いろんな報道: 【平成30年北海道胆振東部地震 道内初の震度7、 全道ブラックアウトから泊原発再稼働への道のり 2】明らかになった全道ブラックアウトの真実|竹田恒泰チャンネル2。北海道電力、2020年4月の 送配電部門法的分離に向けた日程を発表。【エネルギーは現在 #5】ここまで損する!? 「再エネ」の正体/蓄電池の可能性[H30/3/5]。私設原発応援団たちによる、間違いだらけの 「泊原発動いてれば」反論を斬る。北海道地震による大停電が北電の経営危機を引き起こす理由。北海道のエネルギー事情~原発という選択肢も考えるべき。「北海道原発だけでも再稼働すべきではないですか?」 週刊西田一問一答。反原発派の「北海道胆振東部地震で 『泊原発が動いていれば停電はなかった論』は間違い」 との主張はデマである。高橋洋一氏、「地震で全域停電」という惨事を起こさないための、 三つの対策 やっぱりバランスが大事だ。

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【平成30年北海道胆振東部地震 道内初の震度7、 全道ブラックアウトから泊原発再稼働への道のり 2】明らかになった全道ブラックアウトの真実|竹田恒泰チャンネル2。北海道電力、2020年4月の 送配電部門法的分離に向けた日程を発表。【エネルギーは現在 #5】ここまで損する!? 「再エネ」の正体/蓄電池の可能性[H30/3/5]。私設原発応援団たちによる、間違いだらけの 「泊原発動いてれば」反論を斬る。北海道地震による大停電が北電の経営危機を引き起こす理由。北海道のエネルギー事情~原発という選択肢も考えるべき。「北海道原発だけでも再稼働すべきではないですか?」 週刊西田一問一答。反原発派の「北海道胆振東部地震で 『泊原発が動いていれば停電はなかった論』は間違い」 との主張はデマである。高橋洋一氏、「地震で全域停電」という惨事を起こさないための、 三つの対策 やっぱりバランスが大事だ。

【北海道胆振東部地震】明らかになった
全道ブラックアウトの真実|竹田恒泰チャンネル2
【エネルギーは現在 #5】ここまで損する!?
「再エネ」の正体/蓄電池の可能性[H30/3/5]
【エネルギーは現在 #12】総集編!これで良いのか
日本のエネルギー戦略[H30/6/17]
北海道電力は、送配電部門の分社化に向けた日程を公表した。
北海道電力は2018年9月20日、
送配電部門の分社化に向けた日程を公表した。
2018年4月に同部門を「送配電カンパニー」として
社内分社化するなど分社化を見据えた準備を進めてきたが、
2020年4月の法的分離に向けて本格的に動き出す。

今回、北海道電力が明らかにした日程では、
2019年4月に分割準備会社を設立し、
北海道電力と分割準備会社の間で
吸収分割契約を締結する予定だ。
その後、2019年6月の株主総会で吸収分割契約の承認を受け、
2020年4月1日に吸収分割し、
送配電部門を引き継いだ会社が
業務を開始することになっている。

送配電を受け持つ会社の社名は
「北海道電力ネットワーク株式会社」で、
本社は北海道電力と同じ場所に置く。
一般送配電事業に加えて、
離島での発電事業を担当することになる。

北海道電力は発電・小売事業と間接部門を残し、
送配電を受け持つ北海道電力ネットワークを
100%出資で設立する。
北海道電力が新会社の持株会社となる形だ。
その他詳細については、決まり次第発表するとしている。
私設原発応援団たちによる、間違いだらけの

