慰安婦問題について、いろんな報道: GoogleがChromeで量子コンピューター時代の暗号化技術のテストを開始。日本がまた負ける、量子コンピューター開発競争の現実 。特許庁 出願手続きに人工知能使った新システム導入へ。その他関連。

Translate

2016年7月8日金曜日

GoogleがChromeで量子コンピューター時代の暗号化技術のテストを開始。日本がまた負ける、量子コンピューター開発競争の現実 。特許庁 出願手続きに人工知能使った新システム導入へ。その他関連。

ディーウエーブシステムズが開発した
量子コンピューターの中央演算処理装置
ディーウエーブシステムズが2015年に発売した
量子コンピューター「D-Wave2X」。1000量子ビットを集積した

2016年07月08日 12時05分00秒 Gigazine
GoogleがChromeで量子コンピューター時代の暗号化技術のテストを開始
量子コンピューターが誕生したというニュースがありました。
つまり、やがて誰かが量子コンピューターを用いて、
現在用いられている暗号化方式を突破してしまう日がくるであろうということです。
その来たるべき日に備えるべく、GoogleがChromeの
Canaryバージョン(最新ソースコートで作られたテスト用バージョン)で、
ポスト量子アルゴリズムを用いた暗号化のテストを開始しました。
Google Online Security Blog: Experimenting with Post-Quantum Cryptography
https://security.googleblog.com/2016/07/experimenting-with-post-quantum.html

現在のインターネットで安全性が保たれているのは、
公開鍵暗号のおかげ。
その代表的な方式がRSA暗号で、安全性の根拠は
「大きな桁数の素因数分解はスーパーコンピューターであっても
容易には解けない」という部分にありましたが、
量子コンピューターの性能が上がると、この根拠が揺らぎます。

Googleでは2015年12月から、
「量子コンピューター時代の
公開鍵暗号」をどうするかという問題に取り組みはじめ、
その時点で最も有望だった
「ニューホープアルゴリズム」に目をつけました。

Post-quantum key exchange – a new hope
(PDFファイル)https://eprint.iacr.org/2015/1092.pdf

ChromeのCanaryバージョンで、
たとえばGoogle Playにアクセスし、セキュリティパネルの
「Key Exchange」の項目が「CECPQ1」になっていれば、
新暗号化方式を利用しているということ。
ただし、Googleがこの取り組みを開始した後で、
同様の取り組みが半導体メーカーのNXP、Microsoft、
オランダの理論計算機科学・数学部門の調査会社
・Centrum Wiskunde & Informatica、マックマスター大学、
さらにGoogleの技術者も加えたチームによってスタートし、
研究が進められていることから、
Googleでは実施中の実験を2年以内に終える予定です。
Googleは新たなネットワークプロトコルとしてQUIC
開発・実装しましたが、暗号化においては
新しいデファクトスタンダード(事実上の標準規格)を
作りたくないという意向があるとのことです。

日本がまた負ける、量子コンピューター開発競争の現実
編集委員 永田好生
2016/6/27 6:30 日本経済新聞 電子版
未来の超高速コンピューターと期待されている
量子コンピューターの研究熱が欧米で急速に高まっている。
米グーグルやIBM、マイクロソフトなど
IT(情報技術)の大手企業が大学を巻き込み
巨額の資金を投じ始めた。
日本は2000年ごろまで基礎分野でよい成果を出してきたが、
半導体産業の衰退とともにかつての勢いを失った。
国内研究者の間では「産学官が連携する
拠点の整備が必要だ」と
危機感を募らせる声が強くなっている。

 「世界的企業が次のブレークスルー
(技術的な突破)を狙って
量子コンピューターの研究に進出している。
日本もこれまでの蓄積を生かせるよう、
安定で十分な投資が必要だ。
若手のポストを確保し、
海外と交流できる拠点を整備すべきだ」

