)
■米の排出上限、日欧の半分
 ディーゼル車への米国の排ガス規制は厳しい。
特に窒素酸化物(NOx)の排出が許される上限量は、
測定方法は異なるものの、日欧の半分ほどだ。
 早大理工学術院の大聖(だいしょう)泰弘教授(自動車工学)によると、
NOxはガソリン車よりディーゼル車の排ガスに多く含まれるが、
米国は原則 同レベルだ。
「燃料に関わらず有害物質の排出は一律に規制する。
二重基準を嫌う国民性が出ている」という。
結果、ディーゼル車の基準達成には強力な浄化装置が必要で、
コスト高になりやすい。 一方、欧州や日本は、特性を考慮し、
ディーゼル車の基準はガソリン車より甘めになっている。
(いちからわかる!)ディーゼル車の排ガス、どう規制しているの?(10/3)
独検察「VW前CEOは予備的捜査」 発表を事実上修正(10/2)
VW社員、4年前にソフトの違法性指摘か 独紙報道(9/27)
VW、急いだ体制刷新 オーナー一族との争い影響か(9/27) 
堀場製作所の創業者・堀場雅夫氏死去 90歳、肝細胞がんで
 
2015.10.3 09:50更新 【VW排ガス不正問題】
堀場製作所の計測装置、発覚に一役産経WEST
ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン
(VW)が排ガス規制を不正に逃れていた問題で、
不正発覚の契機となった米大学による
VW車の排ガス測定に
堀場製作所(京都市の計測装置が使われていたことが2日分かった。
米通信社ブルームバーグが報じた。 
堀場が手掛ける小型計測装置は自動車の荷室に載せられ、
実際の運転時の排ガスを測定できる。
その利便性が不正を暴くのに一役買った格好だ。
VWの不正を受け規制当局が排ガス検査を厳格化する動きがある中、
需要が伸びる公算が大きい。
 不正発覚後、東京証券取引所の堀場製作所株は大幅に上昇。
2日の終値は4545円で、米環境保護局(EPA)が不正を発表した
9月18日の終値に比べ450円値上がりした。
 EPAが調査に乗り出すきっかけとなったのが、
米環境団体からの依頼を受けた米ウェストバージニア大の測定だった。
堀場の機器でVWのディーゼルエンジン車が
実際の走行時に出す排ガスを測り、
窒素酸化物(NOx)排出量が基準を大きく上回ることが判明した。
 EPAがさらに調べた結果、VWが一部車種に違法ソフトウエアを搭載し、
試験時には排ガス浄化機能をフル稼働して基準を満たす一方、
実際の走行時は機能が大きく低下することが分かった。
 また欧米メディアは2日、
EPAがVWグループ以外のメーカーが製造したディーゼル車についても、
同様の違法ソフトを使っていないかの調査を始めたと報じた。(共同)
堀場製作所の創業者・堀場雅夫氏死去 90歳、肝細胞がんで
【評伝】堀場雅夫氏死去「おもしろおかしく」を社是に 独自の経営理念
【葬送】「東京移転を“都落ち”」堀場製作所創業者、
堀場雅夫さん 国立京都国際会館(9日)
堀場雅夫氏を悼む 「PPK」(ピチピチコロリ)の言葉通り、
元気に生き抜き、さっと逝ってしまわれた…村田純一・村田機械会長
 (ブルームバーグ):世界を揺るがした
独フォルクスワーゲン(VW)による
ディーゼルエンジンの排ガス規制逃れで
不正を見つける過程で使われた機材は、
京都市に本社がある計測器メーカー、
堀場製作所のポータブル測定器だった。  
米当局がVWによる排ガス不正を発表したのは
日本時間19日未明のことだった。
堀場の自動車計測事業戦略室の中村博司室長(42)のもとに、
ほどなく米ミシガン州拠点のスタッフから一報を告げる電話連絡が入った。
調査を担当したウェストバージニア大学やカリフォルニア大気資源局は
堀場の顧客であり、世間が大型連休に入る時期にかかわらず、
中村氏は情報収集に追われた。
世界最大級の自動車メーカーの排ガス検査不正という
前代未聞の事態を受けて、約2週間でVW株は3割以上も下落。
時価総額で3兆円超が吹き飛び、同社を率 いてきた
マルティン・ウィンターコルン最高経営責任者(CEO)が辞任に追い込まれた。
環境汚染を防ぐ排ガス規制への信頼が根本から揺らぎ、
各国が規制強化や検査体制見直しを検討し始めるなど、
世界の自動車業界と各国政府を巻き込む騒動となった。
堀場の製品はその引き金を引いた形だ。
ウェストバージニア大の研究者は取材に対し、
最初に異常な排出値が出た路上走行での測定で
堀場製ポータブル測定器を使用していたと確認している。
屋内設備 で行われる新車の型式認証時の排出値との
かい離が大きかったことがきっかけで発覚につながったが、
路上走行試験は
車載可能な小型のポータブル測定器でない と実施できない
堀場の中村氏はVWの不正について事前に知らず、
驚くばかりだったという。
各国の今後の規制動向が予測できないことや
自動車部門の売上高では大型の据え置きタイプが圧倒的に多いことから、
「今回の件で全体のパイの中ですごくインパクトあるかというと、
そこはあまりない」と話し、短期的な業績への効果は
限られるのではないかとの見方を示した。
一方、堀場の株価はシルバーウィーク明けの24日から6営業日で7%近く上昇。
2日も取引開始から値を上げ、一時は前日比5.5%高の4600円をつけた。
各国の規制強化の流れが、
堀場の主力である自動車計測事業への
長期的な追い風になるのではないかという市場の期待を示している。