正直、前回の記事と同様に整理不十分と思います。
1、前回の記事もそうですが

「泊原発が動いていれば停電はなかった」の間違えとして、
「泊原発は、安全審査が終わっていない原発で、
動かすことができないから、前提自体が誤りだ」ということに、
相当の文量を割いていますが、前提は、あくまで前提です。
「仮に○○だったら××だった」という場合、
○○はありえないから、
間違えというロジックは乱暴すぎます。
2.各発電所の出力と起動時間から、
全道ブラックアウトの有無を議論していますが、
一般的に行われる、発電所停止等による出力急変時には、
一定区域を強制停電にして、出力を均衡させ、
その間に起動できる発電所を緊急起動して、
出力を回復させる手法がまったく考慮されていません。
出力変動時の、対応の基本について、勉強不足です。
3.(詳細は省略)前回も書いたように、
原発における、外部電源喪失は古くから想定内事象です。

北海道地震による大停電が北電の経営危機を引き起こす理由
2018年09月19日 06時00分更新 アスキー
文● 週刊ダイヤモンド編集部
「これで北電の経営危機が一気に加速するかもしれませんね」。
ある電力業界関係者はそう呟いた。
というのも、北海道電力の財務基盤は、
大手電力会社の中でもとりわけ脆弱だからだ。

 北電は東日本大震災の後、原子力発電所の新規制基準に
対応するために泊原発が停止に追い込まれ、
代替の火力発電所を稼働させたことにより、
燃料費がかさんで経営を圧迫。
2012年3月期から3期連続で最終赤字を計上し、
14年3月期の自己資本比率は5.4%にまで落ち込んで、
危険水域に達していた。

その後、黒字に転じたものの、
18年3月期の自己資本比率は10.5%と、
大手電力の中では依然、最低水準。
しかも、営業キャッシュフロー(CF)と投資CFを足し合わせた、
どれだけ自由に使えるキャッシュを生み出したかを示す
フリーキャッシュフローは、7期連続でマイナスだ。

 そうした中で発生した北海道での大地震。
原発安全神話と同様に、日本では起こり得ないとまでいわれた
ブラックアウトを、北電は引き起こしてしまった。

 ブラックアウト最大の要因となった苫東厚真火力発電所の停止は、
冒頭の言葉通り、北電の経営に大きな打撃を与えるのは間違いない。

 なぜなら、この時期の管内の電力需要を5割近く賄う
苫東厚真火力は、北電が所有する火力発電所の中で唯一、
海外産の石炭が燃料であるために発電コストが最も安い。

 だが、停電の解消には、被災した苫東厚真火力とは
別の火力発電所に頼らざるを得ない。
これらの火力発電所はいずれも老朽化しているのに加え、
燃料は発電効率の悪い重油や軽油、国産の石炭を使用するため、
苫東厚真火力に比べて発電コストは2~3倍に膨らむからだ。
 そもそも主力の苫東厚真火力が再稼働できない限り、
電力需給は逼迫し続ける。
そのため政府と北電は苫東厚真火力が復旧するまでの間、
道民に2割の節電を要請。
万が一の場合には、計画停電も準備している。

 つまり、実入りは減る一方、出費は増えるばかりで、
北電の経営体力を徐々にむしばんでいくことになる。
しかも苫東厚真火力の全面復旧は11月までずれ込み、
長期間の“大量出血”を免れそうにない。

 北電の担当者は「今回の地震でどれくらいの損失になるかは、
現時点では分からない」と困惑気味だ。

北電離れが駄目押し
 苫東厚真火力が無事に復旧して北海道に日常が戻ったとしても、
北電は“一件落着”となりそうにない。

 業界関係者の間で最も懸念されているのは、
ブラックアウトを起こした北電への信頼が失墜したことで
“北電離れ”が加速することだ。

 意外と知られていないのが、16年4月に始まった
電力小売り完全自由化で最も餌食になっているのは、
東京電力でも関西電力でもなく、北電だということだ。
特に利幅が大きい工場やビル、事業所といった
高圧・特別高圧の部門では、
毎年1割の需要を他社に奪われている。
すでに北電離れは始まっているのだ。

 大きな要因は、泊原発の停止で膨らんだ火力発電所の
燃料費を吸収するために、13、14年と2年連続で
電気料金を値上げしたこと。
価格面で圧倒的に劣勢なまま電力自由化に突入し、
これが他社に付け入る隙を与えた。
別の業界関係者は「今回のブラックアウトの影響で、
北電はさらに攻め込まれる」と断言する。