文部科学省がこの5月、
東京・霞が関で開いた
科学技術・学術審議会の量子科学技術委員会で、
東京大学の中村泰信教授は持論を唱えた。
NECに在籍していた1999年、
世界に先駆け量子コンピューターの基本的な素子となる
「超電導量子ビット」を開発した中村教授は、
急展開する研究動向に驚く。日本も基礎研究向けに
政府の助成は続くが、海外と比べ規模が1桁小さい。
このままでは一気に差を広げられてしまうのではと不安がよぎる。

■中国やEUも研究に資金投入
 量子コンピューターの実現は「21世紀後半」
などとかなり将来の話と考えられていた。
大学での地道な研究テーマだったが、
14年に状況ががらりと変わった。
検索最大手のグーグルが、超電導素子を使う
量子コンピューターの研究で著名な
カリフォルニア大学のJ・マルティニス教授の研究室を、
そのまま同社に吸収したためだ。
 グーグルは13年に人工知能研究に本格的に着手し、
現在のコンピューターでは計算に
時間がかかりすぎる問題の解決に
量子コンピューターの応用を検討し始めた。
その手掛かりをマルティニス教授に求めた。
 IBMも14年、微細加工技術の限界が訪れる
半導体研究の次を目指す研究計画を発表した。
生物の脳のように低消費電力で動作する
新型回路の開発とともに、量子コンピューターを
主テーマに取り上げている。
5年間に約30億ドルを投じる予定だ。
この計画には米政府も助成し支援する。
 またマイクロソフトとインテルは15年、
量子情報処理の欧州の拠点となっている
オランダのデルフト工科大学と共同研究を始めた。
オランダ政府が同年から
10年間に約1億3500万ユーロを投じる
量子テクノロジー政策を開始したのにあわせて参画を決めた。
 企業の参加は明らかになっていないが、
欧州連合(EU)は新たな大型研究計画
「クォンタム・マニフェスト」を準備中。
10年間に10億ユーロの予算が検討され、
18年にも始まる見通し。英国も14年から
オックスフォード大学など4大学を拠点に
量子情報処理のプログラムが動き出している。
5年間で2億7000万ポンドの予算規模だ。
 この動向は中国にも伝搬し、中国科学アカデミーが
14年に決めた5大重点分野に
「量子情報および量子物理」が入り、
中国ITトップのアリババは
15年、中国科学院に「量子計算実験室」を設置した。
 各社とも、量子コンピューターの実現はすぐにできなくても、
研究の過程から応用展開が可能な
様々な成果が得られるのではないかと期待を寄せる。
比較的長期的な視点で多額の資金が投入されている。
 しかしなぜ、大手企業が量子コンピューターに
目を向け始めたのか。
そのきっかけはカナダのベンチャー企業、
ディーウエーブ・システムズが10年に
世界初となる
量子コンピューターの商業機を発売したからだ。
 ただ、同社の量子コンピューターは本命と考えられている
「量子ゲート」方式とは異なり、
極めて限定的なプログラムしか動かせない
「量子アニーリング(焼きなまし)」という方式を採用している。
当初、本当に量子状態で計算をしているのかどうか
怪しむ見方はあったが、成果を論文で公表して
今では量子コンピューターと認められている。
 「複数の都市を巡回する最短の経路はどれか」
というような最適化問題は計算量が膨大になり、
既存のスーパーコンピューターでも
万年、億年単位の時間がかかる。
ディーウエーブの量子コンピューターは
そんな問題の計算に最適だ。
ただ量子ビットは熱や磁気に極めて弱く、
磁気を遮り超低温に冷やす必要があり、実現は難しかった。
中村教授は「用途は限定的だが、
身近に実現できると示した効果は絶大」とたたえる。
 計算する素子の集積度(量子ビット)は、
最初の機種の128から13年に512、15年に1000と増え、
17年後半には2000にまで高める計画だ。
量子コンピューターは極微小な世界の物理法則である
量子力学の「重ね合わせ」という不思議な現象を利用する。
量子ビットを10個つなぐ場合なら
同時に2の10乗(=1024)通りの計算をこなす性能を備え、
計算速度はどんどん向上する。
 これまでにグーグル、ロッキード・マーチン、
ロスアラモス国立研究所に納入した。
ディーウエーブ・システムズの
コリン・ウィリアムズ事業開発部長は
「インターネットや金融、エネルギーなどの業界で
使い道を探る動きが活発になってきた」と手応えを感じている。
これまでに20億ドルの研究資金を調達しているが、
さらに追加の資金を募る計画だ。