実走行に近い排ガス測定を
自動車調査会社、カノラマジャパンの宮尾健アナリストは、
VWによる不正を受けて
各国の排ガス規制が強化される可能性が高いと指摘。
より実走行時に近い排 出値が出る路上走行での計測は
巨大市場の米国ではバスやトラックなど大型車両にしか求めていないが、
これを乗用車にも義務づけるようになれば、
ポータブル 型計測器への需要は「一気に拡大する」とし
排ガス計測器で圧倒的なシェアを持つ堀場は
「さらにシェアを上げ、優位に立つだろう」と話した。
米環境保護庁は今回の問題を受けて、
自動車メーカー各社に排ガス規制の監視を強めていく方針を書簡で伝えた。
具体的にどう強化するかは明らかにしなかっ た。
日本でも太田昭宏国土交通相がディーゼルエンジンの検査方法について
見直しを検討していることを明らかにしている。
自動車の排ガス測定では、伝統的に屋内で使用する
据え置き型の計測器を使用してきたが、各国の環境規制強化の流れで、
路上走行の排出値の測定を求めるようになっており、
米欧はバスやトラックで既に義務化している。
中村氏によると、
欧州では2017年から乗用車での実施が予定されている。
昨年投入し、正式な 路上測定もできる新製品が
自動車メーカーからの引き合いを受けているといい、
路上測定の精度や効率を高めて顧客に貢献することが
当面の最大の課題だと話した。

「おもしろおかしく」
今回のVW排ガス不正発覚に至る過程は13年にさかのぼる。
民間非営利団体(NPO)の国際クリーン交通委員会(ICCT)
欧州当局から米国で販売され た欧州車の路上走行での
排ガス検査の実施を委託され、
ウェストバージニア大の研究者らと調査を進めた。
堀場製の小型測定器を用いた路上走行検査で
基準を上回る値が出たことがきっかけとなり、
VWが検査結果をごまかすソフトウエアを使っていることが発覚。
追及の末にVWが不正を認めた。
VW側は検査時だけ排ガスをコントロールする機能がフル稼働する
ソフトウエアを搭載して販売していたことを認めた。
米環境保護局(EPA)によると、通常 走行時の排ガスは
最大で基準値の40倍に達し、
同局は1台当たり3万7500ドルの制裁金を科す可能性がある。
対象車は約48万2000台で、その場合、 
最大180億ドル(約2兆1600億円)となる。
対象は09-15年モデル。
堀場製作所は1945年、京都大学の学生だった故堀場雅夫氏が創業。
戦後ベンチャー企業の先駆けとして排ガスや
医療用など計測機器を中心に成長を遂げてき た。
自動車排ガス測定器の分野で現在は7割以上の世界シェアを握る。
「おもしろおかしく」を社是とし、1日の勤務時間を少しずつ延長して
休める日を増やし て「週休3日制」を一部導入するなど独特な社風を持つ。
エンジニアとして入社した中村氏は03年に堀場として
初めて投入したポータブル型の排ガス測定器の開発に携わった。
その測定器が
世界的な排ガス不正を明らかにするきっかけをつくったことについて、
「誇らしく思ったというより重責を担っていることを感じた」と話す。
VWのようにソフトウェアレベルで操作されると
装置での測定には限界があるとしながら、中村氏は
「測定する数値に関しては責任がある」とあらためて感じたとし、
今後は精度の向上など努力を続けて環境改善に貢献したいと話した。
「ニュースを斬る」
トヨタもVWの不正に抗議していた 2 3
大西 孝弘 2015年10月1日(木)
トヨタ自動車が数年前から、独フォルクスワーゲン(VW)の
ディーゼル車の排ガス性能に疑問を持ち、
欧州の規制当局に取り締まりを要請していたことが
「日経エコロジー」の取材で明らかになった。
 背景にはディーゼル車の開発において、VWと同じような燃費や