 目下のところ、世間の関心はいつ苫東厚真火力が全面復旧し、
電気が当たり前にある日常の生活に戻れるかだ。
だが、その裏で北電の経営危機がひたひたと迫りつつある。


北海道のエネルギー事情~原発という選択肢も考えるべき
2018年09月18日 16時39分 
ニッポン放送「飯田浩司の OK! Cozy up!」
(9月18日放送)にジャーナリストの有本香が出演。
苫東厚真発電所1号機の再稼働から
北海道における特殊な電力環境について解説した。
苫東厚真発電所 – Wikipediaより

苫東厚真火力発電所1号機今日にも再稼働へ
北海道電力は北海道胆振東部地震の後
停止したままになっている苫東厚真発電所について、
1号機の損傷が当初の見立てよりも大きくなかったことから、
早ければ今日にも再稼働させる方針。
飯田)1号機というものは35万キロワットということで、
全体から考えるとさほど大きくはないのですが、
無いよりはあった方がより安定するということです。
有本)そうですね。これで1号機が再稼働すれば、
とりあえずは電力需要を
上回っていくということになるでしょう。
しかし結論としては、泊原発の再稼働を早急に
その方向に向けるべきではないでしょうかね。
やはり北海道という特殊事情はあります。
これが冬場なら大変なことになっているわけで、
原発で人の命がということを随分仰って
心配なさる人がいますけれども、寒い時期であれば、
停電で人が死んでしまいますから。

飯田)薪ストーブでどうのという問題ではないですからね。
有本)私も出張で経験しましたけれど、
10月に雪が降る世界ですからね。
そういう点でも北海道の電力というのは命に直結するのですよ。
いまの私たちの生活というのは、北海道でなくとも、
電気が通らないから水が出ない、
お湯が出ないというのはありますよね。
飯田)今回の地震はそれが問題になりましたね。
マンションなどは水も汲み上げられないと。
泊発電所(2008年8月)(泊発電所 – Wikipediaより)

原子力発電という選択肢を考えないのは現実的ではない
有本)汲み上げられないし、トイレの水も流せない。
電気でいろいろなことが
行われたり制御されたりしていますから。
まさに電気イコールライフラインですね。
そういう点もありますし、特に北海道はという部分もあります。
安全性が確保されている原発を稼働させて、
政府はすでに3年くらい前だとは思いますが、
原子力発電は依然ベースロード電源の1つだと言って、
選択肢に挙げているわけです。
ですからその選択肢を考えないというのは現実的ではない。
こういうことをなかなか言えない空気もあったけれど、
先ほどのニュースと同じです。
日本の外では音を立てるように
歴史の一齣が動こうとしています。
そのときに日本国内におけるエネルギーを
どう回していくかは極めて大事な話で、
南シナ海で何かあったなら、日本にエネルギーが
入って来なくなる可能性だってあるわけです。
飯田)天然資源エネルギーをとっていますからね。
有本)そういう点でもエネルギーの選択肢というのを
自ら狭めるようなことはするべきではない。
それよりも原発の安全性を向上させていくために
どういうことができるのか、
ということを政府も考えなければいけないし、
それから北海道の知事も、北海道という
地理的に特殊なところであるだけに、
道内のエネルギー事情、
そして原発をどうするかという問題について
もっと政治的に踏み込んでいかなければだめだと思います。
目の前の反発だけを恐れていては問題は解決できませんから、
こういうときこそ
政治が腹を括ってもらわないといけないと思います。
飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00


「北海道原発だけでも再稼働すべきではないですか?」
週刊西田一問一答
shukannishida2 2018/09/18

2018-09-11 詐欺ニュース 
はてなブログ 井戸端会議・瓦版
との主張はデマである
反原発派はハーバービジネスオンラインに掲載された
「北海道胆振東部地震で『泊原発が動いていれば
停電はなかった論』は間違い」を全面的に支持しています。
しかし、この記事で主張されている内容が間違っているのですが、
デマと指摘しなければならないでしょう。
なぜなら、反原発運動を煽るために
事実を都合よく切り貼りしているからです。

