慰安婦問題について、いろんな報道: 【米大統領選】トランプ氏の支持率ついに失速  差別的発言が影響か。トランプ正念場、共和党の巨大スポンサー・コーク兄弟のご機嫌伺いへ。トランプ氏が指名獲得を確実に インディアナ州予備選、 クルーズ氏は撤退 民主はサンダース氏制す。クルーズ氏は人の姿をした悪魔…党内から酷評。リバタリアニズム。その他関連。

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2016年6月11日土曜日

【米大統領選】トランプ氏の支持率ついに失速  差別的発言が影響か。トランプ正念場、共和党の巨大スポンサー・コーク兄弟のご機嫌伺いへ。トランプ氏が指名獲得を確実に インディアナ州予備選、 クルーズ氏は撤退 民主はサンダース氏制す。クルーズ氏は人の姿をした悪魔…党内から酷評。リバタリアニズム。その他関連。


2016.6.11 08:27 産経ニュース
2016米大統領選~ホワイトハウスへの道~】 
トランプ氏の支持率ついに失速 
【ワシントン支局】米大統領選の共和党候補指名が確定した
不動産王、トランプ氏の支持率が、6月に入り失速している。
10日に公表されたロイター通信の世論調査で、
トランプ氏は、民主党候補指名が確実になった
クリントン前国務長官を11・2ポイントも下回った。
人種差別的な発言などの言動が、
ここにきて支持率に響いたとの見方が出ている。
 ロイターの調査は6~10日に実施し、1276人が回答。
支持率はトランプ氏が34・8%、クリントン氏が46・0%だった。

 保守系のFOXニュースの調査(5~8日実施)でも、
トランプ氏は39%と5月の調査から6ポイント下落。
5月と同じ42%だったクリントン氏に逆転された。
 政治サイトのリアル・クリア・ポリティクスが集計した
各種調査の最新の平均値でも、
トランプ氏は40・3%と、
44・1%のクリントン氏との差が広がった。
 トランプ氏は今月、自身が抱える訴訟を担当する
メキシコ系判事を「メキシコ人」と呼んで非難。
新たな差別発言には共和党内からも批判が高まる。
支持率下落に関連し、
「有権者はトランプ氏の適性を疑い、気性を懸念している」
(FOXの世論調査担当者)との指摘も出ている。

Carlo Allegri-REUTERS (写真はコーク兄弟の弟デイビッド)

テイラー・ウォフォード ニューズウィーク
<アメリカ政界の黒幕として知られるコーク兄弟に
トランプが接近。これまで資金援助を受けないことを売りにしてきた
トランプが、本選でのヒラリーとの対決に向けて
いよいよ資金調達に動き出した。
だがコーク兄弟はトランプを嫌っている> 
 米大統領選で共和党の候補指名が確実となった
ドナルド・トランプが、保守派の大富豪コーク兄弟にすり寄り始めた。
巨大企業の経営者であるチャールズとデイビッドのコーク兄弟は、
前回2012年の大統領選に1億2200万ドルを投じ、
今年の大統領選では10億ドルを使う予定だという。
トランプが候補指名を獲得しようという
まさにこのタイミングでの会談となる。

