慰安婦問題について、いろんな報道: 国際金融経済分析会合、スティグリッツ氏発言要旨  消費税引き上げ「今のタイミングは適切ではない」。消費増税の延期、一部官庁で効果の検討開始=政府関係者。高橋洋一氏、アベノミクスついに沈没 「消費税8%」がすべての間違いだった。この円高はやっぱり異常! ヘッジファンドを黙らせる「速攻の一手」を提示しよう。マイナス金利は心配無用 国民も政府もメリットのほうが大きい。

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2016年3月16日水曜日

国際金融経済分析会合、スティグリッツ氏発言要旨  消費税引き上げ「今のタイミングは適切ではない」。消費増税の延期、一部官庁で効果の検討開始=政府関係者。高橋洋一氏、アベノミクスついに沈没 「消費税8%」がすべての間違いだった。この円高はやっぱり異常! ヘッジファンドを黙らせる「速攻の一手」を提示しよう。マイナス金利は心配無用 国民も政府もメリットのほうが大きい。

国際金融経済分析会合(第1回)であいさつする
コロンビア大のジョセフ・スティグリッツ教授(手前)。
奥は日銀の黒田東彦総裁
=16日午前、首相官邸(斎藤良雄撮影)
まだ危機ではないが成長は減速している。
2015年は金融危機以降、最悪の状況だったが、
16年はさらに弱体化すると思っている。
 最も根本的な原因の一つは、総需要の不足だ。
日本が今年議長国を務める
主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)などで、
需要を刺激するような各国間の調整策を議論してほしい。
 日本は総需要をつくり、成長を引っ張る模範を示すべきだ。
非常に強い金融政策を実施し、
それが景気刺激策になったが、
もう限界に達している。
次に財政政策をとることが重要だ。
 消費税は総需要を増加させるものではないので、
引き上げるのは今のタイミングは適切ではない。
炭素税や相続税、累進制の高い所得税などで増税し、
一方で教育、経済を下支えする投資支出を拡大していくことで、
経済を刺激する効果があると考える。