走行性能を求めると、排ガス性能が発揮できなかったことがある。
競合他社のデータと比べてもVWが不正ソフトを使っていなければ
説明できないデータだったという
 しかし、規制当局は動かなかった。
実際、2013年の欧州委員会共同研究センターの調査で、
不正ソフトを見つけていたと欧米メディアが報じている。
EUではこうしたソフトは以前から違法としていたが、
「規制当局は問題を追及しなかった」
(英紙フィナンシャル・タイムズ)という。

 不正が明るみになったのは、欧州ではなく米国だった。
環境NPO(非営利法人)のICCT
(International Council on Clean Transportation)や
米ウェストバージニア大学の調査から
VWの排ガス性能に疑念が持たれ、
最終的には米環境保護局(EPA)がVWの不正を発表した。 
以前から同業他社はVWに疑いの目を向けてきた。
ディーゼル車のエンジンや排ガス技術は基本的に大きな差がない
それにも拘わらず、燃費や走行性能で差がついているならば、
疑問を抱かざるを得なかった。  フォルクスワーゲンの不正の背景に
自動車業界に共通する課題が浮かび上がる。
 1つは実燃費向上に対するプレッシャーだ。
 排ガス問題でも注目されたICCTが
9月24日に発表した報告書が、再び自動車業界で注目を集めている。
 ICCTは報告書で測定データに基づき、
カタログ燃費と実燃費のかい離が広がっている問題を提起した。
カタログ燃費とは規定の試験モードに基づ き、認定された燃費だ。
実燃費とは実際に走行してみた際の燃費だ。
従来からその差の大きさが問題視されてきたが、
ICCTは実際の測定データに基づくかい離を公表した。
 下のグラフをご覧いただきたい。
企業ごとのかい離率のグラフだ。
かい離があるのはもはや前提である。
ポイントは全社平均のかい離率から各社がどの程度の差があるかだ。
1ICCTが公表した自動車各社のカタログ燃費と実燃費のかい離率
CO2排出量で比較。リース会社のデータを活用した。
2014年まで全社平均のかい離率は大きくなっている。
2014年のトヨタ自動車のかい離率が伸びているのは
ハイブリッド車の販売が伸びたため

試験以外のリアルワールドでは
基準値の40倍のNOxをまき散らしていたと報じられたVWだが、
カタログ燃費と実用燃費のかい離率は他社に比べて小さい。
毎年の全社平均値より下回っているのは、
VWグループと小型車が主力の仏フィアットと
仏プジョーシトロエングループ(PSA)だけだ。
この対象車はディーゼル車以外も含まれるが、
欧州で走行しているクルマを対象としたため、
ディーゼル車が多いと見られる。
 実際、これまでVWは実燃費の良さを売りにしてきた。
VW日本法人のホームページでも、
他社と比較しながら実燃費の良さをアピールしている。
 これは基盤とする欧州市場の特長がありそうだ。
欧州の自動車事情に詳しいコンサルタントは
「欧州の顧客は自動車の性能に厳しく、
実燃費へのプレッ シャーが強い」と話す。
その中でフォルクスワーゲンは排ガス性能を犠牲にしてでも、
実燃費を向上させようとした構図が浮かび上がる。