来週、コーク兄弟の代理人と面会か
 今週「USAトゥデイ」のインタビューに答えた
チャールズ・コークは、トランプ陣営から
コーク側の代理人と会談したいという
申し出があったことを明らかにした。
コーク側もこれに合意した。
会談の日程はまだ設定されていないが、
トランプ陣営の広報担当者は、
声明の中で「来週頃」になると語っている。
 コーク兄弟はアメリカの保守派の中で
最大の影響力を持つ人物で、
予備選の期間中にはトランプを
共和党の候補にしたくないと思っていたことで知られる。
コーク兄弟は予備選でどの候補も支持しなかったが、
トランプの優勢が明らかになると、
トランプのことは
「大統領職を熱望するカルト(狂信者)」と呼んで無視していた。
【参考記事】アメリカ政治を裏で操るコーク兄弟の「ダークマネー」
 コーク兄弟は自由主義経済を信奉しているが、
これはトランプの「反自由貿易」政策とは合致しない。
さらにチャールズは、最近トランプが連邦地裁の
ゴンザロ・クリエル判事を「メキシコ人」と呼んで
攻撃していることを不快に感じている。
前述のインタビューでチャールズは、
トランプの攻撃を「人種差別主義か、
固定観念に縛られたステレオタイプ」と非難している。
一方トランプも、コーク兄弟の支援を受けて
当選した共和党政治家を「操り人形」とコケにしている。
【参考記事】トランプのメキシコ系判事差別で共和党ドン引き
 チャールズは、コーク側は「誰とでも喜んで対話する」と語り、
トランプ陣営も「共通理解」を深めたいとしている。
しかし同時にチャールズは、
トランプに説得されることはないだろうとも語った。
トランプが大統領にふさわしいと思うか尋ねられたチャールズは、
「その答えはわからない」と明言を避けた。
 トランプが大統領にふさわしくないと思っているのは
何もコーク兄弟だけではない。
保守派一般どころか共和党内の大勢の人々がそう考えている。
トランプ支持を表明したばかりのポール・ライアン下院議長も今週、
トランプを「ふざけた態度がイラつかせる」と非難していたが、
同時にトランプに
「共和党が誇れる選挙戦を見せてくれることを望む」とフォローしていた。
一方、これまで公式にトランプを支持していた
共和党のマーク・カーク上院議員は、今週支持を撤回した。
理由についてカークは、自身の軍隊経験から見て
トランプには軍司令官としての資質がないと批判し、
クリエル判事への攻撃を見ればトランプを
もう支持することはできないと語っている。
他の共和党指導部も、
発言を自重して攻撃を控えるようトランプに求めている。

会談はヒラリーにとって格好の攻撃材料
 トランプとコーク兄弟の会談のニュースは、
予備選最終盤のこの絶妙なタイミングで報じられた。
民主党のヒラリー・クリントンは候補指名を確実にし、
本選モードへと選挙戦をシフトしつつある。
対するトランプは、これまでのように
自費で選挙費用を捻出し続けるのは次第に困難になりつつある。
トランプ人気を支える根幹の1つは、
他の政治家と違って
大富豪のトランプは「誰からも買われない」ことだった。
 だがコーク兄弟との会談で、ト
ランプのこの「神話」は崩れるかもしれない。
トランプは、本選でクリントンに勝つためには
10億ドルの選挙資金が必要だが、
政治資金管理団体のスーパーPAC
(政治活動委員会)を持たず、
共和党の大口献金者からの支援も受けていないトランプには、
これだけの資金を調達するのは至難の業だ、と言っている。
 そしてこの会談は、
間違いなく対抗馬ヒラリーに攻撃材料を与える。
コーク兄弟は財力にモノを言わせて政治をゆがめる
リベラル派の敵と言われており、
トランプが彼らに近づけば民主党支持者にとって
格好の攻撃対象になるからだ。

ニューズウィーク内関連記事
トランプに「屈服」したライアン米下院議長の不安な将来
オバマ氏、クリントン氏支持表明 「誰より大統領にふさわしい」
 2016.06.08

3日、ニューヨークで開かれた記者会見で話す
実業家、トランプ氏(AP)
テッド・クルーズ上院議員はアイン・ランド信奉者であることを公言している。
アイン・ランドとは、いったい何者なのか(写真:AP/アフロ)

クルーズ氏が撤退 トランプ氏の候補者指名が確実に
アメリカ大統領選挙の候補者選びはインディアナ州で
予備選挙が行われ、共和党のトランプ氏が勝利しました。
2位につけていたクルーズ氏が撤退を表明しました。
これを受けて、トランプ氏の候補者指名獲得が確実になりました。
 (山下達也記者報告)
 今回、トランプ氏はクルーズ氏と
3位のケーシック氏の選挙協力を一蹴し、
その結果、一気に指名獲得への道が確実となりました。
 共和党・クルーズ氏:「我々は選挙戦から撤退します」
 トランプ氏は今回、大差をつけて圧勝し、
過半数の代議員数1237にあとわずかに近付きました。
2位のクルーズ氏を撤退に追い込み、
さらに3位のケーシック氏が獲得している代議員数は150ほど。
わずかです。
つまり来週以降、トランプ氏が近々、過半数の代議員を
次の予備選で獲得するということになりました。
そしてトランプ氏は、7月の共和党大会で
正式に大統領選の候補者として指名されることになります。
これまで反トランプだった共和党幹部も、
この状況では容認せざるを得ません。
トランプ氏は今後、民主党のクリントン氏に照準を合わせて
活動していくことになります。
クリントン氏はインディアナ州で4日、サンダース氏に敗れました。
トランプ氏が支持を集めている若者層や白人層からの
指示を全く得られていないという弱点あり、
11月の選挙でどうなるかは分からず、
トランプ氏にも勝つチャンスがあるという状況だといえます。