■「アイデアの元祖は日本」だが、実用化に鈍い動き
この量子アニーリングの提唱者は東京工業大学の西森秀稔教授だ。
大学院生の門脇正史氏(現エーザイ筑波研究所室長)と
共同で98年に理論を発表した。
シミュレーションのような計算に応用できる可能性を示したが、
量子コンピューターの開発につなげる発想はなかった。
マサチューセッツ工科大学のE・ファーヒ教授らが
同方式を追認する成果を続けて発表して注目度が高まり、
ディーウエーブ・システムズも「アイデアの元祖は日本」と認める。
 ディーウエーブの活躍ぶりをみて、
西森教授には複雑な思いがよぎる。
「当時の大学に研究成果を事業化する機運は全くなかった。
米国流の教育を受けていたら、
違った道があったかもしれない」と振り返る。
現在はディーウエーブ・システムズと交流を深め、
国内に量子計算の拠点を設ける構想を関係機関に説いている。
発案者として「研究で出遅れてはいけない」と責任を感じるようだ。
 量子ゲート方式の量子コンピューターを作るためには、
量子ビットの集積度を少なくとも100万、
できるなら10億にしなければいけないと考えられている。
現在の集積度はマルティニス教授らによる
9量子ビットが最高だ。
量子状態の時間を長くする課題もあり、
実現への壁は相当厚い。
大手企業の投資もこの先、
多くの困難に熱が冷めてしまうかもしれない。
 日本の半導体産業に、挑戦的な研究に投資する力はなく、
量子コンピューターを巡り産学官が躍動する
欧米の状況を傍観するしかない。
よい基礎研究はあったが、実用化に向けての動きは鈍いままだ。
日本はこれまでと同じ過ちを繰り返す袋小路に入ってしまったようだ。

平成28年度「人工知能技術を活用した特許行政事務の
高度化・効率化実証的研究事業」の企画提案の公募について
平成28年3月15日 特許庁総務部総務課

4月30日 13時24分 NHKニュースウェブ
特許庁は年間50万件を超える特許や商標の出願手続きに、
AI=人工知能を使った新しいシステムを導入する方針で、
公募したIT企業が参加する
実証実験を近く始めることにしています。
特許庁には、年間50万件を超える特許や商標、
それに意匠などが出願されます。
担当者は過去に同じ発明がないかどうか
膨大な文献にあたって手作業で調査を行っていて
労力がかかっています。
このため特許庁は、人の手による作業の一部を
AI=人工知能に任せ、
作業を効率化するシステムを導入する方針を固めました。
新しいシステムではAIが出願内容をジャンルごとに分類したり、
書類の不備を発見します。
また、世界中で発行されている特許の文献を検索して
似たような出願がないかどうかチェックし、
審査官による特許の判断作業を支援することにしています。
国の事務作業にAIを導入するのは
これが初めてのケースとなります。
特許庁では、このシステムを開発するIT企業を近く公募したうえで、
早ければことし6月にも実証実験を始めることにしています。
特許庁総務課の中野浩二課長補佐は
「AIを活用することで審査の質の向上と出願する
利用者の満足度の向上につなげていきたい」と話していました。