燃費とNOxは二律背反の関係
 ディーゼル車において、
燃費とNOx(窒素酸化物)は二律背反の関係にある。
エンジンの燃焼効率を上げれば燃費が向上する一方で、
空気中の窒素と 酸素が反応し、NOxが発生しやすくなる
それを様々な技術を使って両立させようとしているが、
どうしても二律背反の要素は残ってしまう。
 特にこのジレンマを抱えるのが
排ガス浄化装置の1つである再循環装置(EGR)だ。
EGRは排ガスの一部をエンジンに戻し、
エンジンの燃焼温度を 下げてNOxの発生を抑える。
EGRを機能させ過ぎると排ガスの循環量が増え、
燃費が最大で3~4割悪化する
(日本自動車研究所のエネルギ・環境研究部の土屋賢次部長)。
 そこで実際には、EGRを「適度に」使って燃費の悪化を抑えつつ、
残りは後処理装置でNOxを低減するのが一般的だ。
VWは不正ソフトを用いて試験以外ではEGRなどを使わず、
燃費向上を実現する一方で、
NOxをまき散らしていたと見られている。
 もう一つの共通の課題が耐久性だ。
ディーゼルエンジンの研究に長年取り組んできた
早稲田大学理工学術院の大聖泰弘教授は
VWの不正発覚後すぐにこの問題を指摘していた。
「EGRを使うと使わない場合に比べて燃費の悪化だけでなく、
エンジンの劣化が早くなる」と話す。
VWの不正によって、快走を続け てきた
ディーゼル車の技術的課題が改めて認識されることになった。

試験時とリアルワールドでのデータの違いは、
排ガスだけでなく燃費でもある。
VWはディーゼル車において燃費を優先したとするならば、
環境よりカネ を選んだとの批判を受けざるを得ないだろう。 
なぜなら、燃費は直接消費者の便益になり、
自動車の購入動機につながるが、
排ガス性能は購入動機になること はあまりないからだ。
規制をクリアするのは義務であるため、
できるだけコストを減らしたいとの意思が働く。
皮肉なことに、VWは環境軽視のしっぺ返しを
制裁金や賠償、ブランド毀損などの
巨額資金流出という形で受ける。

他の環境規制への波及も
 試験時と実態の格差が問題となってきたのは、
自動車の排ガス規制が初めてではない。
これまで大気汚染や水質汚染、化学物質汚染など
様々な環境規制 が同様の問題を抱えてきた。
常に汚染を測定するとコストがかかりすぎるからだ。
2兆円を超えるとも言われる巨額制裁金がVWに科されれば、
環境規制をより厳格に適用するという動きが世界的に広がりそうだ。
ディーゼル排ガス規制に熱心だった石原慎太郎都知事(当時)
=東京都文京区のディーゼル車取り締まり現場で2003年10月1日

<VW不正>日本でもあった!毎日新聞
「NOx規制逃れ」
2015年9月30日 編集部
独フォルクスワーゲン(VW)が、違法ソフトウエアにより
排ガス規制を逃れていた不正は、決して海外だけの問題ではない。
日本でも2011年、東京都の調査で、
国内大手自動車会社のディーゼルトラック車両に
今回のVWと同様の問題が見つかり、
都の求めでエンジン交換といった対応を実施させたことがある。
詳しく報告する。

 東京都は11年当時、自動車から排出される窒素酸化物(NOx)

・粒子状物質(PM)の削減計画策定のため、実態把握調査をしていた。
問題となったのは、いすゞ自動車のディーゼルトラック
「フォワード」4車種だった。 

ディーゼルトラック走行時のNOx排出量が3倍に

 都の調査によると、そのトラックは、排出ガスの適合試験では
NOx排出量が正常だったが、
時速40キロと60キロで走行した場合、
排出量が約3倍に増大したという。
原因は、排出ガス低減性能を無効化する、
ディフィート・デバイス」と呼ばれるソフトウエアだった。
 東京都は同年6月に調査結果を公表した。
都は公表文で「反社会的な規制逃れである無効化機能
(ディフィート・デバイス)の可能性が高い」と非難し、
いすゞ自動車にリコール(回収・無償修理)などの対応を求めた。
 東京都に対し、いすゞ自動車は
「排ガス装置の保護を目的とした制御であり、規制には適合している。
規制逃れの意図はない」と反論した。
しかし、国土交通省に改善対策を届け出て、
該当する886台について、装置の制御プログラム変更に加え、
エンジンや空気の冷却装置を 交換して
規制に適合させる抜本的な対策をとった。
 東京都は国に対しても、ソフトウエアによる「無効化」を
禁止する規定の明文化を求め、自動車メーカーの業界団体である
日本自動車工業会へも、当時の石原慎太郎知事名で要請書を送った。