2016.5.4 11:50 2 
2016米大統領選~ホワイトハウスへの道~】 産経ニュース
トランプ氏が指名獲得を確実に インディアナ州予備選、
クルーズ氏は撤退 民主はサンダース氏制す
【ワシントン=加納宏幸】
米大統領選の共和党候補指名争いは
3日、米中西部インディアナ州予備選で首位の不動産王、
ドナルド・トランプ氏(69)が勝利し、
敗れたテッド・クルーズ上院議員(45)は選挙戦からの撤退を表明。
共和党全国委員会のラインス・プリーバス委員長は
ツイッターでトランプ氏が「事実上の党指名候補になる」とし、
トランプ氏が指名獲得を確実にした。

 トランプ氏はインディアナ州に割り振られた代議員57人のうち
50人以上を獲得する圧勝。
クルーズ氏は指名争いの継続は困難と判断し、
3日夜、同州で演説し、「選挙戦を中断する」と述べ、敗北を認めた。
 3位のジョン・ケーシック・オハイオ州知事(63)は
選挙戦を続ける見通しだが、米CNNテレビの集計によると
これまでの獲得代議員数はトランプ氏1053人に対し、
ケーシック氏は156人にとどまり、
トランプ氏が指名の要件となる
過半数を獲得するのを阻止する勢いはない。
そのためプリーバス氏はトランプ氏の勝利を認めた上で
「われわれは団結し、(民主党候補指名が確実視される)
クリントン氏を打ち負かすことに集中しなければならない」とした。
 トランプ氏はニューヨークで勝利を宣言。
「共和党に団結をもたらしたい」と述べて
党内の融和を呼びかけるとともに、
11月の本選でクリントン氏を打ち破る決意を表明した。
 民主党も3日、インディアナ州で予備選を行い、
クリントン氏を追うバーニー・サンダース上院議員(74)が勝利した。
 だが、CNNの集計ではこれまでの獲得代議員数は
クリントン氏2215人に対し、サンダース氏1442人。
クリントン氏は過半数の2383人に手が届くところまできており、
指名の獲得は確実だ。


クルーズ氏は人の姿をした悪魔…党内から酷評
2016年04月29日 18時10分 読売新聞
【ワシントン=黒見周平】
共和党の重鎮ジョン・ベイナー前下院議長が、
米大統領選の党指名候補争いで
2位につけるテッド・クルーズ上院議員(45)を
人の姿をした悪魔」と異例の表現で酷評し、
断固支持しない考えを示した。
ベイナー氏は27日、スタンフォード大学のトークイベントで、
クルーズ氏について
「私は民主、共和両党に友人がおり、
大体誰ともうまくやれるが、あの野郎とは無理だ」と指摘。
首位の不動産王ドナルド・トランプ氏(69)は
「ゴルフ仲間でメール友だち」と明かし、
「トランプ氏が指名を獲得すれば票を入れるが、
クルーズ氏には絶対投票しない」と語った。
 クルーズ氏は5月3日のインディアナ州予備選に向け、
「反トランプ票」の結集を図っているが、
党内から思わぬ攻撃を受けた形だ。

2016年02月11日(木)2 3 4 古村治彦 現代ビジネス
アメリカの大富豪集団が「トランプ阻止」に動き始めた白熱! 
米大統領選2016
9日のニューハンプシャー州での予備選で、
トランプ氏、サンダース氏が勝利をおさめ、
それぞれクルーズ、ヒラリー両氏に雪辱を果たした。
白熱するアメリカ大統領選挙。その行方を左右する
コーク一族」の動向について、最新レポートをお届けする。

「ビッグ5」が残った
2016年2月1日、アイオワ州の党員集会からアメリカ大統領選挙の
民主、共和両党の候補者を選ぶ予備選挙が正式にスタートした。
アイオワでは、民主党はヒラリー・クリントン前国務長官が、
共和党はテッド・クルーズ連邦上院議員がそれぞれ勝利をおさめたが、
民主党ではヒラリーの対抗馬
バーニー・サンダース連邦上院議員が大善戦し、ほぼ引き分け。
一方の共和党は、これまでトップを走っていた
実業家のドナルド・トランプが2位、
マルコ・ルビオ連邦上院議員が3位。
トランプ旋風が本番に入って少し勢いを失い、
マルコ・ルビオが浮上する…という、
民主・共和ともに白熱した展開を見せている。