2016.3.26 07:31 2 【AIがヒトラー礼賛】 産経ニュース
「教師」しだいで右翼にも左翼にもなる 人工知能は子供と同じだ
米IT大手のマイクロソフト(MS)がインターネット上で
一般人と会話させた人工知能(AI)が、
ヒトラーを肯定するような発言をするようになり実験が中止された。
AIとしてはしごく当然、「素直な成長」の結果だ。
 同社が開発したAIは「Tay(テイ)」と名付けられ、
ツイッターに23日に登場した。「ヒトラーは間違っていない」。
ツイッターで会話を重ねるうちに、
差別的な発言を繰り返すようになったという。
 今月、米グーグル傘下の企業が開発した囲碁ソフトが、
韓国人棋士に4勝1敗で勝利したニュースが話題になった。
これら最近の人工知能は「ディープラーニング(深層学習)」や、
その基本となる
「マシーンラーニング(機械学習)」により、急速に人間に近づいている。
 囲碁ソフトの学習は、優れた棋士同士が対戦した棋譜という
良質の“教科書”を大量に読み込んで行われた。
大量の情報を整理して特徴をつかんでいくことで、
「盤面を優勢に運ぶには、ここに打つのが最善手である」
という棋力を得ていく。
つまり、優れた棋士がいなければ
人工知能もこれほど強くならなかったわけで、
「ソフト(AI)が人間を超えた」と単純には言えないのが真実だ。
AIに一般の人から知識を吸収させていくとどういうことになるのか。
マイクロソフトともあろう世界的企業が
うっかりしていたとすれば失態ともいえる。
しかし、「これがネットの世界だ」という
学習経験は決して無駄ではない。
 最近、「教科書検定」があったが、AIも子供と同じだ。
良質な教科書を与え、良質な教師に習わないと、
なかなか正しい判断ができるようにはならない。(原田成樹)
ヒトラーほめる人工知能、米MSがわずか2日で実験中止

自民、人工知能で新組織
自民党の谷垣禎一幹事長は25日の党役員連絡会で、
安倍晋三総裁の直属機関として
「人工知能未来社会経済戦略本部」を設置する意向を表明した。
本部長には塩谷立政調会長代行を充てる。
ドローン検知、暗闇で監視、AIで動作確認…サミット、東京五輪で注目
東芝、富士通、VAIOがパソコン事業統合を検討

【人工知能】経験と演算、人間とコンピューターの違うところ
[桜H28/3/23] SakuraSoTV

人気作家 約1000人 肉声の録音テープ見つかる
3月22日 5時56分 NHKニュースウェブ
星新一さんや藤沢周平さんなど、
昭和から平成にかけての人気作家およそ1000人が
みずからの作品を肉声で紹介した録音テープが
大手出版社に残されていたことが分かり、
作品を読み解くうえで貴重な資料になると注目されています。

見つかったのは、大手出版社の新潮社が昭和50年から
およそ30年間続けていた電話で作家の肉声を聞くことができる
サービスのために収録されたテープです。
テープには当時の人気作家たち、およそ1000人が
それぞれみずからの作品について語った
3分程度の肉声が録音されていて、サービスの終了とともに、
そのまま社内で眠ったままになっていたということです。
録音した作家は井上靖さんや、遠藤周作さんなど
文壇の重鎮から一世をふうびした作家まで
名だたる顔ぶれとなっています。
このうち、SF作家でショート・ショートの神様と呼ばれた
星新一さんは
「アポロ宇宙船が月に着陸して以来、宇宙ものがしらけてしまった。
未来ものも手あかにまみれて新鮮な驚きがなくなった」
などとぼやきながらも
「まだまだ書きたいものがある」と創作への意欲を語っています。
また、テレビやラジオにほとんど出演しなかった
時代小説の大家、藤沢周平さんは「用心棒日月抄」について、
「忠臣蔵は多くの人が書いているテーマだが、
当事者ではない外部の立場から見た忠臣蔵を書きたかった」と、
ぼくとつとした調子で語っています。
新潮社はこれらの録音を著作権者の許可を得たうえで
来月1日から順次、ウェブサイトで公開していくことにしています。