北海道全域がブラックアウトした理由は
「残り35万kW分」を捻出できなかったから
北海道胆振東部地震で北海道全域が
ブラックアウトしたことは事実ですが、
地震直後にブラックアウトした訳ではありません。
なぜなら、北海道電力が対処に当たっていたからです。
これは読売新聞が報じています。

北海道電力などによると、地震発生直後の6日午前3時8分頃、
2号機と4号機が地震の揺れで緊急停止。
1号機は稼働を続けていた。
電力は需要と供給のバランスが崩れると、
周波数が乱れて発電機が損傷する恐れがある。
このため、北海道電は、失われた供給分
(約130万キロ・ワット)に見合うように
一部の地域を強制的に停電させて需要を落とし
バランスの維持を試みた。

しかし、地震発生から約17分後の午前3時25分頃に
何らかの原因で1号機が緊急停止した。
強制停電による需給バランスの維持が間に合わなかったとみられ、
同時刻に知内、伊達、奈井江の三つの発電所が発電機の
損傷を防ぐため自動的に停止。
すべての発電所が停止するブラックアウトとなった。

北海道電は、最大129万キロ・ワット分の
発電所の停止までは想定していた。
図で表記すると以下のようになります。

電力は「需要と供給のバランス」を保つことが大前提ですが、
震源地に近い苫東厚真がダウン。
これを受け、約130万kWの供給力を失った北電は
 “強制停電” を敢行することで、同量の需要電力をカット。
「需要と供給のバランス」を
一時的に保つことに成功していました。

しかし、苫東厚真の1号機が地震発生17分後に緊急停止。
この分の予備電力(約35万kW)を確保できなかったことで、
北海道全域のブラックアウトが発生することになったのです。

泊原発が動いていれば、ブラックアウトは発生したのか
反原発派は「泊原発が稼働していても、
ブラックアウトは発生する」との結論が先にあるため、
論理が様々な部分で破綻しています。

まず、今回の地震の揺れで泊原発が停止することはありません。
なぜなら、震源から 100km ほど離れていますし、
(泊村で観測された)震度2では原子力発電所の運転が
停止する地震加速度は観測されないからです。

そのため、『苫東厚真火力発電所がフル稼働』という
前提でシミュレーションをしています。
確かに、苫東厚真がフル稼働していれば、
泊原発の稼働状況に関係なく、北海道全域が
ブラックアウトしていたでしょう。
ただし、北電が “分散発電” を放棄し、
苫東厚真に “一極集中” していることが大前提となります。

この前提を満たす運用を電力会社がする可能性は低く、
実際には「苫東厚真が担う発電量は火力発電全体の50%まで、
絶対値でも130万kWまでとする」との
リスク管理がされていたことでしょう。
原発稼働時に、苫東厚真火力発電所がフル稼働していた
運転実績は見当たらないからです。

泊原発3号機が動いていただけでも、
北海道全域のブラックアウトは回避できた
現実的な運用体系としては
以下のようになっていたと想定されます。
苫東厚真に偏重していなければ、
今回の地震でのブラックアウトは
容易に回避できたでしょう。
苫東厚真の脱落によって生まれた不足分は
 “強制停電” で急場をしのぎ、『北本連絡線(60万kW)』や
『苫東厚真以外の火力発電所』を使うことで
不足分を補えるからです。

不足分を補うまでは地域的な停電は発生します。
しかし、電力が確保でき次第、供給可能エリアは
順次回復していくことになる訳ですから、
ブラックアウトに陥ることはなかったと考えられるからです。

北海道電力は『泊原発』、『苫東厚真火発』、『その他』が
それぞれ3分の1ずつ分担して発電することを
基本にしていたでしょう。
100万kW強がベースで、
メンテナンス計画の有無などによって
発電量は上下動することになるはずです。