イスラエル・ロビー』(ミアシャイマーとの共著)でも有名な
アメリカの政治学者であるハーヴァード大学教授の
スティーヴン・ウォルトは自身のブログで、ヒラリー・クリントン、
バーニー・サンダース、テッド・クルーズ、ドナルド・トランプ、
マルコ・ルビオの5名を「ビッグ5」と形容している。
これは、テッド・クルーズとマルコ・ルビオが、
トランプを追い抜く可能性を秘めた
有力候補に躍り出たことを示唆している。

私は2016年1月14日に
「『コーク一族』米大統領選挙の命運を握る
大富豪ファミリーの正体」
本サイトに寄稿した。
その中で、私が翻訳した
米国屈指の資産家であるチャールズ・コーク、
デイヴィッド・コークのコーク兄弟が、
今回の大統領選挙において
大きな影響力を発揮するだろうことを指摘した。
大統領選挙が白熱するなか、その行方を左右する力をもつ
彼らの最新動向について、ここで述べておきたい。

コーク一族「トランプ嫌い」の理由

アメリカの大企業「コーク・インダストリーズ」の経営者である
コーク兄弟は、現在のところ
特定の候補者に対する支援を表明していないが、
2016年には約8億8900ドルの政治資金を
投入することを既に明らかにしている。
また、支援の「候補者」はすでにある程度絞られてはいる。
コーク兄弟を中心に、巨額の政治献金をしている富豪たちは
定期的に会合を開いており、2015年1月に開催された
会合にはテッド・クルーズ、マルコ・ルビオ、
ランド・ポール連邦上院議員が呼ばれている。
このうち、ランド・ポールは、アイオワ州の党員集会での
結果を受けて大統領選挙からの撤退を表明してしまった。
その結果、クルーズとルビオが有力候補として躍り出たわけだが、
この2人ならば、どちらであってもコーク兄弟としては
支援を表明しやすい。
支援の対象はこの2人に絞られていると言ってよい。
一方のドナルド・トランプは、共和党の各候補者が
コーク兄弟の支援を受けようとしていることに対して
痛烈な非難を行っている。
2015年8月2日に、トランプは、SNSのツイッター上で、
「コーク兄弟からお金を貰いにカリフォルニアまで出かける
共和党の候補者たち全ての幸運を祈る。
それにしても貴方たちは操り人形なのか」と皮肉ったのだ。
このトランプの「口撃」に対して、
コーク・インダストリーズの総帥でもあるチャールズ・コークは、
2016年1月8日付『フィナンシャル・タイムズ』紙に
掲載されたインタヴュー記事で反撃している。
トランプの「イスラム教のアメリカ入国禁止」発言を取り上げて、
「自分の自由を守りたいならば、
まず自分が好きではない人の
自由を守らねばならない」と強く批判した。
コーク兄弟は、リバータリアニズムという政治思想を信奉している。
リバータリアニズムとは、個人の自由と自由市場を尊重し、
政府の介入と過度な税金に反対する思想だ。
個人の自由の尊重の観点からすると、
トランプ氏の「個人の行動は制限すべきだ」という主張とは
真っ向から対立する。
チャールズ・コークは妊娠中絶や同性愛も
個人の自由だとして認めているので、
コーク兄弟を嫌っているリベラル派と
この点では意見が一致しているのは何とも皮肉なところだ。
リバータリアニズムの立場からすれば、
アメリカ軍の海外派兵は政府が人々から
税金を搾り取って行う無駄な行為であり、
「外国のことはその国が何とかすべきだし、
そのために
アメリカの若者たちが遠い外国で死ぬことはない」との考えだ。
コーク兄弟の兄・チャールズはヴェトナム戦争当時も
反共の立場にありながらも、リバータリアニズムの立場から、
アメリカ軍のヴェトナム派兵には徹底して反対したことがあった。
また、チャールズは、地上軍を派遣しても、
テロリストたちがその地域の人々の間に逃げ込んでしまえば
根絶することなどとてもできないという「正論」も述べている。