専門家「作品読み解く新たな材料も」
日本の近現代文学を専門に研究している
二松學舎大学の山口直孝教授は
「作家が作品だけでなく、ラジオなどのメディアで
語るようになってからの記録は
まだ収集や研究が始まったばかりだ。
作家自身の肉声として貴重なだけでなく、
作品を読み解く新たな材料が含まれているかもしれず、
興味深い資料だ」と話しています。
人工知能が小説執筆 文学賞で選考通過
3月21日 19時36分 NHKニュースウェブ
小説を書く人工知能の開発を目指す研究プロジェクトの
報告会が21日、東京で開かれ、
実際に人工知能を使って書かれた小説が紹介されました。
このプロジェクトは人工知能を使ってSF作家、
星新一さんの作風を受け継いだ新作の小説を
生み出すことを目指して4年前から進められています。
21日に東京・港区で開かれた報告会には、
プロジェクトに参加する
人工知能の研究者らおよそ150人が参加しました。
報告会では、プロジェクトを統括する
公立はこだて未来大学の松原仁教授が現状を紹介し、
人工知能を使って書いたショートショート4作品を
星新一さんにちなんだ文学賞、「星新一賞」に応募したところ、
受賞はならなかったものの
一部が一次選考を通過したことを明らかにしました。
松原教授は「一次選考を通過したことは快挙だ」としながらも、
「現在の人工知能ではあらかじめストーリーを決めるなど
人間の手助けが必要な部分が多く今後、
さらに研究が必要だ」と述べました。
また、応募作に使われた人工知能を開発した
名古屋大学の佐藤理史教授は、
「人工知能が一から
小説を書いたと言い切れるまでには至っていないが、
数千字に及ぶ意味のある文章を書くことができたのは
大きな成果だ」と述べました。
プロジェクトでは今後、ストーリーを自動で作り出す
人工知能も研究していて、2年後をめどに
人工知能が小説を書き上げることを目指すということです。

つながりのある文章書く能力を重視

小説を書く際にはストーリーを考え出す能力と、
そのストーリーに沿って文章を書く
能力の2つの能力が必要となります。
今回、星新一賞に応募した人工知能の一つでは、
つながりのある文章を書く能力を高めることが重視されました。
応募作では冒頭に
「その日は、雲が垂れ込めた、どんよりした日だった。
部屋の中は、いつものように最適な温度と湿度。
洋子さんは、だらしない格好でカウチに座り、
くだらないゲームで時間をつぶしている」と書かれています。
この文章を作り出す際にはまず、人間が冒頭の文章に
「いつ」「どんな天気で」「何をしている」という
要素を盛り込むように指示します。
どんな天気で、何をしているのか具体的な指示はしません。
すると人工知能が関連のあることばを
自動的に選び出し、その日が、「どんよりとし」ていたことや、
部屋の中は快適であるなどの要素を
文章の形に整えて表示します。
このとき、仮に人工知能が「風が強い」天気を選んだ場合には
それに合わせて、その次の文章も「窓を締め切った部屋」などと
自然な文脈となるように自動的に調整されます。
これを繰り返すことで意味のつながる
長い文章が書けるようになったということです。
一方でストーリーについては
まだ人間が細かく指示しなくてはなりません。
応募作ではヒマをもてあました人工知能が、
「小説」と称する数字の羅列を考え出すのに没頭し
仕事をしなくなるというストーリーになっていますが、
物語の流れは人間が考え、それに沿って
人工知能が文章を書いたということです。