しかし、反原発運動で “大エース” である
『泊原発』が排除されました。そのしわ寄せが
『苫東厚真火発』に行っている状況で、
地震によって運転不能となり、
ブラックアウトが起きたのです。

「反原発派によって引き起こされたブラックアウト」
であることは明らかであり、この事実を反原発派は
認めなければなりません。
この記事に示した内容に対し、
「泊原発が稼働していても、ブラックアウトは起きた」
と主張する反原発派は根拠を示して反論する必要があります。

とは言え、それができる反原発派は
「泊原発の重要度」を理解しているでしょうし、
「運転停止を主張する以上、具体的な代替電源を
確保する責務があること」も認識しているはずです。

算数すら満足にできない
イデオロギーに染まった反原発派の主張に
迎合したマスコミや野党に降りました災いが
(北海道などで)本格化することはこれからが本番でしょう。
無責任なエネルギー政策を続けてきた政治の責任は

極めて重いと言わざるを得ないのではないでしょうか。

20180910 2 3 現代ビジネス
髙橋 洋一 経済学者 嘉悦大学教授 プロフィール
再び起こる原発論争
9月6日未明北海道胆振(いぶり)地方を震源とする
最大震度7の地震が起きた。
被害に遭われた方にはお見舞い申し上げたい。

人的被害もさることながら、
全北海道の295万戸の停電には驚いた。
なぜ全道が……と言うことを理解するために、
学生時代に使っていた電気工学の教科書を取り出してみた。
それで、理解できた。
やはり理系科目は勉強しておいて損はない。

一般の家庭などで使われているのは「交流」電気である。
sinカーブの曲線であり、電流・電圧が一定の周期で変化している。
この電流・電圧波形は交流電源にとって極めて重要だ。
この波形のずれを「位相」といい、
交流電気では位相のコントロールがポイントになってくる。

ここで、ある発電所がダウンとしたとする。
それによって電力供給が少なくなると波形の振動は少なくなる。
1秒間に繰り返される周期の数を周波数というので、
周波数が小さくなるといってもいい。
位相がずれると電気機器には不味いことになるので、
他の発電所も止めなければならなくなり、
結果、ネットワーク全体でブラックアウトになる、
というわけだ。

理屈はわかるが、それでも全道のネットワーク全部が
停電するというのはあまりに酷な話だ。
今回の場合、苫東厚真火力発電所(165万kW)が
地震によって停止したのが大きな原因だ。
地震当時、全道の需要の半分程度を苫東厚真火力が
担っていたといわれる。

ここで、原発反対派と原発推進派の間で、
ちょっとした論争がある。
つまり、「泊原発(207万kW)が
再稼働していたらどうなっていたか」という議論だ。

現実には、泊原発は2012年5月に定期点検に入り、
その後停止したままである。
これは、東日本大震災後、すべての原発を一旦停止させ、
「その後の厳格な安全基準をクリアしたものから
再稼働を認める」という政府方針による。
この方針は民主党政権下で作成され、自公政権も継承している。
この安全審査で再稼働している原発は全国で9基
(関西電力4基、四国電力1基、九州電力4基)だ。

もちろん、安全基準が適切かという議論はあるものの、
結果として今の安全審査をクリアしていないから
泊原発は再稼働していないわけだから、
「もし再稼働していたら」というのは机上の空論、
ないものねだりでもある。

原発反対派は、泊原発が再稼働していなかったので、
よかったという。もし再稼働していたら、
北海道の電力ネットワークが機能不全になっているため、
自動的に原発は停止、外部電源喪失となって、
福島原発事故の再来、となったという指摘だ
(いまは泊原発は再稼働していないので、
燃料の温度も高くないため、
外部電源なしで冷却可能だという)。