トランプよりはマシ
対イスラム国という点でいえば、テッド・クルーズも
「IS(イスラミック・ステイト)に対して
じゅうたん爆撃せよ」と訴えており、
マルコ・ルビオも、アラブ諸国の軍隊を主体にしつつ
米地上部隊を派遣すべきだと主張している。
3者とも、コーク兄弟の意向と違う主張である。
それでも、コーク兄弟の選択肢としては
「トランプと、クルーズ、
ルビオのどちらがよりましな選択か」となると、
それは断然クルーズ、ルビオということになるのだ。
実は、コーク兄弟が構築している大口寄付者
ネットワークに参加している大富豪で
共和党を支持している人々は、
ドナルド・トランプの躍進に危機感を覚えており、
それを阻止しようという動きに出ている。
彼らは、貧困層の不満を背景にしたトランプの
過激な主張への嫌悪感、共和党がトランプのために
かき回されて分裂してしまう危険性、
トランプでは本選挙で勝利できないことへの不安などから、
トランプ旋風の鎮静化を願っているのだ。

2016年1月30日、31日の週末、
コーク兄弟の主催の会合がカリフォルニア州の
高級リゾートで開かれた。
ここにコーク兄弟のネットワークに参加している
約500名の共和党支持者が全米から集結した。

このネットワークの会費は
1人当たり年間10万ドル(約1200万円)。
つまり、参加者は全員富豪である。
ここでチャールズ・コークは、2015年には
自分たちのネットワークが4億ドル(約480億円)を
政治に投じたと発表し、2016年は選挙の年であるので、
その額は8億8900万ドル
(約1070億円)になるだろうとも述べた。

この会合で参加者たちは大統領選に限らず
さまざまな議題について話し合ったようだが、
メインとなったのは
ドナルド・トランプの躍進についてだったと報道されている。

彼らは、「トランプの勢いが自然と落ちていくことを待つが、
トランプ旋風が続く場合には、勢いを止めるために
動き出さねばならないということで合意した」
と言われている
(すでに彼らの一部はテッド・クルーズに対して
積極的に政治献金を行っている)。

ヒラリーをも打ち負かす可能性
2016年2月9日に行われた
ニューハンプシャー州の予備選挙では、
事前の予想通りに、共和党はドナルド・トランプ、
民主党はバーニー・サンダースがそれぞれ勝利した。
サンダースはニューハンプシャー州の
隣のヴァーモント州選出の連邦上院議員であり、
準地元と言える場所であったが、
事前予想よりも大差をつけてヒラリー・クリントンに勝利した。

今回、トランプの勝利の陰に隠れがちだが、
オハイオ州知事のジョン・ケーシックが2位、
と元フロリダ州知事のジェブ・ブッシュが4位、
とそれぞれ躍進したことにも注目すべきだ。

クルーズは3位、ルビオは5位。ケーシックとブッシュの伸びは、
ニューハンプシャー州全体が元々リベラルであること、
トランプの過激な主張とクルーズやルビオの対外強硬姿勢を嫌う
穏健な共和党員が多くいることを示しているといえよう。
アイオワ州の党員集会と
ニューハンプシャー州の予備選挙の結果、
トランプ、クルーズ、ルビオ、ケーシック、ブッシュの5人が
共和党の主要な候補者としてそれぞれ存在感を見せた。
これからは彼ら5人での混戦状態がしばらく続くだろう。

トランプ旋風はこれからも続くだろうが、
コーク一族らアメリカの富豪たちは
「トランプ阻止」のため本格的に動き出すはずだ。

予備選挙が3月に入り、クルーズ、ルビオ、ブッシュの地盤である
フロリダ州やテキサス州をはじめとする南部へと進んでいくと、
彼らの巻き返しの可能性も高くなる。

そして、クルーズとルビオの一騎打ちということにでもなれば、
コーク兄弟にしてみれば願ったりかなったりというところだろう。
この2人のうち、
勝利したほうが本格的にコーク兄弟の支援を受ければ、
民主党の最有力候補ヒラリー・クリントンを破る可能性もあるのだ。
コーク一族がこれからどう動くのか。
アメリカ大統領選は目が離せない。

アイン・ランドは今でも多くのアメリカ人を魅了し続けている 
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4908222010/toyokeizaia-22/?&tag=rnwap-20
 『肩をすくめるアトラス』(脇坂あゆみ訳)は、3冊に分かれた文庫版もある
(上の書影をクリックするとアマゾンのサイトのジャンプします)