「これだけの作品が来るとは」
今回の星新一賞には、人工知能が関わった小説合わせて
11作品の応募があったということです。
審査員を務めた作家の東野司さんは
「これだけの作品が来るとは思っていなかった。
ストーリーを練り込めばさらに上の選考を通過する可能性も
十分にあると思う。
SF作品を書いている立場としていつか、
人工知能が人工知能のための小説を書く日が来るのではと
楽しみにしている」と話していました。

松原教授「ようやく小説らしい形に」

今回のプロジェクトを統括している
公立はこだて未来大学の松原仁教授は
「ようやく小説らしい形にして応募するところまできたが、
現時点では貢献度としては
AIが2割で人間が8割というのが実感だ。
今後、ことばを自由に操る人工知能を開発することで
人間がどうやって小説を生み出しているのか
人間の創作活動の仕組みを
より深く理解することにもつながるはずだ」と話していました。

急速に発展する人工知能

AI=人工知能は最近、急速に発展しています。
先週、アメリカのIT企業グーグルのグループが開発した
人工知能が囲碁で、
世界トップレベルのプロ棋士に勝利し、大きな話題となりました。
また、私たちの生活の中で、
すでに利用が始まっているものもあります。
例えば、インターネットの画像検索や
スマートフォンの音声認識の技術には
人工知能の技術が使われています。
また、人工知能を搭載したロボットが店頭に立って
来客の案内をする姿も見かけるようにもなりました。
さらには、車の自動運転も実用化に向け、
すでに試験が始まっています。
こうした人工知能の進歩に拍車をかけたのは、
「ディープラーニング」と呼ばれる新しい技術の開発です。
人間の脳の仕組みをヒントに作られたこの技術は、
コンピューターに人間が詳細な命令を与えなくても
みずから答えを探し出すもので、学習すればするほど
より精度の高い判断ができるようになります。
この技術によってこれまで人間にしかできなかった
複雑な判断が必要な分野にも
人工知能が応用できると期待されています。

人工知能で創作は可能か?

さまざまな分野に応用される人工知能ですが、
今、注目を集めているのは、「創作」の分野です。
小説を書いたり、音楽を作曲したりといった創作能力は
これまで、人間にだけ備わっていると考えられてきました。
しかし、すでに音楽の分野では
「曲調」や「曲の長さ」などを入力すると
自動的に作曲をする人工知能が日本の大学や
アメリカの企業によって開発されています。
また、人間の体のパーツや構造のデータを組み合わせて
自動的に絵画を描く人工知能や人間が描いた絵に
新たな要素を描き加えて絵を描くのを支援する
人工知能なども開発されています。
一方、文芸の分野では俳句や和歌などの
短い文章を書くことのできる人工知能は開発されています。
しかし、小説は文章をつなげて
意味の通った物語にするだけでなく、
さらに展開やおもしろさなども考える必要があります。
人間の手を借りることなく、小説を一から書き上げることのできる
人工知能はまだないのが現状です。
ただ、この先、人工知能が急速に発展していけば
人を感動させたり、おもしろがらせたりする作品を
作ることができると考える研究者も多く、
開発に向けて日々試行錯誤が続いています。

人工知能の発展に量子コンピュータが不可欠な理由
2016/01/06 2 日経コンピューター
中田 敦=シリコンバレー支局 (筆者執筆記事一覧
米Googleが2015年12月に

「既存のコンピュータに比べて1億倍高速」
と発表して以来、カナダD-Wave Systemsが開発する
「量子アニーリング型」の量子コンピュータへの注目が高まっている。
この量子コンピュータとはどんなもので、
何の役に立つのか。なるべく平易に解説したい。
 記者は日経コンピュータの2014年4月17日号で
驚愕の量子コンピュータ」という記事を書き(ITproにも転載している)、
量子アニーリング型の量子コンピュータの仕組みについて詳しく解説した。
ただこの記事に対しては「難しい」という率直な感想も頂いているので、
今回は例えなどを交えながら、「中身」ではなく
「価値」を理解していただけるような記述を目指したい。
 まず最初にお断りをしておくと、
「量子アニーリング型」の量子コンピュータは、
先に開発が進められていた
「量子ゲート型」の量子コンピュータとは全くの別物だ。
2013年以前に執筆された量子コンピュータに関する書籍や
雑誌記事は、ほぼすべて「量子ゲート型」について解説したものなので、
それらを読んだことがある読者の方は、
一旦その内容を忘れて下記をご覧頂きたい。