「国民や行政、事業者への背信行為」と強く非難
 要請書の中で東京都は「国内メーカーの1社によって
無効化機能を有した車の製造・販売が行われたことは、
国民や行政、関係事業者への背信行為である」と強く非難した。
さらに、国の禁止規定を待つことなく、業界としてのルール作りや、
各社のチェック体制の強化など自主的な取り組みを行うよう求めた。
 自動車工業会は東京都の要請から2カ月後、
「無効化機能を禁止する設計ガイドライン」を策定したうえで、
都に対し て、「無効化機能の禁止は理念として理解はしていたものの、
具体的な判断基準があいまいで、製品技術への反映については
不十分な点があった。
東京都の指摘要請を真摯(しんし)に受け止め、
対応を検討した」と説明している。
 「ディフィート・デバイス」については米国では1990年、
欧州連合(EU)では01年に禁止規定が設けられた。
 しかし、日本は規定が遅れ、都の要請を受けて、
ようやく13年、3.5トンを超えるディーゼルトラックと
バスについて、禁止が明文化された。
乗用車への禁止規定は見送られていたが、
今回のVWの不正を受け、乗用車にも広げる動きが出ている。

その後、違反車両は発見されず
 当時「反社会的な規制逃れである無効化機能の可能性が高い」と
強い言葉で非難した東京都環境局の担当者は、
一連の経緯について「今回のVWと同じ類いの問題だった」と指摘する。 
 「『無効化機能』だったことは明らかだった。
その時点で禁止規定があった米国や欧州に比べ、
日本の対応は遅れていた」
 東京都は翌年以降も毎年、調査を行っているが、
これ以降、こうした違反車は発見されていないという。
 今回のVWは、不正な車が1100万台にのぼり、
走行時のNOx排出量は規制値の最大40倍だった。
車の台数がケタ違いで、「40倍」という数値も異なるが、
日本でも同様のことがあったわけだ。
VWの不正は決して「対岸の火事」ではなかった。
問題ソフトを開発したのは独ボッシュだった!
1年以上不正を認めなかったフォルクスワーゲン
悪質なフォルクスワーゲン不正 背景に世界制覇の野望

VW不正 2005年~06年に決定か。起こるべくして起きたVW「排ガス不正」の真相,NYT。ドイツ検察、詐欺容疑で前CEOの捜査着手。VW城下町ルポ。VW、ソフト作ったボッシュ警告、オーナー一族と主導権争いか。その他関連。



東京都、NOxでいすゞに激怒「時事深層」
小谷 真幸,山根 小雪
2011年7月11日
いすゞ自動車の
一部トラックが走行時、
大量のNOx(窒素酸化物)を出すことが判明した。
問題視されているのは、
ある条件で排ガス処理システムが働かなくなる点だ。
調査した東京都は「規制逃れ」と強く非難。
国に法整備を求める事態に発展している。
 東京都が国に宛てて出した
「“怒り”の要請書」が、自動車業界で関心を集めている。
 6月16日、都は自動車の排ガス規制に関して、
規制を逃れる行為を法令で禁止することを求める要請書を
国土交通相と環境相に提出した。
 きっかけとなったのは、いすゞ自動車の
中型ディーゼルトラック「フォワード」。
2010年5月発売のフォワードの一部モデルについて、
国の排ガス 規制の適合試験をクリアしているにもかかわらず、
実際に走行すると
規制値の数倍のNOx(窒素酸化物)を出す場合があることが、
都の独自調査で判明した。 
NOxは光化学スモッグや酸性雨の原因となる。
 この事実に対し、石原慎太郎都知事は
「規制逃れのインチキ、企業の犯罪だ」と怒りをあらわにした。