この意見の典型は、7日の東京新聞社説
「全道停電 集中は、もろく危うい」
だ。この記事では、電力源の分散をいいつつも、
原発はダメというちょっとわかりにくいロジックになっている。
特に、「今回の地震でも泊原発の外部電源は、
震度2で喪失した。」という表現で、
原発の危険性を強調している。

この書き方は、実はおかしい。
正しく言えば、泊原発のあたりの震度は2であったが、
100キロ離れた苫東厚真火力発電所がやられてしまったため、
全道の電力ネットワークがブラックアウトとなり、
その結果、泊原発の外部電源も喪失したのである。
だから「震度2で外部電源喪失」と書くのではなく、
「苫東厚真火力発電所が停電したため、
外部電源喪失となったが、非常用電源が正常に作動したため、
問題は起こらなかった、と書くべきだ。

これは、原発の賛否とは関係のない、客観的な事実である。
にもかかわらず反原発のスタンスをとるマスコミは、
煽ることが先にありき、なのか、
こうした客観的事実を正確に書かない。
9日朝のTBS「サンデーモーニング」でも、
「3.11のように、震度2の地震で
全電源喪失状態になった」といっていた。
酷いものだ。

一方、原発推進派は
「泊原発が再稼働していれば、苫東厚真火力発電所への
過度な集中はそもそも解消されていただろうから、
全道のブラックアウトは起こらなかった」という。
全体の半分の出力を担う発電所が落ちれば、
全ネットワークが落ちるのは当然だが、泊原発が動いていれば、
一カ所集中とはならなかったから、
一部の地域が停電となるだけで、
全道を巻き込む停電には
ならなかった可能性がある、というものだ。

筆者には、後者の方が説得力があるように思えるが、
いずれにしても、こうした議論は、
北海道電力の当事者や政府も入れて
本格的なシミュレーションを行うなど、
科学的な議論を徹底的に行うほうがいい。
秋の臨時国会で、この問題について
与野党が活発な論戦を行うことを期待したい。

民間企業では難しい話
この問題は単純化していえば
「リスク分散」についての問題である。
一般論としてはリスクを分散したほうが、
リスク管理が容易になる。
では、泊原発の稼働が停電のリスク分散になるのか、
逆にリスク要因になるのか……そういう問題である。

原発は、全電源を喪失すると大惨事になるというのが、
東日本大震災の福島第一原発事故の教訓である。
その当時は、鉄塔の倒壊、非常用電源の水没・流出、
電源車の不具合などいくつもの不幸が重なった。
これらの対策は、現行の安全基準で満たしているはずなので、
大地震が発生してもこうした事故が
起こる確率は低くなっているだろう。

福島原発では、自衛隊や在日米軍による
電源車の
ヘリコプター空輸が重量超過によりできなかったことも、
大事故となった要因の一つであるが、
今ならオスプレーで空輸できるだろう。

安全策が一定以上講じられているのであれば、
原発といえども、リスク要因になるばかりではなく、
リスク分散への寄与もある、と考えるべきだろう。

北海道電力の現在の電源構成実績をみると、
火力に大きく依存しているが、
一方、発電設備の実態を見ると、
水力、火力と原子力のバランスはとれている。
つまり、原発や水力発電は可能であるけれども、
使っていないということだ。

ここに、リスク分散を民間企業の立場から行うことの
難しさがでている。
やはり民間企業は効率性を求めるので、規模の経済が働き、
効率性の高いところに片寄せしてしまう。
このため、効率の悪い(発電コストの高い)水力が、
本来持っている発電能力を発揮していない。

効率性からみれば、発電コストの安い原発は
民間企業としてはもってこいだ。
既存の原発の稼働率を高めれば、
単純にいまより収益が得られるだろう。
しかし、ここでは東日本大震災後に設けられた
安全基準をクリアできるかどうかが障害になる。
三つの対策
一方、効率性を求めない政府はエネルギー政策について
どう考えているか。
これは、7月に閣議決定された
「第5次エネルギー基本計画」を見ればわかる。
その「長期エネルギー需給見通し」では、
2030年度の電源構成比率を原発20~22%、
再生エネ22~24%、火力56%にするとした。