量子コンピュータは「実験装置」である

 「量子アニーリング型」の量子コンピュータを一言で説明すると、
これは「実験装置」だ。
より具体的に言うと、東京工業大学の西森秀稔教授と
門脇正史氏が提唱した「量子アニーリング」という
物理現象が発生する実験装置となる。
 なぜ実験装置をコンピュータと呼ぶのか。
それを理解するためには、コンピュータが
そもそも何のために生まれたかを考えることがヒントになるだろう。
 今日のコンピュータの祖先である米国の「ENIAC」は、
第二次世界大戦中に「弾道計算」をするために開発された。
大砲が発射した弾丸は「ニュートンの運動方程式」に従って、
放物線を描いて飛んでいく。
運動方程式を解けば、大砲を撃たなくても
弾丸の行き先を割り出せる。
ところが運動方程式を人間が解くと時間がかかる。
そこで人間よりも高速に計算ができる
「機械」を作ろうとした。
それがコンピュータだ。
 実は、コンピュータや人間に運動方程式を解かせなくても、
その解を得る方法がある。
実際に大砲を撃って弾丸を発射してみればよいのだ。
弾丸が届いた距離を測れば、それが運動方程式の解となる。

我々が住む世界も「コンピュータ」である
 この時、運動方程式を解いたのは誰か。
それは我々が住む世界そのものだ。
コンピュータで“正しく”解いた運動方程式の答えは、
世界が解いた運動方程式の答えと一致する。
つまり我々が住むこの世界は
「運動方程式を解くコンピュータ」だと見なすことできる。
 本物の世界と同じ物理現象が発生する模型、
つまりは「実験装置」もまた、
運動方程式を解くコンピュータと見なせる。
実際にコンピュータの性能が
今ほど高くなかった時代においては、
「コンピュータの代わりに実験装置を使う」という
判断が普通になされていた。
例えば自動車メーカーは、車の空気抵抗を調べるために
「風洞」という実験装置を使っていた。
空気の流れのような複雑な物理現象の運動方程式を
コンピュータで解く
(シミュレーションする)のが難しかったためだ。
 今ではコンピュータの性能が向上したため、
様々な運動方程式の計算が実験装置ではなく
コンピュータ上で行われるようになった。
しかし、もしコンピュータよりも運動方程式を
速く解ける実験装置があれば、
人々はコンピュータではなく
実験装置を使うのではないだろうか――。
 「量子アニーリング型」の量子コンピュータは、
正にこのような発想で作られた。
ある種の運動方程式を一般的なコンピュータよりも
高速に解ける実験装置。
それが「量子アニーリング型」の量子コンピュータである。
量子コンピュータは
「量子力学の現象が発生する実験装置」である
 ポイントは、この実験装置の中で発生する物理現象が、
我々が住む世界で発生する普通の物理現象ではなく、
「量子力学」と呼ばれる不思議な物理現象であることだ。
量子力学の物理現象とは、
本来はミクロの世界でしか発生しない、
とても不思議な物理現象である。
 量子力学の実験装置である
「量子アニーリング型」の量子コンピュータは、
「量子アニーリング(量子力学の焼きなまし現象)」という、
量子力学の不思議な現象を活用する。
ざっくり言うとこの実験は、
「凹凸のたくさんある盤面に上からパチンコ玉を落として、
盤面を左右に何度か揺らす」というようなものだ。
実験の目的は「パチンコ玉の入った場所から、
その盤面における最も深い凹の場所を見つける」ことにある。
単純に上からパチンコ玉を落とすだけだと、
パチンコ玉は「落ちた場所から一番近い凹」に入るだけなので、
「盤面を左右に何度か揺らしてやる」ことで、
パチンコ玉がより深い凹に入るように工夫している。
 通常の物理現象が働く実験装置であれば、
盤面をどれだけ左右に揺らしても、パチンコ玉が
「最も深い凹」に入るとは限らない。
ところが量子力学の実験装置では、
本来は突き抜けない場所を突き抜けてしまう
量子トンネリング」という不思議な物理現象が発生する。
そのため盤面に落としたパチンコ玉は、
そんなに深くない凹にはまった場合でも
その凹の底を「突き抜けて」、一番深い凹に収まってしまう。
よって通常の物理現象が働く実験装置よりも確実に、
パチンコ玉が入った場所から
「盤面における最も深い凹の場所」を探し出せるという仕組みだ。
 実際にGoogleは、D-Waveの量子コンピュータで
この量子力学の実験をするのに要した時間と、
同じ実験を従来型のコンピュータで
シミュレーションするのに要した時間とを比較した。
するとD-Waveの量子コンピュータを使った方が、
従来型のコンピュータを使うのに比べて
1億倍速く解が得られたという