日本人が知らないアメリカ的政治思想の正体
自由至上主義の源流に「アイン・ランド」あり
東洋経済オンライン
2015年12月04日 翻訳家 脇坂あゆみ 2 3 4 5
かのカール・マルクスの『共産党宣言』は
「ヨーロッパに幽霊が出る――共産主義という幽霊である」
という書き出しで始まる。アメリカにも幽霊が出る。
アイン・ランド(1905~1982年)という幽霊だ。
この思 想家・政治家は米国の政治家、
企業経営者の中に信奉者が多く、その著作は聖書に次いで
多くの若者の思想形成に影響を与えたともいわれ、
発行部数は累計 3000万部に及ぶ。

アメリカの政治思想を知るためには、起業家精神、

そして小さな政府を説いたアイン・ランドを知ることが不可欠だ。
にもかかわらず、ほぼ日本では無名である。
今回、アイン・ランドの著作の翻訳者である脇坂あゆみ氏に、
「現代米国とアイン・ランド」というテーマで
リアル・アメリカを解説してもらう。

アメリカの大統領選共和党候補の指名争いが、

面白い展開をみせている。

8月に始まった討論会は、最初の2回は不動産王の

ドナルド・トランプが存在感と面白さで他を圧倒し、
世論調査でもダ ントツ1位を維持していた。
他の候補者たちは神経外科医のベン・カーソンを除けば
典型的な白人男性保守政治家の集団にみえた。
争点も移民問題以外は人格や 実績に関するものが多く、
トランプの女性記者とのやりとりが女性蔑視として
槍玉にあげられ大きな話題になったくらいのものだった。

「理想的には金本位が望ましい」
娯楽としてはよいが政策議論としては退屈だった予備選の空気が

少し変わったのは10月、第3回討論会でCNBCの
リック・サンテリが、テッド・クルーズ上院議員に
連邦準備制度理事会(FRB)について質問したときだ。
クルーズは2008年のリーマンショック後にロン・ポール

起草したFRB監査法案を支持しており、
中央銀行の量的緩和による利率操作の弊害を訴えた。
通貨の恣意的な操作はウォールストリートを潤す一方、
ドルの価値を下げて99%の一般人の生活をおびやかす。
中央銀行の役割は経済を活性化することではなく、
通貨の健全性と安定の維持であり、
理想的には金本位制が望ましい、と言いきったのだ。
サンテリは同じ質問をロン・ポールの息子で、

米国リバタリアンのファーストファミリーの二代目である
ランド・ポールに投げかけた。
ポールは上院で廃案となった父親のFRB監査法案を引き継ぎ、
クルーズとともに今年再提出している。
彼は、FRBの介入が格差の拡大を助長したばかりでなく、

金融危機を招いたと主張した。
利率はお金の価格であり、
中央銀行は価格操作を行うべきではないというのだ。
これはトランプの、為替介入が
政府の唯一最強の武器だというア
ベノミクスにも似た立場とは大きく異なるものだった。
米国における「古き良き保守」はクルーズのように

内国歳入庁(IRS)の廃止を訴えたりはしない。 
伝統的な保守はおもにキリスト教の価値を重んじる文化的保守だ。
共和党は、小さな政府志向、財政規律重視という
共通点だけでゆるくつながっている雑多な大所帯となりつつあり、
その対立は大きくなかった。
しかし2010年の中間選挙において状況は変わった。

共和党右派である「ティーパーティ(茶会)」系の議員が大躍進し、
共和党は茶会系の支持者をとりこむのでなければ、
選挙に勝つことが難しくなったのだ。
そして2012年の予備選挙でミット・ロムニーが指名を獲得した とき、
副大統領候補に指名されたのが、
より過激に福祉の縮小と財政規律を求める
ポール・ライアンだったのである。

米国政治文化の源流にあるもの
いったいなぜここへきて、格差の広がる米国で、

過激な自由主義者たちの存在感が高まり続け、
格差の拡大によって不利益を被るはずの
中間層の普通の人々にまで支持されているのだろうか。
1980年代のレーガン革命に飽き足らず、
中央銀行の量的緩和を制限し、医療保険までも民営化しようとする
茶会・リバタリアンたちが増えているのはなぜだろうか。
この米国政治文化の源流に、