NOx低減機能が働かず
 国内では、新車販売時に道路運送車両法が定める
排ガス基準を満たすことが求められている。
基準を満たすかどうかは、加速や停止を繰り返す
実際の走行に即した「公定走行モード」で走った場合に、
排ガス規制値をクリアするか否かで判断される。
 公定走行モードは車両重量ごとに定められており、
中型トラックの場合は都市部の走行実態を踏まえた
「JE05」というモードで約30分間測定される。
いすゞのフォワードは、この排ガス試験には問題なく適合していた
 国の基準がある一方で、東京都は15年以上前から
市場に出回っている主要車種を独自に調査してきた。
新型トラックは網羅している。
JE05モード とは別に、定速で走り続けたり、
都内でよく見られる走行状況を再現した
複数のパターンで排ガスを測定する
フォワードの一部車種で
NOx大量排出を見つけたのは、こちらの試験だ。
 都は今年2~4月、フォワードの車両で調査を実施。
時速40kmや60kmで走り続けた場合、
定速になってから3~4分後にNOx排出量が
それま での3倍以上に増加する現象を発見した。
時速40kmで数分間走り続けるのは、
都内でもよくある走行状況という。
またJE05モードに急加速を組み合わせた
走行パターンでも、
NOx排出量がJE05モード時の1.5倍になるという結果が出た。
 東京都はこの結果から、
「公定走行モードの試験時にはNOxを抑えるよう
エンジンを制御しているが、別の走らせ方をすると
この制御系統が働かず、NOx濃度が高くなる」と判断。
これを排ガス処理装置の「無効化機能」と指摘した。
 一方のいすゞは、
「排ガス処理装置の保護を目的とした、
黒鉛などのPM(粒子状物質)の発生を抑えるための
エンジン制御に不具合があったことが原因。
意図的ではない」と説明する。
同社は都の指摘を受け、当該モデルの出荷を停止。
昨年6月以降に製造した全車両(886台)について、
改善対策を国交省に届け出た。
「NOxを多く 出す車を走らせるのは、当社としても本意ではない。
少しでも早く対策の実行を進める」(広報部)。
制御プログラムの書き換えに加えて、
エンジン部品を設計からやり直して交換するという。

問われる「脱硝装置なし」
 事態が起きた背景には、フォワードの当該モデルが
NOxを処理するための脱硝装置「尿素SCR(選択還元触媒)」を
搭載していないことがある。
 ディーゼルエンジンの構造上、燃費を良くしようとすると、
燃焼室を高温にし、完全燃焼状態にすることが求められる。
その際にはPMの発生が減る。
一方で、高温燃焼状態では窒素と酸素の反応が促進され、
NOxが多く発生してしまう。
 そこでNOxを抑制するため、
排ガスの一部を再び燃焼室へ送り込み、
燃焼温度を下げる
「EGR(排ガス再循環装置)」が使われるのが一般的だ。
 燃焼状態やEGRをうまく制御して燃費を高める一方で、
NOxやPMの発生を適度に抑えるのが、
ディーゼルエンジンの重要な技術となる。
それでも なお発生するPMはDPF(PM除去フィルター)で、
NOxは尿素SCRなどで低減するというのが
、一般的な大・中型トラックの排ガス処理システムだ。
 他方、問題となったフォワードには尿素SCRがない。
しかしその分、いすゞはエンジンを巧みに制御することで
発生元からNOxを低減、尿素SCRなしでも
最新の排ガス規制に適合することを売り文句としていた。
 尿素SCRを搭載しなければ、「コストが100万円近く安くなる」
(あるトラックメーカー)というメリットに加え、
装置に尿素を充填する必要がないため利用者の利便性も高まる。
 しかし実際には、走行時のNOx排出量が
規制値を大幅に上回ることが判明した。
別のある自動車メーカー関係者は、
「燃費向上や価格抑制を優先するあまり、
排ガスの浄化を怠ったと思われても仕方がない」と眉をひそめる。
 意図的かどうかは別にしても、開発時のチェック体制や
企業のコンプライアンス(法令順守)の姿勢が
十分でなかったとのそしりは免れないだろう。
 実は、排ガス処理装置を無効化する機能を搭載することは、
欧米では反社会的行為として明確に禁止されている。
米国では違反企業に高額の賠償金が科せられた事例もある。
都が今回、国に求めたのは、「無効化機能」の禁止を
欧米並みに法令で明文化し、罰則規定を設けることだ。
国交省と環境省は今夏、無効 化機能に関する
法整備の検討会を合同で立ち上げるという。
 都の担当者は、
「今のままでは日本の自動車産業の
信頼を損なうことにもつながりかねない」と危惧する。
 また一方で、世界一厳しいとされる日本の排ガス規制を
「脱硝装置なし」でクリアする技術は、
日本製トラックの国際競争力を高める
武器になると期待されていることも事実だ。
 信頼と技術をいかに両立するか。
単なる環境問題にとどまらない、
重い問いがトラック業界に投げかけられている。