消費増税の延期、一部官庁で効果の検討開始=政府関係者
ロイター 3月7日(月)8時15分配信 ヤフーニュース
[東京 7日 ロイター] - 2017年4月に予定されている
消費税率10%への引き上げをめぐり、
一部の経済官庁で延期した場合の経済効果や
実施した場合の経済への打撃について、
非公式に検討を始めた。
複数の政府関係者が明らかにした。
増税実施の場合、
個人消費の落ち込みが大きくなるとの予想も出ており、
最終的には安倍晋三首相が5月中旬に発表される予定の
16年1─3月期国内総生産
(GDP)などを見て判断するとみられる。
複数の政府関係者によると、
14年4月から消費税率を5%から8%に上げた際の
個人消費の落ち込みを基準に、
今回の2%引き上げでどの程度の落ち込みになるか概算。
交渉が進んでいる今年の春闘での賃上げの状況を勘案してみると、
消費増税による所得の実質的な目減りを
完全に埋め合わせることができない公算が大きくなったという。
また、消費増税の実施1年前の消費マインドについて、
各種の統計やアンケートから13年春と現在とを比較してみると、
「現在のマインドは相当悪い」(政府関係者の1人)という。
一方、延期した場合の副作用としては、財政健全化への
懸念の高まりを想定している。
ただ、安倍政権の発足から3年経過し、
その間に国と地方の税収が21兆円増加している点に注目。
このうち消費増税分が8兆円で、
経済効果分が13兆円と試算する。
消費税率2%引き上げ時の税収増は、国と地方合わせて5兆円。
この税収増がなくなったとしても、経済成長による税収効果で
十分に吸収できると、複数の政府関係者はみている。
他方、年明け以降の国内経済は、消費関連の各種指標が
弱めに出ているだけでなく、製造業部門の状況を示す
鉱工業生産も1─3月が減産となる可能性が高く、
「今の国内経済は、増税の実施には不適切な状況」
(別の政府関係者)との声が出ている。
このため、複数の政府関係者は、
17年4月の消費増税が延期される可能性が
昨年後半よりも高まっているとの見解を示している。
また、中国経済の減速懸念が市場で浮上する度に
世界的に株価が乱高下し、企業や個人のマインドを
下押しする現象に対し、
政府内では強い懸念を持つ関係者が増えてきた。
さらに別の政府関係者によると、政府が1日に公表した
「国際金融経済分析会合」の設立も、
こうした海外からのマイナスの力を
どのように評価すべきか
検討する必要性があったことが理由だという。
首相ブレーンとして知られる内閣官房参与の本田悦朗氏は、
ロイターの取材に対して「次の消費増税は、
日本経済の実状を考えると延期が望ましい」と述べた。
同じく内閣官房参与の藤井聡・京大大学院教授
「政策総動員が打ち出されたG20
(20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議)声明を踏まえても、
消費税引き上げの見送りはその意向に沿ったものだ」と指摘した。
また、政府関係者の一部では、安倍首相が国会の答弁で
「私の在任中に憲法改正を成し遂げたい」と述べたことに注目。
消費増税の延期を争点にこの夏、衆院を解散して
衆参同日選に持ち込み、両院で与党勢力を
3分の2超に拡大させ、憲法改正の国会発議を目指す
戦略を温めているのではないかとの見方が出ている。
ただ、増税を延期すれば、財政状況の悪化による
国債格下げの可能性も不安視されている。
格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)の
日本ソブリン格付担当、キムエン・タン氏は
2日、ロイターとのインタビューに応じ、
経済の状況を総合的に見た上で判断するとし、
即座に格下げになるわけではないとの見方を示した。
同時に「いかなる規模の刺激策でも
慎重に影響を見極めなければならない。
現時点では、日本政府は
(財政上の)懸念を引き起こすことなしに、
経済を支援するのに十分な規模のパッケージを
策定できるとは考えていない」とも語った。
安倍首相は3日の参院予算委で消費税率引き上げについて、
リーマン級のショックや大災害が起こらなければ
「予定通りに引き上げる」と語った。
また、財務省幹部は「今の経済状況がリーマン並みの
ショックに直面しているという説明は、どうやってもできない。
株価や為替の動きだけで、
そのように断定はできない」と述べ、
増税の延期論を強くけん制する。
政府・与党内にはこうした延期反対論への再反論もある。
その典型的な主張が、消費税率を引き上げて
税収が落ち込むような経済環境であれば、
何のために引き上げるのか意義が問われるとの見解だ。
ある政府関係者は、5月下旬の主要国首脳会議
(伊勢志摩サミット)を前にした5月中旬の1─3月期
GDP発表の前後が、
消費税率引き上げをめぐる判断の時期になると予想する。
最終的には、安倍首相が内外の経済情勢を
総合的に判断して、引き上げの是非を決断することになりそうだ。
(中川泉 取材協力:伊藤純夫 竹本能文 梅川崇 
編集:田巻一彦)

2016年02月24日(水) 2 3
経済の死角 週刊現代 文/髙橋洋一(元財務官僚)
失われた20兆円
'12年の年末、アベノミクスが始まった当初、

日本のGDP(国内総生産)は順調な成長を続けていた。
アベノミクス開始時のGDPが約517兆円。
これが、'14年3月には実に約535兆円にも達した。
ところが、'14年4月の8%の消費税率導入を境に状況が一変した。
'14年度第2四半期までに、
GDPが一気に約14兆円も急落してしまったのだ。
その後もGDPは伸び悩み、
直近の'15年7-9月期の数字は約530兆円。
私の試算では、仮に消費増税さえしていなければ、
GDPはその後も右肩上がりの成長を続け、
今頃は約550兆円まで達していただろう。
差額は20兆円。
これだけの金額が、増税によって失われたのだ。
この20兆円分の伸びがあれば、物価も上昇し、
賃金も消費も好調という、良好な循環が生まれ、
昨年中には「デフレ脱却宣言」ができただろう。
日経平均株価も2万円台、
為替も1ドル=120円の水準は保てたはずだ。
そもそも、GDPの6割を個人消費が占めている以上、
増税による消費減退でGDPが下がるのはわかりきっていた。
増税の影響で失われた20兆円のGDPを国民一人頭で割ると、
約15万円。所得が15万円も下がったと考えれば、
買い物をする気が失せるのも当然だろう。
いま、日本では格安商品ばかりが売れる、
デフレ時代と同じ状況が生まれている。
アベノミクスの目標である、
2%の物価上昇に相反する事態が起きているわけだ。
だが、経済学の常識からして、
増税すれば物価が下がるのは自明の理だ。
優秀なはずの財務官僚たちは
そんなことすら理解できていなかった。
自分たちの歳出権を拡大するため、
なんとしても消費増税を可決させようと、
「増税をしてもGDPは下がらない」という
机上の空論を組み立て、押し切った。