ロシア出身のアイン・ランドという思想家が存在する。
ランドはクルーズが愛読し、議事妨害の演説の最中に
引用した小説『肩をすくめるアトラス』を書いた米国の作家である。
米国で本を読む人ならわりと誰でも知っている20世紀の作家だ。
茶会運動の仕掛け人とも言われている前述の

CNBCのレポーター、リック・サンテリも自称アイン・ランド主義者である。
ポール・ライアンも『肩をすくめるアトラス』を読んで政治家を志した。
米国にはアイン・ランド協会という組織もあり、
アイン・ランドについて活発な研究を行っている。
アイン・ランドは1905年2月にサンクトペテルブルクに生まれ、

十月革命を経てスターリン体制が確立するまでの
激動のロシアで世界初の共産主義国家の誕生を間近で眺めて過ごした。
1925年にアメリカに渡り、セシル・B・デミルの下で

脚本の勉強をしていたとき、撮影所で出会ったアメリカ人と結婚して帰化し、
われら生きるもの [DVD]
1933年にロシアでの体験をもとにした小説『われら生きるもの』を出版した。
1943年に、フランク・ロイド・ライトをモデルに個人主義のありかたを描き、
ゲイリー・クーパー主演で映画にもなった『摩天楼』が出版され、
ランドはベストセラー作家として一躍有名になった。
ランドは社会主義思想も宗教も否定した

アイン・ランドは今でも多くのアメリカ人を魅了し続けている
当時のニューディールのような

社会主義政策の広がりを危惧したランドは、
積極的に保守派の思想家や政治家と交流を持 つようになった。
そのころ彼女が支援した経済学者には
当時無名のルートヴィヒ・フォン・ミーゼスがいる。
だが経済学的な自由市場の有効性はすでに実証され ており、
証明されなければならないのは
自由市場資本主義の道徳的正統性だと彼女は考えていた。
『摩天楼』の映画が公開されると、ランドは思想小説
肩をすくめるアトラス』の執筆にとりかかった。
この物語で、大陸横断鉄道の経営者ダグニー・タッガートは、

政治駆け引きにあけくれる社長で
兄のジムと対立しつつ鉄道を経営している。
そして東部の産業都市の経済が衰退していくなか、
成長著しいコロラドの新線建設に社運をかけ、
起業家のヘンリー・リアーデンが10年を かけて開発した
画期的な合金を採用し、完成させる。
だが全米で生産統制が強化され、身動きがとれなくなった
実業家たちが次々と姿を消していく。
深刻な不況にみまわれるアメリカで、『ジョン・ゴールトって誰?
という謎のスラングが流行りだす。
前作の知名度もあって、1957年に発売された小説

『肩をすくめるアトラス』はたちまちベストセラーとなった。
社会主義思想がトレンドであった大学やメディアでは酷評され、
宗教を否定する思想でもあったことから保守派からも敬遠されたが、
一部の若者に熱狂的に支持され た。
若い読者ファンらはランドのアパートに集い、
哲学や政治経済について語った。
その常連には元FRB議長のアラン・グリーンスパンもいた。

ランドに出会うまでに、彼はすでに理論構造が優れていたため
資本主義の有効性を信じていた。
だがランドと出会ったことで、自由市場は効率的であるばかりでなく、
道徳的でもあることを確信するようになったとい う。
彼もまた、FRBの議長をつとめながら、
「本来は金本位制が理想」と言い続けた。
その若者たちは、1970年代以降、
徐々に政治や経済に大きな力を持ち始めた。
ランドを思想的母とあおいだグリーン スパンは
ニクソンとフォードの経済顧問をつとめ、グリーンスパンに紹介されて
ランドと交流のあった経済学者のマーティン・アンダソンは、
ニクソンに対し徴兵制度廃止を提案し、採用された。
徴兵制度は1972年に志願制に移行している。
1980年代になると、彼女の思想は

レーガン政権の政策により顕著に反映されるようになった。
ホワイトハウスだけで はない。
自由市場を標榜するシンクタンクの研究員の多くは
ランドの影響をすくなからず受けており、
リバタリアンケイトー研究所では
『肩をすくめるアトラ ス』を読んでいない新入り研究員は
「処女」のレッテルを貼られていたらしい。
1991年の米国議会図書館の調査で、