日経ビジネス 2011年7月11日号8ページより
【須田慎一郎】 あさラジ! 2015/09/28フォルクスワーゲン排ガス不正 朴康司
9/28(月)〜武田邦彦・半井小絵・居島一平〜  【虎ノ門ニュース 8時入り!】
フォルクスワーゲン排ガス不正解説 DHCTHEATER
意見をつなぐ、日本が変わる。BLOGOS

大西宏 2015年09月29日 12:34
排ガス不正、アウディへ波及は部品共有化がもたらした落とし穴
なにごとも理屈通り、また絵に書いたようにはいかず、
そこに落とし穴が待っていることもあるというのが世の習いです。
自動車の部品を共有化させることは、 合理的なようですが、
万が一その部品ひとつに欠陥があれば、
全車種にその影響が波及します。
欠陥があるだけならリコールの規模が大きくなるだけですみますが、
不正ソフトをしくんだ部品となると、
ブランドの根幹を揺るがす深刻な影響を引き起こします
排ガス不正問題もワーゲンにとどまらず、
アウディへと広がってきました。
アウディ、排ガス不正の対象車は210万台 - WSJ 
ワーゲンで問題が発覚した時に、
最初にそれならアウディのA3やTTも
ダメなんじゃないかととっさに思いました。
なぜならアウディのA3やTTは、VWのゴルフや
パッサートと構造や部品ユニット、モジュールを共有化させた
MQB方式の車種だったからです
しかしロイターの記事によると、

不正ソフトが搭載された車種はA3とTTだけでなく、
A4、A5、A6、Q3、Q5にも広がっているようです。
ということは エンジンの排ガスのクリーンさをコントロールする
重要な部品を意図的か、
あるいは安易に共通化させていたことになります。

ちなみにこう いった自動車の構造やパーツをできるだけ共有化させ、

極端に言えば、レゴを組み合わせるようにして開発、生産する
VWのMQBは、VWが起こした生産革命ともいわれ、
なかには、モジュールの組み合わせ時代に、
自前の部品を擦りあわせから抜け出せずに失速してしまった
日本のモバイル産業と重ねあわせて、
日本の自動車もガラパゴス化してもう終わるとまで言っていた人もいました。

確かにディーゼル車やプラグインハイブリッド車の迅速な展開は

このMQBの効果だと言われています。
VW、MQB効果でPHEVやディーゼルなど一気に拡充 | nikkei BPnet
しかしワーゲンの誤算は、柔軟な開発を可能にし、

また開発期間をスピードアップさせながら、
高い品質を実現するためのMQBは、
コストダウンをももたらすはずだったのですが、
現実はそうはならなかったのです。

むしろ、かえってコストアップし、

VWの2013年の利益率でみても2.9%で、 
ライバルのトヨタの8.8%に比べてかなり見劣りするもので
「コスト削減」の大号令が響いていたのです。
それがサービスの低下につながり、
中国でのリコー ル対応への不信感や不満を引き起こし、
ワーゲンがもっとも販売を伸ばしていた
中国市場での失速につながったのではないでしょうか。

実はMQBで、大衆車VWとプレミアムカーのアウディを

同じプラットフォーム、同じモジュールでつくることは、
いつかプレミアムカーとしての付加価値の根拠を失い、
大きな修正を余儀なくされるだろうと思っていましたが、
それより単純なところで問題が波及してしまいました。

大きな落とし穴にはまってしまったVWですが、

この部品またソフトを供給したボッシュにも、
ソフトはあくまでVWの社内テスト用のもので、2007年には、 
「VWに対し規制逃れのためにソフトを市販車に搭載するのは
違法だと警告する文書を送っていた」(朝日新聞)
というのですから、もう絶体絶命です。

影響は、対象となるディーゼル車だけで終わりません。

日本市場でも失速するのでしょう。
おそらくVWやアウディのブランド価値全体が低下すれば、
価格にも影響してきます。
それは新車だけでなく、中古にも波及してくるのではないでしょうか。
それがやがてオーナーの怒りとなってさらに波紋が広がりそうです