5%に戻すしかない
失われた20兆円のGDPから試算される消えた税収は約5兆円。
一方で、消費増税で増えた税収は約8兆円。
「3兆円多いのだから、
増税のほうがいいのでは」と思うかもしれない。
しかし、冷静に考えると、増税によって
税収を8兆円増やすのと引き換えに、
一人当たり15万円のGDPを吹き飛ばしてしまったのだ。
これが日本経済に与えたダメージは、計り知れない。
収益が上がらないのに税負担だけを増やしたので、
企業は苦しみ、賃金も上がらない。
消費も当然伸び悩む。
アベノミクスの理想とは真逆の悪循環にはまりこんでいる。

結局、無知な財務官僚が身勝手な思惑で推し進めた増税で、
国民は8兆円を取り上げられたあげく、
本来、得られるべき所得までを失ったのだ。

この状況に、本来であれば、
「責任をもって2%の物価上昇を達成させる」と明言している
日銀の黒田東彦総裁こそが、
「増税で物価が上がらないのなら、失敗を認めて減税するか、
景気対策をしてください」と政府に強く進言すべきだろう。
だが、黒田総裁は
「消費増税で成長が大きく損なわれることはない」と
繰り返し発言してきた手前、今更もう何も言えない。
起死回生のマイナス金利政策も、
消費増税のダメージが大きすぎたため、
いまのところ本来の効果が出ていない。
もし、安倍政権が予定通り、
'17年の春に10%への増税を実行すると、
どうなるか。8%増税の時と同じくらい、
いや、それ以上の致命的なダメージを引き起こすだろう。
3%の増税でGDPが14兆円急落した。
ということは、上げ幅が2%なら、単純計算で
約10兆円のGDPが一瞬で失われる。
さらに、今回は中国経済失速などの要因も加わるため、
長期的に考えれば、
8%増税時を上回る規模のGDPが失われる可能性がある。
消費増税が引き起こした負の連鎖から脱却するには、
いますぐにでも消費税を5%に戻すのがベストなのは言うまでもない。
だが、政府もいまさら引き返せないだろう。
それでも、本気で景気回復を目指すのならば、
取れる策は消費減税の他にもいくらでもある。
例えば、国の特別会計上で余った資金、
すなわち、いわゆる「霞が関埋蔵金」を使う手だ。
「外国為替資金特別会計」には円安の含み益の約20兆円、
「労働保険特別会計」には約7兆円もの埋蔵金がある。
これを原資に、国民に10兆円規模の給付金を配り、
増税の痛みを和らげる。
この「埋蔵金10兆円バズーカ」をぶっ放し、
景気に良好な刺激を与えて上向かせたところで、
日銀が一気に金融緩和を推し進め、
国債の購入量を今の80兆円から100兆円まで増やす。
極端な話に聞こえるかもしれないが、
ここまでしてようやく、「8%増税の呪縛」は払拭される。
それほどまでに、消費増税が日本経済に与えたダメージは大きい。
「週刊現代」2016年2月27日号より