今回の第5次基本計画は、前回に決めた30年度の
電源構成比率の目標を変えなかった。
「原発20~22%」を満たすには30基程度の
再稼働が必要とされるが、現在の再稼働は、
上に述べたとおり9基にとどまり、
計画と現実とのずれは大きい。
その点について政府は
「まずは確実な実現に全力を挙げる」とした
(なお、既存の原発は稼働から40年で
その期限を迎えるのが原則で、
その後は基本的に廃炉する)。

政府方針はこの通りであるが、
再稼働が可能かどうかは、
原子力規制委員会の決定次第だ。
つまり、新安全基準が定められたが、
泊原発については、審査が長期化している。

新安全基準が導入されてから、
100回近くも審査が行われている。
防潮堤の問題はクリアされつつあるが、
難関は陸・海の断層の有無の調査である。
実は、これが新安全基準の最難関であり、
ある意味で「悪魔の証明」にも似ている。
断層の有無を証明するのは、
コストがとてもかかるため、
かなり難しい。
何万年の前の断層があっても、
そこで地震があるかどうかは、
ハッキリ言えばよくわからないのだ。
だからこそ、厳しい耐震基準があって、
最悪のケースは回避するようにしている。

以上の結果、現在の北海道の電力は、
苫東厚真火力発電所に集中することになってしまった。
この「アキレス腱」を地震が襲ったことによって、
全道でのブラックアウトになってしまったのだ。

この条件下での対策を考えると、
第一に、水力発電を稼働させることのほかに、
本州との連系線の強化を図ることが考えられる。
現在本州から送られるのは60万kWであるが、
2019年には90万kWに拡大される。
それでもまだまだリスク分散には足りないだろうから、
これをさらにアップすることも考えるべきだ。

第二に、再生可能エネルギーの活用だ。
太陽光発電を利用する家庭を増やすことは、
ひとつの対策となるだろう。
個人的な話であるが、筆者も自宅では
太陽光発電システムを併用している。
これは、停電時には「自立運転」というモードに切り替わり、
太陽光エネルギーを家庭で使えるようになる
これは、電力ネットワークのリスク分散、停電回避につながる。
さらに、家庭のみならず、
小規模の分散電源はかなり普及している。
その場合、分散電源のある小さなネットワークは、
一時的に全体のネットワークから
切り離すという技術も出来つつある。

電力会社は、「大規模集中型ネットワーク」の
運営をしたいだろうが、今回の件で、やはり集中型では
災害時のリスクが大きすぎることが分かった。
今後は分散系電源により、電力ネットワークの
ブラックアウトが生じないような電力網を構築すべきだろう。

第三に、やはり原発の活用をどう考えるか、であろう。
今回のような全停電という惨事を防ぐには、
新安全基準による柔軟かつ迅速な審査を行い、
原発再稼働を進めるべき、というのもひとつの案となるだろう。

停電をどう防ぐか、は大変難しい問題ではあるが、
全停電という事態を防ぐためには
バランスを考えた運用をすべきだろう。

北海道電力。首相官邸、平成30年北海道胆振東部地震について。

【平成30年北海道胆振東部地震 道内初の震度7、
「北電ブラックアウト」は人災だったと言えるこれだけの理由、
川口マーン恵美氏。官房長官会見、泊原発「直ちに再稼働せず」。
北電の対応「おろそかになっていたのでは」 全道停電、
道議会で苦言相次ぐ。
【GEPR】北海道の電力供給体制の今後と泊原発。
池田信夫、【GEPR】冬までに泊原発を再稼動して命を守れ。
澤田哲生、北海道地震、未曽有の大停電は菅直人にも責任がある。
原発ってどこにある?今、動いてる?。
第619回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
 (平成30年08月31日)。
北海道電力株式会社 泊発電所、審査状況 | 原子力規制委員会。
【GEPR】原子力規制委員会と法治主義。

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