2015年9月29日火曜日 VW不正 2005年~06年に決定か。
起こるべくして起きたVW「排ガス不正」の真相,
NYT。ドイツ検察、詐欺容疑で前CEOの捜査着手。
VW城下町ルポ。
VW、ソフト作ったボッシュ警告、
オーナー一族と主導権争いか。その他関連。

三田次郎 2015年09月27日 14:13
誰がフォルクスワーゲン社を殺したのか
独自動車大手、フォルクスワーゲン社(VW)が
米国で販売したディーゼルエンジン車に排ガス規制を
不正に逃れるソフトウェアを搭載していた問題は、
自動車産業史上例を見ない巨大なスキャンダルになりつつある

VWは現時点で今回の対応のため
7~9月期決算に特損として65億ユーロ(約8700億円)を
計上する方針にしているが、不正の範囲は拡大しており、
出口の見通しはたっていない。

米メディアによると、
調査結果次第では当局から180億ドル
(2兆1600億円)の制裁金が課される可能性があり、
さらに集団訴訟でどれだけ膨れ上がるか
全く予断を許さない状況にある。

VWの内部(業界)事情や技術革新の問題、
政治的な駆け引きなどこの問題には様々な構成要素があるが、
ここではこの問題が水面上に浮上した経緯から
政府(国)の不正摘発能力に焦点を当ててみたい。

今回のスキャンダル摘発の主要プレーヤーとして、
米当局EPA(米国環境保護局)、NPO団体のICCT(
国際クリーン交通委員会
=International Council on Clean Transportation)と
ウェストバージニア大学の作業チームが挙げられる。

スキャンダルの経緯については、
もともと欧州の規制 当局の不正を疑う調査結果が
(規制基準の厳しい)米国当局に提示され、
EPAが本格的な調査に乗り出した、という説と、
EPAが”Independent research group"からの報告を受け、
調査に乗り出した、という説がある。

9/24のScientific Americanによると、
Independent research groupはICCTであり、
欧州規制当局の疑惑の根拠も米国発という見方が強い。
というのも、もともとディーゼルエンジンが環境に優しいと証拠立て、
推奨してきたのがICCTのヨーロッパ支部であり、
その欠陥と修正について、
同支部は多くの情報を握っていたと考えられるからである。

ICCTは米国の規制当局、EPAと太いパイプを持っている。

もとEPAの局長Margo Ogeが現ICCTの幹部であることを考慮すると、
ICCTは日本でいう省庁の外郭団体のような位置にあると言えよう。

しかし、両者には根本的に異なる点がある。

日本の外郭団体が政府や業界団体からの出資により
運営されているのに対し、例えばICCTは
もともとヒューレット・パッカード社の出資(寄付)で設立されており、
現代は同じ規模のNPO、
Climateworksとともに多くの基金によって運用されている。

(両団体の多くの幹部がジョージ・ソロスの有名な
Open Soceity Foundationのメンバーであることから、
ソロスの影響は大きいと思われる。)

こういったスキャンダルは巨額のカネが動くので、
情報収集的な面で基金(foundation)の運営には好都合だろう。

さて、ICCTはEPAからの調査依頼を受け、
ウェストバージニア大学の作業チームに調査を委託した。
同チームは3台(VW2台、BMW1台)の自動車を
サンディエゴからシアトルまで走らせて NOxの排出量を調査。
VW車が規制値の15~30倍の排出量を記録したとされている。
(ICCTは結果をあらかじめ予想できていたと思われる。)

この作業にかかった費用は約50,000ドルだそうだが、
雑誌の見出しなどでは50,000ドルで
自動車産業界の巨人を倒した、と煽りが入れられている。

しかし、実際はこれを動かすまでには
用意周到な計画があったと見るべきだろう

ICCTを中心に規制当局者、基金関係者
(=環境保護団体幹部)がシナリオを練りつつ、
ウェストバージニア大学に調査を下すタイミングを測っていたのではないか。

日本ではNPOや外郭団体の成り立ちや運営形態が
米国とは異なるので、彼の国ほど同種の団体が影響力を持つことはない。

米国では政府の影響力がNPOによって弱体化されている、
という見方もできるが、
NPOが政府の権力をある程度調整している面もあり、
日本のように何から何まで政府(霞が関)に頼りっ放しというよりは
自浄作用が期待できるのではないか、と思われる。
蛇足
米国でNPOの就職人気が高い背景には、
NPOの安定した財務基盤と独立性が評価されているのではないか。

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