2016年2月26日金曜日
官房長官 消費増税 税収減る経済情勢なら延期を検討。

高橋洋一 [嘉悦大学教授] 【第139回】 ダイアモンドオンライン
2016年2月25日 2 3 4
マイナス金利は国民にとって
損より得のほうが大きい
前回のコラムで、マイナス金利政策は正しいと書いた。
「マイナス金利によって
銀行の収益が減るのは、問題だと思う?」
という編集部の問いかけに対して、
84%の方が「問題だとは思わない」と回答している。
 この回答は、これまでの銀行の収益を考慮すれば、納得できる。
というのは、最近の銀行の収益は、
2000年前後の不良債権危機を脱した後、
これまでの金利低下局面の恩恵を享受して過去最高レベルだからだ。
銀行は貸出金利より預金金利のほうが
下げのスピードが速いためである。

◆銀行の当期純利益の推移(億円)

マイナス金利時代、一般国民はあまり損ではなく、むしろ得が多い。
まず、預金金利はほぼゼロの状態なので、
下がったとしてもマイナスにならない。
もしマイナスの預金金利なら銀行に預けなければいい。
 貸出金利も下がるが、一般国民はこの恩恵を受ける。
これから事業を興そうという人には絶好のチャンスである。

 かつて筆者は、テレビ朝日の「朝生」で、
枝野幸男・現民主党幹事長と、
金利低下が経済に与える影響を議論したことがある。
枝野氏は、金利低下が預金者の利益を害するので、
経済成長のためには金利を高めるべきと主張した。
筆者は、その逆で、金利低下はお金を借りてまで
事業を興そうという気概のある人を支援するので、
経済は成長すると言った。
そのとき、ただお金を持っている人と
お金を借りてまで事業を興そうという人では、
後者に恩恵を与えるほうが、より経済成長すると主張した。
 さすがに、マイナス金利時代にあると、
預金者のデメリットより
借入者のメリットのほうが大きいことは、枝野氏でもわかるだろう。
このメリットは、これから事業を興そうという人ばかりではなく、
すでにこれまで借り入れた人にもある。
例えば住宅ローンである。
 住宅ローンの固定金利は、
10年物国債の利回りにより影響を受ける。
すでにローンのある人は借り替えして、
金利負担を減らせるチャンスだ。
例えば、5年前に固定金利3%で30年ローンを組み、
残債が2500万円ある場合、
残り25年の支払いを2%ローンに切り替えると、
手数料を払ったとしても300万円程度支払額が少なくなる。
ただし、住宅減税を受けている場合、
減税が受けられなくことがあるので注意すべきだ。

新規事業への投資には
またとないチャンス

 政府は日本で最大の債務者なので、
この金融環境を生かしたくなる。
しかし、現存する国債について、
政府は期限前償還しないと宣言している。
このため低利借り換えは事実上できない。
 ただし、これからの新規事業のための
資金調達はきわめて低利で可能である。

◆国債イールドカーブ(2016.2.24)


これは、今の国債イールドカーブである。
10年くらいまでマイナス金利である。
 このようなイールドカーブが形成されるのは、
1年後、2年後……と将来の短期金利が
低いままであると予想されるからだ。
ちなみに、このようなイールドカーブになるための
1年後、2年後……と将来の短期金利は
インプライド・フォワード・レートといわれるが、以下のようになる。
◆Implied Forward Rates
(資料)筆者算出

 7年程度先まで、

短期金利はマイナスになるというわけなので、
今は、長期投資をする人にとってはまたとないチャンスである。
 民間で長期投資を躊躇しているならば、
政府がやったらいい。
30年金利でも1%を割り込むような超低金利である。
普通の投資プロジェクトであれば、
採算ラインを突破するのは難しくないはずだ。