『肩をすくめるアトラス』は、20世紀のアメリカで
聖書の次にアメリカ人に影響を与えた本とされた。
ランドを賞賛するメディアグループの経営者
スティーブ・フォーブスフラットタックスを掲げて
共和党の大統領候補に立候補したのは 1996年のことだ。

リーマンショック後の2009年にも一大ブームに
近年ではリーマンショック後の2009年、

保守系のラジオのパーソナリティーであるグレン・ベック
ショーン・ハニティーらが番組で繰り返し推薦したことなどから
ふたたびブームが起こり、刊行から半世紀以上を経ているにもかかわらず、
肩をすくめるアトラス』は60万部以上を売り上げた。
茶会運動のデモ行進でよく掲げられていた「ジョン・ゴールトって誰?
というプラカードの文句は、同書に登場するスラングだったのである。 
「人々に高尚な哲学の領域に達してほしいと望むのはどだい無理です。
文化を守銭奴の手から奪い取るべきでしょう。
文学には国家の補助金が必要です。
芸術家が行商人のように扱われ
芸術作品が石鹸のように売られるのは恥ずべきことです」
「つまりあなたのご不満は、

作品が石鹸のように売れないということですか?」
ところでアイン・ランドは、いま日本でもはやりの

反知性主義(anti-intellectualism)の急先鋒でもあったと筆者は考えている。
ここでの反知性主義とは反インテリ主義のことだ。
もともとランドは同時代のリベラルな知識人とは相容れなかったこともあるが、
ランドの反インテリ主義は、哲学嫌いではない。
プラトンの『国家(リパブリック)』に登場する「哲人王」思想の否定である。
それは、哲学は古代ギリシャにおいてのように

アカデミアの特権階級が独占するものではなく、
あらゆる個人の思索と創意工夫、労働と密接に関わりを持ち、
それに深く関与していくべきもの、というスタンスだ。
アメリカ文化とランド思想の両方に特徴的である
個人主義の伝統に深く根ざしたものであるともいえる。 

余談だが、筆者もアイン・ランドの

肩をすくめるアトラス』を読むまでは、登場人物の一人
エディー・ウィラーズのように、なにか高尚なすごいものが
日常の生活や労働とは別にあると漠然とおもっていた。
だが切ない結末を迎えてはじめて彼が悟るように、
1200ページを読み終えるころには、
「仕事をして暮らしていくこと」の中にこそ、人間の中で最上のもの、
守るべきものがあると気づかされた。
理想は実現してこそ意味があり、

それは地道な日々の労働によってしかかなわない。
そして理想を現実にするためには、
まずは現実を可能な限り客観的に認識しなければならない。

御託をならべる前に手を動かせ
それがランド思想のエッセンスであり、

ランドが自らの思想を客観主義と呼んだゆえんでもあった。
生身の人間の善い生き方、
現実の暮らしの向上そのものを求めるのでなければ、
哲学に意味はない。
この認識が、ランドがアリストテレスを師と仰ぎ、「矛盾は存在しない」、
「AはAである」という根本原理を繰り返しながらも、
アリストテレスの師たるプラトンを諸悪の根源扱いしたゆえんだった。
先日の討論会でのテッド・クルーズの「哲人王」批判もランドと同じ立場だ。

それは御託をならべる前に手を動かせ、と いった、
職業人なら誰でも共感できるごく普通の感覚でもある。
知性への懐疑ではもちろんない。
さらに、クルーズが「哲人王」と言えば、高等教育を受けた
アメリカ人の多くはプラトン批判だなとピンと来る。
マルコ・ルビオが「アメリカにこれ以上哲学者は必要ない」と言うとき、
ルビオは共感されやすいインテリ批判を展開するのと同時に、
大統領選という場で「哲人王」といった哲学のコンセプトを散りばめる
クルーズのインテリぶりを批判している。
そこには少し知的な 駆け引きがある。
米国の大統領選はまだまだ続く。

"アイン・ランド系"の政治家はどこまで生き残れるだろうか。
アイン・ランドの思想と作品は、シリコンバレーの

サイバーリバタリアンをはじめとして、
アメリカのビジネスにも少なからぬ影響を与えてきた。
次回はランドがアメリカの起業家や
ビジネスマンに与えてきた影響について紹介したい。

1/19(火)19:00~21:00、ヤロン・ブルック 米国アインランド協会

エグゼクティブディレクター講演会 
「アインランドとシリコンバレーの精神」を
六本木アカデミーヒルズにて開催予定。
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