非常に応用範囲の広い「実験」

 もう一つのポイントは、「量子アニーリング
(量子力学の焼きなまし現象)」という「実験」の応用範囲が、
とても広いということだ。
その応用例の中でも最も期待できるのが「人工知能」だ。
 人工知能に関連する技術の中で近年最も注目されているのが、
脳の仕組みを模した「ディープ・ニューラル・ネットワーク」という
仕組みを使用する機械学習、「ディープラーニング(深層学習)」だ。
通常のディープラーニングでは、脳の仕組みを
通常のコンピュータ上に再現し、脳の中で発生する
物理現象をコンピュータ上でシミュレーションしている。
 ここが少し難しいところだが、
「情報統計力学」というテクニックを使うと、
ある物理現象を他の物理現象に置き換える
(マッピングする)ことができる。
つまり、脳の中で発生する物理現象は、
量子アニーリングという物理現象にマッピングが可能なのだ。
マッピングすると量子アニーリングの実験結果が、
脳の中で発生する物理現象の結果、
つまりはディープラーニングの解と見なせるようになる。
 簡単に言うと「量子アニーリング型」の量子コンピュータは、
ディープラーニングが解ける可能性がある。
しかも通常のコンピュータを使うのに比べて
高速に解ける可能性すらある。
Googleはそう考え、NASAと共同で
「Quantum Artificial Intelligence Lab
(QuAIL、量子人工知能研究所)」を設立して、
そのような研究を続けている。

量子コンピュータは
「ポストムーアの法則」の候補である
 ディープラーニングは、通常のコンピュータにとって
非常に重い(計算量の多い)問題だ。
ディープラーニングのような考え方は以前からあったが、
従来はコンピュータの処理性能が低すぎて使い物にならなかった。
集積回路のトランジスタ数が2年ごとに2倍になる
「ムーアの法則」に従ってコンピュータの性能が向上した結果、
2010年代に入って
ようやくディープラーニングが成果を発揮し始めた。
 ところが今、ムーアの法則は終焉を迎え始めている。
既存のコンピュータの性能が上がりにくくなっているのだ。
そのような中で今後も人工知能を発展させて行くのであれば、
既存のコンピュータに代わる
全く新しいコンピュータを生み出すしかない。
 量子コンピュータは
そのような「ポストムーアの法則」の候補の一つだ。
D-Waveだけでなく色々な組織が現在、
量子コンピュータの開発に取り組んでいる
今後も量子コンピュータの動向に、注目していただきたい。

2015年12月10日 15時00分00秒 ギガジン
従来のPCの1億倍高速な量子コンピューターは

0 件のコメント:

コメントを投稿