公共投資がやりやすくなる
景気対策としても望ましい
 ここで、国債のイールドカーブが出たついでに、
その関連話題に二つほど触れておこう。
 一つは、公共投資の採択に関係す
るB/C(費用便益)基準である。
 便益の現在価値を計算するときに、
割引率4%とするのがこれまで一般的であった。
ところがこれは、イールドカーブでいえば、
4%のフラット・イールド*を想定することに他ならない。
今のイールドカーブであれば、
それぞれの期間に対応した割引率を用いるか、
一律では0.5%程度の割引率を用いれば十分であろう。
こうすれば、B/C基準によって
採択可能な事業は大きく増加するはずだ。
今の金利環境は、
こうした事業の採択可能性を増やしているのだ。
 もう一つが、マイナス金利下における株価モデルだ。
一般的な株価モデルは、企業の将来収益を
一定の割引率で現在価値に戻して、
それを合算するというものだ。マイナス金利になると、
割引率がマイナスになって、
株価は理論上無限大になるので、
企業金融の根底を覆すという意見がある。
 そうした意見を、
金融市場の数量分析家で言う人もいるが、
もう少し勉強した方がいい。
これも、割引率を適用しているのが
フラット・イールドであるということを忘れた、
初歩的なミスである。
株価モデルの場合、
無限大の遠い将来までの流列を割り引く。
今のイールドカーブを見てもわかるが、
将来にわたって、マイナス金利であることはあり得ないので、
今の株価モデルもそれなりに使え、
企業金融理論が根底から覆るというのは間違いである。
 話を元に戻して、政府の新規事業で何が考えられるか。
それはまさに政治の課題である。
リニア新幹線整備、耐震強化、人的資本投資など
いろいろなものがあり得る。
今の金利環境の下でも、
採算性を慎重に審査してパスすれば、
政府が投資事業をためらうこともない。
 これは、現時点で10兆円程度ある
GDPギャップを埋める効果もあるので、
景気対策としても望ましいものになるはずだ。
しかも、前回のコラムで紹介したように、
今は国債の品不足である。
金融市場に対して、
必要な国債を供給する意味でも正しい政策である。

*縦軸に金利(利回り)、横軸に期間(残存年数)を取った
イールドカーブでは、長期の金利が短期の金利よりも
高い右肩上がりの曲線(順イールド)や、
長期の金利が短期の金利よりも低い
右肩下がりの曲線(逆イールド)となるが、
それが平坦(傾きが緩やか)になっていること。
長期でも短期でも金利が変わらないとみなされていることを示す。

マイナス金利なら財政を悪化させず
政府は資金調達が可能になる

 なお、国債発行について、
政府の財政再建目標との整合性を問題視する向きもある。
金融環境や今の日本の財政事情から、
筆者は財政再建の必要性は認めるものの、
その優先順位はそれほど高いとは言えないという立場だ。
日本の財政事情については、
2016年1月14日付け本コラムを参照していただきたい。
 それでも、政府の財政再建目標が気になる人もいる。
2020年での
プライマリーバランス(基礎的財政収支)の均衡である。
 これについて、裏技的な手法を紹介しよう。
筆者は元役人なので、こうした手法を知っているが、
あまり本質的な話ではない。
あくまで“財政再建目標は優先順位が低い”が本筋である。
ただ、政府内の役人には、つまらないことにこだわる人も多く、
その人たちのせいで話が進まないのはバカバカしいので、
裏技的なものを指摘しておきたい。
 政府のプライマリーバランスは、
国民経済計算における数字を使っている(参考)。
そこでは、「財政収支は国民経済計算における
中央政府及び地方政府の純貸出(純借入)。
基礎的財政収支は財政収支から純利払い
(利払い[FISIM調整前]
マイナス利子受け取り[FISIM調整前])を
控除したものである」とされている。
 政府の特別会計の多くは、公的部門
(中央政府と地方政府)に属するが、
公的企業に属するものもある。
公的企業は、国民経済計算では
公的部門でないので、
政府のプライマリーバランスに影響しない。
 財政投融資特別会計は、政府の特別会計であるが、
これまで国民経済計算では公的企業と分類されている。
また、財政投融資特別会計では、財投債という
債券発行が可能であるが、
財投債の商品性は通常の国債と同じで、
発行も通常の国債と併せて行われているので、
金融商品として見た場合、
通常の国債と全く同じである(参考)。
 要するに、財投債で資金調達すれば、
通常の国債と同じでマイナス金利のメリットがあるが、
政府のプライマリーバランスを悪化させないのだ。
 政府は、この財投債によって
調達したマイナス金利資金を使って
マイナス金利で財投機関(特殊法人など)に貸し出し、
その財投機関が公共投資を行えばいいのだ。
 これで、マイナス金利のメリットを政府も享受する
具体的な手法があることがわかるだろう。
あとは、それを実行する政治力の問題だけが残されている。


この円高はやっぱり異常!
ヘッジファンドを黙らせる「速攻の一手」を提示しよう
2016年02月15日(月) 2 3 4
高橋 洋一 「ニュースの深層」 週刊現代
エコノミストを信じてはいけない1月29日の日銀によるマイナス金利導入以降、
株式市場と為替市場が乱高下している。
まず、はっきりさせておきたいのは、
こうした市場の短期的な動きで、政策効果を考えるのは
基本的に間違っている。
政策効果は、GDPや雇用で計られるものであって、
それらは半年~2年後あたりに効果が出てくるものだ。
株式市場と為替市場は、短期的にはランダムな動きをするので、
それらの先行指標を見るにも
短期で見ると方向性すら間違うこともしばしばだ。
ところが、世の中にはカネの強欲亡者が多く、
そうした人は、GDPや雇用に関する数値にはまったく関心がなく、
カネだけの成果をいち早く求めがちである。
また、そうしたカネの強欲亡者を相手に商売する金融市場関係者も、
株式や為替市場の動きで政策を語ることがしばしばである。
そうした人たちは、本来政策を語る資格がないが、
そういう人物に限って、
テレビなどのマスコミでは幅をきかせている。
というのは、金融機関が番組のスポンサーになっているので、
その関係会社に属している市場関係者、
エコノミストが登場するという仕組みができているからだ。
金融機関の立場に立つ論者しか
メディアには登場しない、といってもいいくらいだ。
筆者もしばしば株式や為替市場の話を求められるが、
政策効果についてはGDPや雇用の話をするようにしている。
株式や為替市場の短期予測は理論上もできるはずがないので、
筆者はそうした株式や為替市場の短期予測をする人に対して
「デタラメをいって商売している」という断言もしている。
これは、2013年のノーベル経済学賞を見てもわかる。
米シカゴ大学のファーマ教授、米エール大学のシラー教授が
資産価格の実証研究で受賞しているが、
ファーマ教授は短期的な資産価格の予測は
困難であると語っている
(一方のシラー教授は3~5年先といった
比較的長期の価格は予測可能なことを示している)。

株価暴落の原因は明らか

筆者の分析は、政策の効果をGDPや雇用で計るものだが、
それに至るまでの副産物として株価や為替も出てくるので、
その範囲内で株価や為替について話すこともある。
が、あくまでそれらは副産物である。
筆者は株価や為替の話をするときも、
絶対に短期予想はしない。
ところが、カネの強欲亡者は金融市場だけしか見ず、
しかも時間概念も超短期なので、
筆者の話を誤解・曲解する人が多く困ってしまう(笑)。
以上のことを前提としたうえで、
ここ2週間の市場の動きについて話をしよう。
ご承知の通り、株価は大きく下げ、為替は大きく円高になっている。
長期金利はマイナスにもなるほど下げている。
これを、すべてマイナス金利のせいであると断定する輩もいるが、
それはあまりに短絡的すぎる。
まず、株価については、昨年から世界で下がっている。
1年前と比べると、
日本▲19%、アメリカ▲12%、イギリス▲19%。
なお、安倍政権発足直後の3年前と比べると、
日本+32%、アメリカ+12%、イギリス▲11%と、
日本のパフォーマンスはいい。
要するに、中国経済に懸念が出始めてから、
世界の株価が怪しくなってきたのだ。
中国経済は、その統計のデタラメさに根本原因があるので、
なかなか出口が見えてこない。
そうした中国経済の問題は、本コラムでも、
『衝撃!中国経済はすでに「マイナス成長」に入っている? 
データが語る「第二のリーマン・ショック」 2015.08.31』
『G20が認めた「危機の中国経済」 2015.09.07』
などで書いたので、参照していただきたい。

次に為替である。
投機筋に狙われている?
為替の動きは不可解だ。
マイナス金利政策から想定される動きとは、
まったく方向性も異なり、かつ変動幅も大きい。
マイナス金利政策から、
日米の金利差は円安方向にふれるはずだが、
その方向とは逆の動きになっているのだ。
為替の短期的な動きはランダムであり、
それを読むことは難しいといったが、ここ2週間の動きは、
理論上想定される動きとまったく逆方向であるのみならず、
その変動幅をとっても7%以上
(2月1日1ドル121.3円が12日に112.35円と7.4%の円高)となっており、
そのような大きな変動幅は1998年以来という、滅多にないものだ。
以下は、1971年の変動相場制以来の
2週間の変動を統計分析したものだ。
大半の場合、プライマイナス1%程度の変動しかない。
しかも、どちらにふれるかは五分五分だ。
これで筆者が短期の動きがランダムという意味がわかるだろう。
このデータから、
2週間の変動幅が7%を超える確率は0.5%程度しかない。
しかも、想定されるものと
逆の動きになることはまずないともいえる。
しかし、実際に起こったわけである。
それをどのように解釈するか。有力なのは、
一部のファンドの仕掛けに市場全体がのってしまった可能性だ。
実際に、いくつかのヘッジファンドが
投機的な仕掛けをしてきたのは事実のようだ。
それで、短期的に
逆方向の大きな変動になっていることは説明できるだろう。
この点は、また後で述べよう。
第三に、長期のマイナス金利である。
これは、今年1月4日の本コラム
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47244)に書いたように、
いまは国債の品不足状態であるので、十分にあり得る話だ。
金融機関が品不足の国債を競って購入するために、
高値になって、マイナス金利になるからだ。
欧州でも、ドイツでは国債の品不足から、
しばしばマイナス金利が見られる。
以上、ここ2週間の株安、円高、長期マイナス金利について見ると、
株安は中国経済低迷の影響を昨年から引きずっている。
そこに、為替の売り仕掛けで円高になって、
さらに株価が下げているということだろう。
長期マイナス金利については、
国債の品不足を背景として考えれば、十分にあり得る話だ。

市場に負けない介入が可能なはずなのだが…
こうした状況において、筆者としてまったく解せないのは、
為替で投機的な仕掛けをかけられているにもかかわらず、
為替当局が大規模な為替介入を行っていないことだ。
18年間も発生していないくらいの大規模な、
しかも理論上と逆方向の為替の動きであれば、
為替介入するのが当たり前だ。
しかも、円高に向かうなかで、為替当局としては、
為券(国債)を発行してドル債を購入すればいいので、
青天井で実施できる。
普通に考えれば、市場に負けない介入が可能なはずである。
逆にいえば、ここ2週間、為替当局は
ボケーと市場を注視していただけということで、
まったく情けない限りだ。
ちょっと表現がきついかもしれないが、
まったく無能な為替当局である。
そうした無能な通貨当局だったので、
ヘッジファンドも安心して仕掛けることができたともいえる。
この時点で、為替介入は為替の観点からだけでなく、
国債の品不足を補うという観点でも正当化できる。
ただですら、国債の品不足になっているのだから、
介入資金調達のために国債を発行することは、
恵みの雨ともいえるのである。
またこのとき、日銀は発行された国債を購入することで、
さらに量的緩和を補強することができる
(いわゆる非不胎化unsterilized)。
実際のところ、為替介入には
直接的な効果はないといわれているが、
非不胎化であれば、円安効果が実際にある。
かつて小泉政権下では「溝口介入」といわれる介入が行われた。
投機筋に狙われ03年末から急速に円高が進んだ際、
04年初頭から為替当局が1日1兆円といわれる介入に乗り出した。
このとき、発行した為券の半額を日銀が購入して
非不胎化したので、円安になった経緯もある
(この溝口介入の舞台裏については、
拙著『日本経済のウソ』ちくま新書、を参照されたい)。
為替介入+日銀為券購入という手は、
国会開催中でも行える政策である。
一部のヘッジファンドに仕掛けられたのだから、
その「倍返し」が必要だろう。この種の対策は、
緊急を要するので、速攻で行うべきだ。
* * *
2016年2月9日火曜日
焦点:長期金利にマイナス拡大の思惑、 追加緩和織り込み。

2016年2月2日火曜日
【片岡剛士】の解説。“【今世界で何が起きているのか】経済基礎講座、 

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